【米国株】ブラックロック(BLACKROCK:BLK)の銘柄分析

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今回はブラックロック(BLK)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。

投資家に大人気のETF「iシェアーズシリーズ」をはじめ、インデックスファンドを運用するお馴染みの会社です。

その運用額はなんと5.7兆ドルで、日本のGDPを上回る規模になっています。

ブラックロックについては以下の記事でも触れています。信託会社に移管された株式を貸株に回せるのか、法的な部分が私の中でクリアになってません(グループで信託会社持ってるからOK?)。

インデックスファンド(ETF)は経費率0%まで値下げ出来るのか
最近、ETF含めたインデックスファンドの値下げ競争が凄いことになってます。 米国株へ投資できる有力ETFはVTIやVOO、IVVでした...
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ブラックロック(BLK)の事業内容

ビジネスを3Cで分解してみましょう。

事業内訳

まずは事業について見ていきましょう。IRから情報を抜いてきます。

(出典:ブラックロックIR)

売上は110億ドルです。単純計算で、5.7兆ドルの運用資産に0.2%の手数料をかけると約110億ドルになりますね。

注目すべきは利益率で、40%超えという高水準です。

主力のiシェアーズS&P 500 Index(IVV)は経費率0.04%ですから、ほとんどマージンはないレベルのはずですが……これだけの利益が乗ってきます(IVVはブラックロックのファンド全体の10%近くを占めています)。良いビジネスですねえ。

ブラックロックは手数料が低い指数連動型ファンドを主力にしていますが、アクティブ投信も3割近く残っています。

ここは1%以上の手数料が取れますので、今も重要な収入源になっていることは間違いないでしょう。

(出典:ブラックロックIR)

地域的にはもちろん米国が主軸ながら、ヨーロッパやアジアでの展開も先行しています。特にヨーロッパからの流入は大きいですね。

(出典:ブラックロックIR)

競合

ブラックロックが最大手で、バンガードトラスト、ステート・ストリートが続きます。この3社でシェアは7割近くを占めており、地位は盤石です。

3社とも低コストのパッシブファンドで成長してきた会社です。逆にアクティブファンドのフィデリティ、アリアンツは資金流出が止まりません。

成長率で言えばバンガードも凄いことになってますが、バンガードよりさらに一回り大きく、海外展開も早いです。

(出典:野村資本市場研究所)

経費率0%の記事でも考えたのですが、コストが0.04%まで下がってしまうと、最早あってないようなものです。

ここから0.01%を削ってわずかに上がるパフォーマンスよりも、ブラックロックの圧倒的な出来高と実績を優先するのが普通じゃないでしょうか。

米国の年金基金でもほとんど上位3社のファンドで運用されていますから、出来高はこれから一層開いていくことが予想されます。新規ファンドが低コストを引っさげても、この寡占市場構造を破ることは出来ないでしょう。

ちなみに日本では全く状況が異なっていて、今までボッタクリファンドばっかりだったので、最安値を出せばあっさり一番人気が取れる市場です。

もう少しするとコスト競争も限界が来ますので、生き残るファンドの見極めは重要になります。

市場

投資市場は拡大傾向にあり、その中でもパッシブ系インデックスファンド、ETFの伸び率は突出しています。今や米国市場の出来高で4割を占めているそう。

上で見たように新規参入障壁は厚く、ETF市場の資金流入傾向はブラックロックの立場を一層強めることになります。

(出典:野村資本市場研究所)

(出典:野村資本市場研究所)

資産運用業界全体としては、コスト競争が原因で、過去10年で利益率が25%近く縮小したそうです。

また、市場データとは異なりますが、人類の平均寿命は2050年に90歳を超える予測が立てられています。100歳以上も珍しくなくなるでしょう。これまでのように60歳でリタイアしてから40年もあるということです。

うーん、もっと長いこと働くことになりそうですね……。

(出典:内閣府)

40年というのは長いです。そして時間は資産価値にも大きな影響を与えることを忘れてはいけません。

各国はインフレ目標をおよそ2%前後としているのですが、2%のインフレが続くと約36年で資産価値が半減します。もしインフレ率が7%なら約11年で半減です。

老後の生活で最も恐ろしいのはインフレの脅威で、株式はインフレによる資産減少を回避出来る資産です。

おそらく資産運用期間は伸びるだろうと思っています。そして、これから資産運用は誰にとっても必須科目となっているでしょうね。

リスク要素

今後100年の株式市場リターン

まあリスクというものではありませんが、今後の株式リターンは過去より下がる可能性は高いと見ています。

株の期待リターンは4~5%くらいで見といたほうがいいと思う
米国株の過去長期リターンは約6.8%でした。日本株だと4.5%くらいになります。 当ブログでもよく基準にしている数字ですが、果...

