【米国株】オクタ(Okta:OKTA)の銘柄分析【IDaaS/クラウド】

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今回はオクタ(OKTA)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。

知っている人は業界の人か、でなければ相当なマニアじゃないでしょうか。

今まで~3年以内の投資先として日本の小型株中心に見ていましたが、せっかくなので米国小型株も見ていこうかなと思って情報収集をはじめています。中国株とかもいいですよね。

メインはあくまでETFとか投信とかになりますが、一定の資金までで面白そうな事業を買っていきたい。

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オクタ(OKTA)の事業内容

ビジネスを3Cで分解してみましょう。

事業内訳

一言で言えばクラウド上で動くアプリについてシングルサインオン(SSO)というID管理サービスを提供する会社です(IDaaS)。

(出典:OKTA)

SSOというのは色々な会社のサービスを利用するのに、最初に一回パスワード入力して認証すれば済むサービスのことです。

シングル(一回)サインオン(認証)サービスね。

私達に置き換えても友達とはLINE、メールはGmailで連絡を取り合い、マイクロソフトのオフィスを使って仕事をして、フェイスブックやツイッターのようなSNSを使っています。

こういったサービスを使う都度ログインしていますよね。

そうするとIDパスワードを忘れるし、毎回入力も面倒です。SSOにすれば1回こっきり、1つのパスワードだけ管理すれば済むようになります。

2009年にセールスフォース(Salesforce)初期メンバーが立ち上げてから間もない会社ですが、既にアドビやLinkedinなど3000社以上に導入されている「IDaaS」領域の最有力プレイヤーです。

単なる便利機能ではない

これだけ聞くと単にパスワード入力の手間を省くだけのサービスと思うかもしれませんが、それだけではないです。セキュリティ向上やIDアクセス管理の効率化に繋がります。

これはクラウドでなくても同じですが、新しいアプリケーションを導入するとID管理に多大な運用コストが発生します。

まず利用者にはIDとパスワードを払い出す必要があります。

加えてユーザーの権限の付与とそれに応じたアクセス制御、監査、パスワードの定期更新や再発行、不要なパスワードの破棄もありますね。

1つのアプリケーションのみであればさして問題もないのですが、現代はクラウド上で複数のサービスを利用することが一般的になっています。

(出典:OKTA)

利用ユーザ数トップはMicrosoftのOffice365で、Salesforce、AWS、G Suite(Google)と続きます。

(出典:OKTA)

こうなるとサービスの数だけID管理が必要で、アナログではとてもやってられません。パスワード忘れも頻発しますし、外部からの攻撃へのセキュリティも低下してしまいます。

ということで普通はID管理システムを作るのですが、せっかくクラウドを使って持たざる経営をしているのに本末転倒ではないでしょうか。

アプリへのアクセス連携に都度システム改修をすると費用も嵩みます。

であれば、ID管理自体もクラウドサービスに委託すれば問題は解消しますね。OKTAのサービスはそういうものです。

OKTA上でサービス連携はもちろん、ユーザの利用状況やアクセス管理も簡単に行えるところがポイント。

昨今はスマホやタブレットからのリモート接続、テレワークによる在宅勤務など接続環境も多様化しています。

こうした時代には、クラウドを活用した上でワンタイムパスなどを利用したセキュリティ確保を目指すほうが効率的で現実的でしょう。

(出典:OKTA)

ユーザ数ライセンス

OKTAの課金体系はユーザ数ライセンスなので、利用ユーザが増えれば増えるほどお金が入ってくる仕組みです。料金は一人あたり2ドル/月~。

(出典:OKTA)

逆にSSOするアプリケーション数は無制限です。

クラウド活用が増えれば増えるほどOKTAの潜在顧客は増えますし、基本は会社単位での契約になるので、従業員の多い会社がOKTAを採用すると一気に売上が伸びます。

ただ大手は当面動かないとは思います。

自前で大掛かりなシステムを持っていることと、社外にIDパスワード情報を置くことになるのでOKTAのセキュリティに対する信頼性問題があります。

競合

結構数が出てきていますが、色々調べた感じ機能的な差分はあまりないですね。

参考企業向けID管理クラウドサービス (IDaaS) を徹底比較!

