【バフェット】バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway:BRK.B)の銘柄分析【米国株】

いつもシェアありがとうございます。シェアボタンはこちらです。

今回はバークシャー・ハサウェイ(BRK-B)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。

今更言うまでもないですが、バフェットとマンガ―が運営する世界最大の持株会社です。投資界の偉人であるバフェットのロールモデルであることは間違いないでしょう。

バフェットの投資哲学については当ブログでも度々扱っていますが、一冊本を読んでみるとよくわかります。バフェットの投資本はこちらがオススメです。

記事も書いています。合わせてどうぞ。

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」を読む
また前に読んだ本の再読シリーズで行きたいと思います。今回はバフェット本です。 自著を残していないバフェットの考え方を知るには、...

同じく、副会長マンガ―の投資本はこちらをどうぞ。

チャーリー・マンガーの投資理論――「マンガ―の投資術」を読んで
バークシャー・ハサウェイの会長、ウォーレン・バフェットの投資論や思考法は既に広く知れ渡っています。一方で、バークシャーの副会長であるチャーリ...
スポンサーリンク

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の事業内容

バークシャーやバフェットの成り立ちは本を読んでもらうとして、この記事ではまず事業分析をやっていきたいと思います。

といっても寄せ集めすぎて分析しにくいですけどね。とりあえず3Cで分解してみましょう。

事業内訳

良い会社がお手頃価格で落ちているのを見つけたら、普通の人は株を買おうとします。バフェットは会社ごと買ってしまおうとします。言ってしまえば、その違いです。

そのおかげで、バークシャーの事業は多岐にわたっていて、それぞれのシナジーというものを特に考えていません。バークシャーという大きな枠の中での資産配分を最適化しますが、個々の経営については買収後も元の優秀な経営者に引き続き一任しています。

過去3年の売上・利益内訳は以下の通り。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

見にくいのでグラフ化しました。多数の子会社を有するコングロマリットと言えるでしょう。

売上これ。保険、製造、小売が大きめです。

利益これ。利益にすると保険と投資事業が重要ということですが、投資についてはこれでも含み益分が全く乗っていません。

多すぎてよく分からんという感じかもしれませんが、1つずつ見ていきましょうね。

保健事業、再保険事業:主力は保険会社

GEICO(ガイコー)やジェネラル・リー、NRGを買収で手に入れ、損保、生保とその再保険についてビジネスを展開しています。

特徴は再保険、再々保険事業です。これは何かというと、要は保険の保険ですね。保険会社がリスク分散のために自分の保険責任の一部を他の保険会社に受けてもらうものです。

バークシャーは莫大な資産を担保に再保険事業をやっているのです。リスクを引き受ける代わりに一定の利子バークシャーは世界最大の再々保険事業者でもあります。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

バークシャーをコングロマリットではなく、保険会社と見る向きがあります。

これは再々保険事業の預り金を使って他に投資しているから(キャッシュの源泉)です。借りた金は後に払ったほうが良いという鉄則通り、キャッシュの出入りのタイムラグがバークシャーのビジネスにはとても重要な役割を果たしています。

左側ののれん(Goodwill)が全体的に凄いことになっているのはもちろんですが、右側の識別可能資産について、BHRG(再保険)が物凄いことになっています。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

鉄道事業

BNSF(バーリントン・ノーザン・サンタフェ)鉄道は全米最大級の鉄道会社です。南西部一帯をカバーしています。

米国は車社会なので日本ほど鉄道というイメージはありませんが、貨物車として工業、エネルギー等を運搬しています。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

ということで、収入源は運賃ではなく工場稼働に左右されるため、公共セクターとはいえ景気敏感株に近い業績になります。

エネルギー事業

BHE(バークシャー・ハサウェイ・エナジー)は元々ミッドアメリカン・エナジーという会社を90%買収したもの。電力、ガス事業ですね。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

ここは米国アイオワ州最大の電力事業社です。イギリスで事業を進めていて、

製造業、サービス業、小売業

IRとしては全部一括りにされていますが、44の事業が含まれています。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