過去200年近くで平均リターンは、インフレ調整後で約6.8%でした。しかし、近年の先進国ではもう成長率が安定していて、株のリスクも小さくなっています。

リターンの源泉を長期国債の金利+リスクプレミアムとして考えると、将来の期待リターンはせいぜい4~5%(3%台でも)で考えておいたほうがいいかも、ということです。

とはいえ、多少リターンが下がったとしても株式投資の優位性は揺るぎませんし、インデックス投資も優位を保ち続けるでしょう。ブラックロックの人気に水を差すことにはなりません。

景気後退時に株価は落ちる

これもリスクというか、金融は景気敏感株なので仕方ないところ。

後ほどチャートを見ますが、リーマン・ショック前の高値が250ドルくらいで、直後の2009年に88ドルまで1/3近く急落しています。

ブラックロック(BLK)の財務分析

PL

米国株式市場の好調を受けて売上が成長しています。利益率40%は優良業界のトップにポジショニングしているからこその水準です。

この水準を達成出来ているのは、たばこ業界のフィリップ・モリスでしょうか。

【シーゲル銘柄】フィリップ・モリス(Philip Moris:PM)の銘柄分析
今回はフィリップ・モリス(PM)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。8000文字なので結構長めです\(^o^)/ ...

例えばグーグルは24%、アップルが27%、アマゾンは4%程度です。こちらは研究開発費が莫大なので単純比較は出来ませんが、優れたビジネスモデルを有していることは分かるかと思います。

15-16年で売上が減った理由を読むと、手数料の減少が原因とあります。

BS

自己資本比率が12%前後と低いですが、金融業界だとだいたいこの水準になりますね。

私達が預けたお金が金融機関の資産に計上されるためで、個人年金契約や個別の勘定資産が含まれているとあります。

(出典:ブラックロックIR)

自己資本比率の規制(BIS規制:国際業務なら8%以上)にブラックロックは当てはまるんですかね。10%は割っていないので、常に満たしていますが。

まあ投資運用業の圧倒的トップですから、安全性に問題はないでしょう。

CF

キャッシュフローはとても余裕があります。なにせ投資CFがほとんどないので、資金繰りに困ることはまずないでしょう。

株主還元指標

一株当たり配当(DPS)は09年に据え置いた以外概ね右肩上がりで推移しています。総還元性向も毎年ほぼ100%で、投資家還元は十分です。

配当余力も50%近くあるので、長らく安定した配当は期待出来そうです。残念ながら株高によって利回りは低めに出ています。

直近配当利回り:1.89%

ブラックロック(BLK)のチャート分析

とりあえずリアルタイムチャートのリンク置いておきます。

ブラックロック(BLK)-Yahoo!ファイナンス

過去の最高値、最安値

過去、リーマン・ショックで1/3近くに下落しました。

ただその後すぐ復帰して、リーマン・ショック直前の高値250ドルの壁を超えたのが13年頃。次に370ドルあたりで踊り場を作りましたが、トランプ相場に入ってそれも突破しました。

今明確な抵抗帯がない状態で、たぶん節目の500ドルまで止まらなさそうです。

  • 最高値:489.79ドル(2017年)
  • 最安値(リーマン・ショック後):88.91ドル(2009年4月)

今後の値動き予測

5年チャート

15年~16年末まで、上値が押さえられていますが、下値がどんどん切り上がっているチャートを描いていますね。

三角保ち合いという図になります。三角保ち合いの中でも一番当たりやすいパターンで、どこかで上値の押さえが決壊して急騰するケースをよく見ます。

突破する時は値動きが荒く、出来高を伴います。これだけ大きな抵抗を突破するとそのままトレンドを形成しますので、突破を見てから入っても間に合います。

1年チャート

上放れした後、好調が継続しています。500ドルは大きな節目で多くの参加者が意識していると思われるので、案外489ドルはポイントかもしれません。

ブラックロック(BLK)の投資戦略

まとめます。

  • ブラックロックは運用業界でトップシェア、預かり資産総額は日本のGDPを超える5.7兆ドルの巨大グループである。
  • iシェアーズ(IVVなど)に代表される低コストパッシブファンドを武器に市場を席巻。バンガード、ステート・ストリートと寡占市場を形成し、ブラックロックの利益率は40%を超える。
  • 17年に株価が天井を突破し、500ドルの大台を見据える状態。株高のため利回りは2%を切っている。

回答

ビジネスモデルが非常に優れていて、業界でも圧倒的なポジションにいます。

資産運用業界というのは、たくさんのお金が集まるほど規模の経済が働きます。コストの6割は人件費で、これはファンドを運営する上で必要な固定費用です。

契約が増えるほど一契約あたりのコストが低下し、0.04%という驚異的な低コストを生み出すことが出来ます。

(出典:ブラックロックIR)