参考IDaaSとは?初心者向けに解説|おすすめサービス5選・比較表あり

まあIDを一元管理するだけなので、差別化要素は以下の3つくらいしかないんじゃないでしょうか。

  • 連携アプリケーションの多さ(拡張が簡単)
  • 管理画面の使いやすさ
  • 会社自体の信頼性

調べるとよく名前が出てくるonelogin

スタートアップだとDuo SecurityやSailPointも

参考Duo Security vs Okta

参考Compare Okta vs SailPoint in Identity Governance and Administration

ここらへんはOKTAの主な競合らしいです。

また、クラウド上の認証機能なので、クラウドサービスを手がけるほとんどの大手が競合になります。

MicrosoftのAzure AD

IBMのCloud Identity Connect

GoogleのCloud IdentityやAmazonのAWS機能でも同様にIDaaSを提供しています。

この業界の難しいところですが、クラウドサービスというのは持ちつ持たれつなので、多くの競合は協業相手でもあります。

先ほど見たように、MicrosoftのOffice365やAmazonのAWSはOKTAのID管理サービスで利用される主要アプリでもありますね。

また、OKTAのCEOマッキノン曰く、潜在的な競合はIBMやOracleといったオンプレ中心に拡大していた”レガシー”勢力だって。競争というよりパイを奪いにいくターゲットですね。

市場

IDaaS市場は2021年まで年平均36.5%の成長予測だそうです。クラウドの普及やアプリケーションの急増が後押しする格好ですね。

参考IDaaS市場は年平均で36.5%拡大成長

クラウド&APIエコノミーの時代

クラウドというのは、利用者がネットワークを介してソフトウェアをサービスとして利用することです。

例えばGmailはWeb上で利用しているサービスで、ソフトウェアとしてインストールはしていません。IT資産を自前で持たず利用するというのがクラウド時代の運用です。

3分で分かる、クラウドサービス(後編) 今後の展望、市場規模、AWS
前編からだいぶ時間が経過してしまいました。 クラウドはやっぱり、ちょっと前のバズワードです。しかし、ビッグデータ同様に、最近の...

APIエコノミーというのは、インターネットで提供されるあるサービスから別のサービス(機能)を呼び出して利用することを指します。

3分で分かる、API経済圏(APIエコノミー)の誕生とインパクト
他のバズワードに比べると少し大人しめかもしれない「API経済圏」についてまとめます。シェアリングエコノミー、フィンテックと関連性が深いテーマ...

OKTAのサービスはまさにクラウド&APIエコノミーそのものでしょう。

クラウド利用者が増えれば増えるほど、IDaaSのビジネスチャンスが広がります。

利用者何十億人というアプリケーションとは違って地味かもしれませんが、確実に恩恵を受けるんですよね。基盤なので。

注目を集める大型テーマだけでなく、それに伴って必要となる派生ビジネスを押さえることが大切ですね。

リスク要素

小型株なのでリスクいっぱいなんですが、売上の伸びや市場シェアからビジネスが好調かどうかをしっかり見ていきましょう。

競合の多さと優位性

ITサービスは勝者総取りの色が強いビジネスで、IDaaS領域は競合も多そうです。

OKTAの株価が好調なのは、IDaaS領域でリーダーとしての位置を確保していて順調に事業が成長しているためです。

(出典:OKTA)

例えばAWSが発表したSSOサービスは無料ですから、企業体力が桁違いの両者がかち合ったら厳しいものになります。

参考Okta: Competition From AWS A Major Concern

調べているとブロックチェーンを使ったSSOなんかも出てきていて、コア技術は多様性があるんですね。セキュリティの強さという側面もSSOの重要な要素になります。

小型株投資の着眼点

大型株と小型株では市場参加者もガラッと変わります。

詳しくは以下の記事を見ていただければと思いますが、投資タイミングごとに期待するものが異なります。

事業ライフサイクルとハイプ・サイクルから、投資戦略について考える
ちょっと理論的な話をしたいと思います。 ハイプ・サイクル ハイプ・サイクルとは ハイプ・サイクルって聞いたことありますか? こんなやつ...