全部挙げるとキリがないので、代表的なものをいくつか。工業製品の製造、建築、賃貸、フライト、小売、そして繊維業……何でも屋ですね。

  • マーモン・ホールディングス:マーモン社が銅の精製や配管・ワイヤーなどの製造、傘下のマーモン・ヘリントンが重量車両用のアクスルやトランスファーケースを製造しています。
  • ショー・インダストリーズ:カーペット製造世界2位。
  • シーズ・キャンディーズ:チョコレートの製造販売。私は食べたことないですね。
  • クレイトン・ホームズ:プレハブ住宅販売。48州で販売しているらしいですが、移民層向けのビジネスなんでしょうか。
  • FSI:フライトサービス。飛行訓練サービスだそうです。
  • ネットジェッツ:世の中がITバブルに踊る中で物色した、ビジネスジェットのオーナーシップ販売(部分的な所有権の販売)。
  • ネブラスカ・ファーニチュアー・マート:家具屋の小売店だそうです。東京ドームより大きなショールームを抱えています。
  • McLane:コンビニやドラッグストア等に食料品を供給しています。かなり大きいです。

あとバークシャーの元となった繊維業も続いています。フルート・オブ・ザ・ルーム、ブラウン・シュー・グループなど。

リース、金融事業

マーモンやクレイトンなど、一部は被っている(こっちで計上?)ようです。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

家具のCORT、セミトレーラーのXTRA、タンク車やクレーンのマーモン、住宅のクレイトンなど。

バフェットの主力銘柄

忘れてはならないのが投資事業ですね。

コカ・コーラ、ウェルス・ファーゴ、アメリカン・エキスプレスといった優良企業に投資を行い、大株主に名を連ねていることはあまりにも有名です。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

バフェット銘柄一覧は表にしています。リンクがあるものは個別分析記事に飛びます。逆に、これらバフェット銘柄については、バフェットの動向で大きく株価が上下するので注意が必要です(例:IBM)。

企業名ティッカー保有割合(%)
Kraft Heinz CompanyKHC19.2
Wells Fargo & Co.WFC17.9
Coca-Cola Co.KO11.2
International Business Machines Corp.IBM9.1
American Express CompanyAXP7.6
Phillips 66PSX4.7
Apple Inc.AAPL4.5
U.S. Bancorp.USB3.0
Delta Air Lines, Inc.DAL2.0
Charter CommunicationsCHTR1.8
おまけ:バークシャー・ハサウェイBRK.B0

また、投資事業(収益)について2つ補足事項があります。

  • 投資収益はPLに出てこない:株を持ち続けている間は莫大な含み益が確定しないので、損益計算書(PL)に表現されません。出てくるのは配当収入のみです(これだけでも莫大ですが)。
  • オーナーという考え方:私達にとってはリターンを最大化させることかもしれませんが、バフェットはオーナーですのでそれぞれの事業が利益が最大化されれば良いのです。後に見るように、配当よりも内部留保を選ぶ理由がここにあります。

競合

競合という言い方は正しくないのですが、バークシャーのアニュアルレポートではS&P500と比較したパフォーマンスが掲載されています(もちろんS&P500は配当込みの数値です)。

1965年から現在まで、S&P500の9.7%に対してバークシャーが20.8%と圧倒しています。すごすぎですわ。

(出典:バークシャー・ハサウェイIR)

年単位で見ればS&P500が優位の年もありますが、逆に2000年、2001年なんかはS&Pが暴落する中で利益出してますね。

これまで長期に渡って、バークシャー・ハサウェイは確かなリターンを約束してきました。このデータを信じてバークシャーに投資するも一興。

市場

どの市場というセグメントで戦っていないので、市場分析は意味がありません。

リスク要素

大きくなりすぎたバークシャー

100万円を200万円にするより、1億円を2億円にするほうがずっと難しいです。精神的な理由はもちろんですが、規模が大きくなりすぎると自分の売買が株価に影響してしまうのです。

バークシャーの時価総額は4460億ドルで世界6位(1~5位はFAAMG)、もう世界の上澄みまで到達してしまったのです。

参考世界時価総額ランキング (2017年08月末時点)

どんな優良株を1つ手にしたところで、全体のパフォーマンスに与える影響は微々たるものです。こうした中で市場平均をアウトパフォームし続けるというのは大変難しいことです。

一方で、投資家の期待は非常に高いです。それでもバフェットなら……という思いは株価を押し上げ、皮肉にもバフェット自身にとってバークシャーは割高な株になってしまっているのです。