また、預かり資産の多さは当然ながらファンドの安定に繋がります。

ユーザーにとって、途中でファンドを乗り換えることほど無駄なことはありません。解約時点で一旦現金化されるため税金が発生するか、多くの場合途中解約する(せざるを得ない)のは不景気時なので損が出ます。乗り換えめんどくさいですしね。

向こう30年40年の運用を見据えて、大きくて安定したファンドにお金を預けたいと考えるのは自然なことです。

ということで、ブラックロックは今後も大安定銘柄だろうなと思いました。

まあ手数料下げで売上は割りと頭打ちにも見えますし、金融銘柄なので、リセッションが来たら確実に下がるでしょう。今買う必要はないかなと思います。

上手く半値まで落ちて、リーマン・ショック前高値の250ドルまで来ても別に不思議ではないかなあ。そこまで待ったらもっと下がるって言ってそうですがw


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企業名
(リンク先は分析記事)
ティッカー業種区分主力事業、ブランド
アマゾンAMZNITネット小売、クラウド
アルファベット/グーグルGOOGLIT広告(検索)、AI
アップルAAPLITiphone
マイクロソフトMSFTITOS、Office365
フェイスブックFBIT広告(SNS)
IBMIBMITクラウド、AI
インテルINTCIT半導体(PC、サーバ)
クアルコムQCOMIT半導体(モバイル)
エヌビディアNVDAIT半導体(GPU)
オラクルORCLITソフトウェア(DB)
シスコCSCOITネットワーク機器
アリババ・グループBABAITタオバオ、Tmall、アリペイ
テンセントHKG00700ITテンセント
バイドゥBIDUIT百度
ビザV金融決済インフラ
マスターカードMA金融決済インフラ
アメリカン・エキスプレスAXP金融決済インフラ
スタンダード&プアーズSPGI金融格付け機関
ムーディーズMCO金融格付け機関
ブラックロックBLK金融運用会社
ウェルズ・ファーゴWFC金融商業銀行
JPモルガン・チェースJPM金融商業銀行、投資銀行
バークシャー・ハサウェイBRK.B金融バークシャー
AT&T T通信モバイル通信
ベライゾン・コミュニケーションズVZ通信モバイル通信
ネットフリックスNFLX通信動画配信サービス
ウォルト・ディズニーDIS通信ディズニー、ESPN
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJヘルスケア医薬品(ステラーラ)、バンドエイド他
メドトロニックMDTヘルスケア医療機器(ペースメーカー他)
アボット・ラボラトリーズABT/ABBVヘルスケア栄養補助食品、医薬品(ヒュミラ他)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブBMYヘルスケア医薬品(オプジーボ他)
ファイザーPFEヘルスケア医薬品(プレブナー、リリカ他)
メルクMRKヘルスケア医薬品(キイトルーダ他)
ギリアド・サイエンシズGILDヘルスケア医薬品(ハーボニー他)
CVS ヘルスCVSヘルスケア薬局、PBM
ユナイテッド・ヘルスUNHヘルスケア医療保険、PBM
P&GPG生活必需品ビューティー(パンテーン、SK-II)他
ユニリーバUL生活必需品パーソナルケア(Dove、LUX)
コルゲート・パーモリーブCL生活必需品オーラルケア(歯磨き)
コカ・コーラKO生活必需品コカ・コーラ
ペプシコPEP生活必需品ペプシ・コーラ
ゼネラル・ミルズGIS生活必需品ハーゲンダッツ
クラフト・ハインツKHC生活必需品チーズ、ケチャップ
マコーミックMKC生活必需品スパイス
ホーメルフーズHRL生活必需品SPAM
マクドナルドMCD生活必需品マクドナルド
スターバックスSBUX生活必需品スターバックス(スタバ)
ウォルマート・ストアーズWMT生活必需品大型店舗小売
コストコ・ホールセールCOST生活必需品会員制小売
ホーム・デポHD生活必需品DIY小売
フィリップ・モリスPM生活必需品たばこ(マルボロ)
アルトリア・グループMO生活必需品たばこ(マルボロ)
レイノルズ・アメリカンRAI/BTI生活必需品たばこ
アンハイザー・ブッシュ・インベブBUD生活必需品バドワイザー
ナイキNKE生活必需品スニーカー(ナイキ・エア)
ギャップGPS生活必需品GAP、オールドネイビー
エクソン・モービルXOMエネルギー石油メジャー
シェブロンCVXエネルギー石油メジャー
ロイヤル・ダッチ・シェルRDS.Bエネルギー石油メジャー
ボーイングBA資本財B787ドリームライナー
ロッキード・マーティンLMT資本財ステルス戦闘機F-35
ユナイテッド・テクノロジーズUTX資本財航空機エンジン、エレベーター
キャタピラーCAT資本財建設機械(油圧ショベル他)
ゼネラル・エレクトリックGE資本財照明、航空機エンジン
スリーエムMMM素材ポストイット
デューク・エナジーDUK公共電力、ガス

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