①期待先行(実益無視)と書いてある前半の「黎明期」、あるいは②売上拡大重視の前半「成長期」に買って、注目度が上がって株価も上がったら適当に手放す。

これが小型IT株の戦略です。

新興ITベンチャーの多くは赤字です。利益を気にしてはいけません。

ITセクターは複製コストが格安なので、大量生産方式によって平均単価を引き下げて利益を生む、製造業の構造は通用しません。コスト削減というと広告宣伝や人件費の削減が中心になります。

利益をあげるには単純な値上げ、有料オプション、セット販売、保守同梱のサブスクリプションモデルといった付加価値をつけて売ることになります。

今はその時期じゃないです。囲い込んでシェアを取ってからでないとサービス自体が選好してもらえなくなってしまいますからね。

OKTAのケースでも、むしろ社員数25人以下のスタートアップに対しては1年間無料でサービス提供するなど、シェア拡大に躍起になるべき時期です。

参考アイデンティティサービスのOkta好調な2017Q3、スタートアップ向け無料サービスを開始

逆にFANGなどは2000年前後の黎明期~幻滅期を脱し、2006年以降本格的な売上拡大期を経て今や利益拡大の成熟期(収穫期)になっています。

彼らのキャッシュフローを見れば一目瞭然ですね。米国でお金持ち企業トップ3はApple、Google、Microsoftですから。

また、このサイクルに当てはめて考えると2000年代にITが暴落したから今回も暴落するというのはおそらく正しくない見解でしょう。

評価の軸を複数持たないといけないのではないかと思います。

セキュリティリスク

あとマイナス影響が大きそうなのはセキュリティ事故起こした場合ですかね。

ユーザからすれば自社外にパスワードを置いているので、セキュリティには注意が必要です。

オクタ(OKTA)の財務分析

PL

順調な成長曲線ですが、全体の規模としてはごく小さな規模なので今後どうなるかですね。

先に書きましたが、利益が出ていないのは収穫期ではないためなので問題ありません。売上の伸びが落ちたら厳しくなります。

BS

見るべきところはあまりないです。ITベンチャーに対して一時点のストックを見ても実体を把握することは難しいので。

CF

キャッシュ足りてませんが、まあ身を削って投資してシェア拡大しているところなので別にいいです。

なお、アメリカ部さんの記事で紹介されていたのですが、成長率+利益率で40%を超えているかどうかでスクリーニングする方法があるようです。

参考赤字だけど優良なSaaS企業を「SaaSの40%ルール」でフィルタリングしてみる

株主還元指標

直近配当利回り:0%

当たり前ですが配当還元及び自社株買いは一切やっていません。事業拡大に全力の中、株主にお金返している場合じゃないからです。

株主はOKTAの株価が上昇することによって見返りを得ています。

オクタ(OKTA)の株価、チャート分析

とりあえずリアルタイムチャートのリンク置いておきます。

オクタ(OKTA)-Yahoo!ファイナンス

今後の値動き予測

上場して間もないのでチャートから読み取れる情報は少ないです。

32ドル付近の弱い抵抗体を抜けて、着実に上昇トレンドを描いています。現状の43ドル付近もあまり意味のあるポイントではなさそうです。

現在のビジネス好調が続くうちはしばらく上トレンドのような気がしますが、どうでしょう。

オクタ(OKTA)の投資戦略

OKTAというより小型株の話になった気がします。

回答

まあ大金突っ込むつもりはないんですが、米国小型株もウォッチリストにストックしていこうかなということで。

仕事のせいでクラウドという言葉は食傷気味ですが、クラウドファーストの時代に地味に伸びてくること確実なので注目しています。

競合強いので将来もリーダーに居続けるかというと難しいところで、ただ当面は優位が続くので1~2年くらいのスパンで考えたほうがいいかなと思いました。


これまで調査してきた米国株の個別銘柄記事リストをまとめました! 企業名クリックで各詳細記事に飛ぶことが出来ます。

企業名
(リンク先は分析記事)