バフェット、マンガ―の後継者問題

カリスマ経営者だからこそ、後継者が同じ成績を残せるかという点は非常に気にしています。

スティーブ・ジョブズからティム・クックに変わって、確かに最高益は出しているものの、アップルは革新的な製品を出せなくなっています。

サッカーで言えばマンチェスター・ユナイテッドを27年率いたボス、アレックス・ファーガソンが引退して以降中々持ち直せていない状況を見るに、やはりカリスマ指導者の次は難しさとやりにくさがあるのでしょう(どうしても比較されたり、期待値にギャップがあったりで)。

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の財務分析

PL

この規模の会社がここまで成長しているのは驚きです。言うことなしです。

事業内容を見ていると、景気に関わらず安定して収入が入りそうな保険事業や公共事業を軸に、そこで得たキャッシュを他の投資先に振り分けているので、不景気にもそこそこ強いかなと見えます。

成長率も市場平均目安の12%超えをキープしています。利益もガッチリ積み上げていますね。

BS

安定しています。加えて投資による莫大な含み益があるので、安全性について疑問は一切ありませんね。

CF

キャッシュフロー余力も十ニ分にあります。何も言うことがなさすぎますねw

株主還元指標

バフェットは配当は税金がかかるとして配当還元をしません(未来には配当も出す可能性を示唆していますが)。ついでに言えば株式分割もやらないし、ストックオプションに至っては論外と切り捨てています。自社株買いについては傘下の企業に推奨していますが、バークシャーはほぼやらないですね(一応、PBRが1.2倍を割り込んだらやるというルールです)。

配当と自社株買いはどっちがいいの?
配当と自社株買い、はたまた無配当……皆さんはどれが一番好きでしょうか。 私は配当が一番好きです。お金入ってくるから。 それだけの...

じゃあ何をしているかというと、内部留保して再投資に回しているということです。バフェットからすれば、どうせフルインベストメントなのだから出金したら税金が取られるだけ損じゃないか、というロジックですね。バークシャーはオーナーなので配当で利益が確定することに旨みはありません。

となるとキャピタルゲインによる還元のみになります。インカムゲインと比較して本来不確かな還元になるはずですが、バークシャー・ハサウェイの過去リターンを見れば分かる通り、長年にわたって株主還元に成功しています。

直近配当利回り:0.00%

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)のチャート分析

とりあえずリアルタイムチャートのリンク置いておきます。

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)-Yahoo!ファイナンス

過去の最高値、最安値

飛んで飛んで最高値更新中。

キャピタルゲイン狙いなのに今から買っても利益は少ないでしょうね。株式分割はやらないので、急に下がるにはショック待ち。

  • 最高値:183.49ドル(現在)
  • 最安値(リーマンショック後):44.82(2009年2月)

今後の値動き予測

5年チャート

落ちる気配なし。

きれいなチャートですね。バークシャーって出来高多いんでしょうか。

短期売買が多くなるとノイズが相殺されてテクニカル分析が機能し始めますので、大手の株は線が引きやすいことが多いです。

ただ、バークシャーは長期保有を是とする会社なので、短期売買が多くない気もしますが。

1年チャート

ここ1年はなんとなく高値をウロウロした後、自分でつけた175ドル付近の壁をいよいよ突破しました。

既に抵抗帯が存在しないので、どこまで行くとも分かりませんが……すぐには落ちてこなさそうなチャートです。外部市況次第でしょうか。

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の投資戦略

まとめにくいのでそれぞれ見てください。

回答

久しぶりに分析記事を書きました。

長期に渡ってS&P500をアウトパフォームしてきた実績、配当を出さずに再投資によって成長してきた独特の経営観、そしてもちろんバフェットという投資の偉人が運営しているという安心感。バークシャーへの投資は初心者にもオススメです。

一方でこうした株こそリスクについても認識しておく必要があります。バフェットは87歳と高齢ですし、バークシャーも成長しきっていて、しかし株価は史上最高値を突破しています。注意はしておくべきかと思います。

ちなみに、BRK.Aというのもありますが、これは投資に数千万円が必要なものですので、個人投資家はBRK.Bを購入しましょう。両者は議決権に違いがありますが、まあそこまで気にしないで大丈夫です。


