3分で分かる、API経済圏(APIエコノミー)の誕生とインパクト

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他のバズワードに比べると少し大人しめかもしれない「API経済圏」についてまとめます。シェアリングエコノミー、フィンテックと関連性が深いテーマですね。

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テーマ株という感じではないので、銘柄探しは特にやらない予定。

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API経済圏(APIエコノミー)とは

ぱっと見て分かる図があったので、まるまる引用します。

api1

(出典:@IT)

これもいいですね。

api2

(出典:ネットコマース)

この文脈におけるAPIとは、インターネットで提供されるあるサービスから別のサービス(機能)を呼び出して利用することを指します。

例えばスマホで民間タクシーを手配出来るシェアリングエコノミーの巨大企業Uberは、Uberに配車のリクエストが出来るようになるボタン「Uber API」を作って公開しています。

あるホテルが自社のHPにこのUber APIを載せると、利用者はわざわざUberのアプリを別で開くことも、行き先の指定もなくボタンひとつでタクシーを呼ぶことが出来るようになります。

あるいは、GoogleマップもAPIエコノミーの先進事例です。昔は簡易図が置かれていた企業HPのアクセスマップは、今や確実にGoogleマップに置き換わっています。

これによって互いに恩恵を受けていることは言うまでもありません。Uberの例で言えば、APIを公開することでUberは利用機会を逃さずキャッチし、APIを利用するホテル側も評判の良いUberのサービスを簡単に利用出来て、自前でサービスを組む手間が省けています(特に基幹システムに手を入れるのは大変です)。

こうした双方向の繋がりが利用者の利便性を向上させ、自社のサービスを強く太くしていき、社会全体でひとつの大きなエコシステムを構築していくことになるのです。

ビジネスモデル

上で見たWin-Winモデルだと思っておけばよいです。

提供者側から見たAPI公開によるメリットは以下の3パターンに分かれます。特に新規サービス開拓=オープンイノベーションにインパクトがありますね。

api3

(出典:日経ビッグデータ)

支払形態は利用者が払う、提供者が払うのどちらもありえます。どちらにもメリットのある話だということがここからも分かりますね。

  • API利用者が支払う:一般的な形ですね。利用者はAPIを利用することで受ける便益と比較して価値があるならAPIを活用します。
  • API提供者が支払う(あるいは無償で提供する):広告みたいなものですね。APIを利用してもらうことで、自社ECサイトにアクセスを集めます。

しかし、APIを無料公開するにしても、マネタイズはしっかり戦略を考えないといけません。

主要企業、適用業界

IBMがめちゃくちゃ力を入れていますね。IBMは自社ロードマップでもトピックスに挙げるくらい関心を持っています。

api4

api5

ここの記事で新しいサービスを生み出した事例がたくさん載っているので、一緒にご紹介します。

オープンイノベーションの波が一番来ているのは間違いなく金融です。フィンテック(Fintech)は金融とITが組み合わさったもので、この分野の先進事例となります。

例えばシティバンクは自社APIへのアクセスを広く開放し、自社内では難しかった新サービスの開発や、注文・決済等ウォルマートと連携したアプリの提供をはじめています。

国も後押しとして標準化を進めたり、API公開の義務付けを行ったりしています。

課題

APIの課題はセキュリティです。

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スピード、利便性重視のAPIとセキュリティ問題は表裏一体の関係にあります。フィンテックでも見た通りですね。他にも認証やアクセス権の管理、トラフィック量や性能の管理が必要になります。

逆に頑なに自社APIを秘匿する既存産業は、これから本格的な普及を迎えるIoTによる社会変化に、システム開発が間に合わず、ボトルネックとなるのではないでしょうか。作りこんでいる間、消費者は待ってくれないのです。

プラットフォームもあって、互いに開発して使い合う環境が構築されつつあって、APIを利用しない手はないと思います。

市場規模

なんかIBMが市場規模は250兆円以上(2018年)って試算したみたいですが、そんなに大きいものですか?

260兆円市場が静かに広がりをみせる「APIエコノミー」

これは単純にAPIを提供することの収益ではなく、他社の機能を利用することが新たなビジネスを生み出すことに繋がるという点が評価されてのことでしょう。

今後の展望

API「エコノミー」ですから、将来的には業界を超えた社会システムとして成熟してほしいですね

例えば海外旅行へ行く際に、ホテル予約、航空券予約、観光案内、為替等の様々なサービスを使うことになります。これらを別々に用意されるのではなく、一貫したサービスとして提案してもらえるとかどうでしょう。海外旅行のアプリを開くと、今の自分の状態を把握し、順を追って次に必要なサービスを教えてもらえるのです。

……となるかどうかはともかく、色々なアイデアが出て、新しいサービスが生まれるのは間違いないですね。当然、今後の基幹システムはAPI活用を前提として構築されますし、API提供側もサービスの利便性が上がらないと使ってもらえないので、APIサービスは完全にオープン化していくはずです。

最近はビッグデータ解析も進んでいます。APIから流入してきた人の情報というのは、これまで自社のみで持ってきた顧客領域とは違うユーザ、情報を持っているはず。そうした情報を分析し、より良いサービスに改善していくことが期待出来るでしょう。


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