ティッカー業種区分主力事業、ブランド
アマゾンAMZNITネット小売、クラウド
アルファベット/グーグルGOOGLIT広告(検索)、AI
アップルAAPLITiphone
マイクロソフトMSFTITOS、Office365
フェイスブックFBIT広告(SNS)
IBMIBMITクラウド、AI
インテルINTCIT半導体(PC、サーバ)
クアルコムQCOMIT半導体(モバイル)
エヌビディアNVDAIT半導体(GPU)
オラクルORCLITソフトウェア(DB)
シスコCSCOITネットワーク機器
アリババ・グループBABAITタオバオ、Tmall、アリペイ
テンセントHKG00700ITテンセント
バイドゥBIDUIT百度
ビザV金融決済インフラ
マスターカードMA金融決済インフラ
アメリカン・エキスプレスAXP金融決済インフラ
スタンダード&プアーズSPGI金融格付け機関
ムーディーズMCO金融格付け機関
ブラックロックBLK金融運用会社
ウェルズ・ファーゴWFC金融商業銀行
JPモルガン・チェースJPM金融商業銀行、投資銀行
シティグループC金融商業銀行、投資銀行
バークシャー・ハサウェイBRK.B金融バークシャー
AT&T T通信モバイル通信
ベライゾン・コミュニケーションズVZ通信モバイル通信
ネットフリックスNFLX通信動画配信サービス
ウォルト・ディズニーDIS通信ディズニー、ESPN
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJヘルスケア医薬品(ステラーラ)、バンドエイド他
メドトロニックMDTヘルスケア医療機器(ペースメーカー他)
アボット・ラボラトリーズABT/ABBVヘルスケア栄養補助食品、医薬品(ヒュミラ他)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブBMYヘルスケア医薬品(オプジーボ他)
ファイザーPFEヘルスケア医薬品(プレブナー、リリカ他)
メルクMRKヘルスケア医薬品(キイトルーダ他)
ギリアド・サイエンシズGILDヘルスケア医薬品(ハーボニー他)
CVS ヘルスCVSヘルスケア薬局、PBM
ユナイテッド・ヘルスUNHヘルスケア医療保険、PBM
P&GPG生活必需品ビューティー(パンテーン、SK-II)他
ユニリーバUL生活必需品パーソナルケア(Dove、LUX)
コルゲート・パーモリーブCL生活必需品オーラルケア(歯磨き)
コカ・コーラKO生活必需品コカ・コーラ
ペプシコPEP生活必需品ペプシ・コーラ
ゼネラル・ミルズGIS生活必需品ハーゲンダッツ
クラフト・ハインツKHC生活必需品チーズ、ケチャップ
マコーミックMKC生活必需品スパイス
ホーメルフーズHRL生活必需品SPAM
マクドナルドMCD生活必需品マクドナルド
スターバックスSBUX生活必需品スターバックス(スタバ)
ウォルマート・ストアーズWMT生活必需品大型店舗小売
コストコ・ホールセールCOST生活必需品会員制小売
ホーム・デポHD生活必需品DIY小売
フィリップ・モリスPM生活必需品たばこ(マルボロ)
アルトリア・グループMO生活必需品たばこ(マルボロ)
レイノルズ・アメリカンRAI/BTI生活必需品たばこ
アンハイザー・ブッシュ・インベブBUD生活必需品バドワイザー
ナイキNKE生活必需品スニーカー(ナイキ・エア)
ギャップGPS生活必需品GAP、オールドネイビー
エクソン・モービルXOMエネルギー石油メジャー
シェブロンCVXエネルギー石油メジャー
ロイヤル・ダッチ・シェルRDS.Bエネルギー石油メジャー
ボーイングBA資本財B787ドリームライナー
ロッキード・マーティンLMT資本財ステルス戦闘機F-35
ユナイテッド・テクノロジーズUTX資本財航空機エンジン、エレベーター
キャタピラーCAT資本財建設機械(油圧ショベル他)
ゼネラル・エレクトリックGE資本財照明、航空機エンジン
テスラTSLA自動車電気自動車(EV)
スリーエムMMM素材ポストイット
デューク・エナジーDUK公共電力、ガス

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