これまで調査してきた米国株の個別銘柄記事リストをまとめました! 企業名クリックで各詳細記事に飛ぶことが出来ます。

企業名
(リンク先は分析記事)
ティッカー業種区分主力事業、ブランド
アマゾンAMZNITネット小売、クラウド
アルファベット/グーグルGOOGLIT広告(検索)、AI
アップルAAPLITiphone
マイクロソフトMSFTITOS、Office365
フェイスブックFBIT広告(SNS)
IBMIBMITクラウド、AI
インテルINTCIT半導体(PC、サーバ)
クアルコムQCOMIT半導体(モバイル)
エヌビディアNVDAIT半導体(GPU)
オラクルORCLITソフトウェア(DB)
シスコCSCOITネットワーク機器
アリババ・グループBABAITタオバオ、Tmall、アリペイ
テンセントHKG00700ITテンセント
バイドゥBIDUIT百度
ビザV金融決済インフラ
マスターカードMA金融決済インフラ
アメリカン・エキスプレスAXP金融決済インフラ
スタンダード&プアーズSPGI金融格付け機関
ムーディーズMCO金融格付け機関
ブラックロックBLK金融運用会社
ウェルズ・ファーゴWFC金融商業銀行
JPモルガン・チェースJPM金融商業銀行、投資銀行
バークシャー・ハサウェイBRK.B金融バークシャー
AT&T T通信モバイル通信
ベライゾン・コミュニケーションズVZ通信モバイル通信
ネットフリックスNFLX通信動画配信サービス
ウォルト・ディズニーDIS通信ディズニー、ESPN
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJヘルスケア医薬品(ステラーラ)、バンドエイド他
メドトロニックMDTヘルスケア医療機器(ペースメーカー他)
アボット・ラボラトリーズABT/ABBVヘルスケア栄養補助食品、医薬品(ヒュミラ他)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブBMYヘルスケア医薬品(オプジーボ他)
ファイザーPFEヘルスケア医薬品(プレブナー、リリカ他)
メルクMRKヘルスケア医薬品(キイトルーダ他)
ギリアド・サイエンシズGILDヘルスケア医薬品(ハーボニー他)
CVS ヘルスCVSヘルスケア薬局、PBM
ユナイテッド・ヘルスUNHヘルスケア医療保険、PBM
P&GPG生活必需品ビューティー(パンテーン、SK-II)他
ユニリーバUL生活必需品パーソナルケア(Dove、LUX)
コルゲート・パーモリーブCL生活必需品オーラルケア(歯磨き)
コカ・コーラKO生活必需品コカ・コーラ
ペプシコPEP生活必需品ペプシ・コーラ
ゼネラル・ミルズGIS生活必需品ハーゲンダッツ
クラフト・ハインツKHC生活必需品チーズ、ケチャップ
マコーミックMKC生活必需品スパイス
ホーメルフーズHRL生活必需品SPAM
マクドナルドMCD生活必需品マクドナルド
スターバックスSBUX生活必需品スターバックス(スタバ)
ウォルマート・ストアーズWMT生活必需品大型店舗小売
コストコ・ホールセールCOST生活必需品会員制小売
ホーム・デポHD生活必需品DIY小売
フィリップ・モリスPM生活必需品たばこ(マルボロ)
アルトリア・グループMO生活必需品たばこ(マルボロ)
レイノルズ・アメリカンRAI/BTI生活必需品たばこ
アンハイザー・ブッシュ・インベブBUD生活必需品バドワイザー
ナイキNKE生活必需品スニーカー(ナイキ・エア)
ギャップGPS生活必需品GAP、オールドネイビー
エクソン・モービルXOMエネルギー石油メジャー
シェブロンCVXエネルギー石油メジャー
ロイヤル・ダッチ・シェルRDS.Bエネルギー石油メジャー
ボーイングBA資本財B787ドリームライナー
ロッキード・マーティンLMT資本財ステルス戦闘機F-35
ユナイテッド・テクノロジーズUTX資本財航空機エンジン、エレベーター
キャタピラーCAT資本財建設機械(油圧ショベル他)
ゼネラル・エレクトリックGE資本財照明、航空機エンジン
スリーエムMMM素材ポストイット
デューク・エナジーDUK公共電力、ガス

▲TOP

▲TOP