【バフェット、シーゲル】クラフト・ハインツ(Kraft Heinz:KHC)の銘柄分析【米国株】

米国株

今回はクラフト・ハインツ(KHC)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。

バフェットのポートフォリオランキング5位ということで、バフェット銘柄としてとても有名です。ちなみに、17年頃はバフェットのポートフォリオ1位でした。

バフェット銘柄はこちら。

企業名ティッカー
Apple Inc.AAPL
Bank of AmericaBAC
Coca-Cola Co.KO
American Express CompanyAXP
Kraft Heinz CompanyKHC
Moody’sMCO
Wells Fargo & Co.WFC
U.S. Bancorp.USB
DavitaDVA
Charter CommunicationsCHTR
おまけ:バークシャー・ハサウェイBRK.B

そして、米国株としてはおなじみ、ジェレミー・シーゲル先生のランキングでも12位という長期投資家要注目の銘柄でもあります。

シーゲル銘柄はこちら。

会社名シンボル業種主要事業リターン(%)
Philip Morris International Inc.PM食品タバコ19.75
Abbott LaboratoriesABTヘルスケア薬品16.51
Bristol-Myers Squibb CoBMYヘルスケア薬品16.36
Tootsie RollTR食品お菓子16.11
Pfizer Inc.PFEヘルスケア薬品16.03
Coca-Cola Co.KO食品コーラ16.02
MerckMRKヘルスケア薬品15.90
PepsiCo Inc.PEP食品コーラ15.54
Colgate-Palmolive Company CL生活必需品日用品15.22
CraneCR資本財工業15.14
H.J. Heinz(Kraft Heinz)KHC食品食品14.78
Wrigley(Mars)-(非上場)食品お菓子14.65
Fortune BrandsFBHS一般消費財家具14.65
KrogerKR一般消費財小売14.41
Schering-Plough(Merck)MRKヘルスケア薬品14.36
Procter & Gamble Co.PG生活必需品日用品14.26
Hershey FoodsHSY食品チョコレート14.22
WyethAHPヘルスケア薬品13.99
Royal Dutch Shell plcRDSBエネルギー石油13.64
General MillsGIS食品お菓子13.58

二人の偉人については本を読むことをオススメします。詳しくはこちらの記事で。

「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」を読む
ジェレミー・シーゲル「株式投資の未来」を読む

バフェット銘柄でありながら、18年などには巨額の評価損を計上しており、投資後の成長曲線はバフェットの期待に沿うものとはとても言えません。

これからの巻き返しも含めて、見ていきたいと思っています。

動画

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クラフト・ハインツ(KHC)の事業内容

ビジネスを3Cで分解してみましょう。

事業内訳

15年にクラフトフーズがハインツを買収する形で成立した企業です。

買収にはバフェットの運営するバークシャー・ハサウェイが半分を出資して実現しており、今もなおバフェットのポートフォリオの一角を占めています。

元々それぞれの会社は食品メーカーとしてもトップ10レベルの巨大企業同士だったので、統合して世界5位、有名ブランドも多数保有することになりました。

(出典:クラフト・ハインツHP)

クラフトフーズのチーズ「クラフト チーズドレッシング」、ハインツのトマトケチャップ「HEINZ TOMATO KETCHUP」が特に有名ですね。

特にクラフトチーズドレッシングはパスタのトッピングで使うので、見たことあると思います。

日本を含むグローバル部門はモンデリーズ・インターナショナルの担当領域(クラフト・フーズが北米とそれ以外で事業分割されて誕生)
クラフト・ハインツはこうしたケチャップ、チーズ、調味料系や缶詰などの加工食品を主力とした食品会社となります。

決算書から

19年のアニュアルレポートから見ていきましょう。ここ数年は売上停滞と利益の減少が目立ち、正直期待した成果は出ていない決算になっています。

18年は純損失となっていますが、この年は「クラフト」「オスカー・マイヤー」などのいくつかのブランドについて、154億ドルもの減損が発生しました(ついでに、このとき減配も実施しました)

加えて、不正決算も疑われたことで株価が大きく下落することに……。

事業内訳ですが、売上高10%以上の割合が以下のように載っています。基本的には加工食品が主力です。

  • Condiments and sauces:薬味、ソース類が26%を占めます。
  • Cheese and dairy:クラフトチーズドレッシングはここに含まれます。全体の20%を占めています。
  • Ambient meals:常温保存食品って和訳ですかね。全体の10%を占めます。
  • Frozen and chilled meals:冷凍食品や子供向けの加工食品。9%になっています。
  • Meats and seafood:お肉とシーフードの加工食品は10%に増加。ブランドはオスカーメイヤーが有名です。元々クラフトフーズは加工食品のブランドが強い企業です。

海外売上比率は3割程度です。米国を含む北米市場が主戦場ですね。元を辿るとハインツは海外売上比率が過半数に対して、クラフト・フーズは北米売上が9割近くを占めていました。

上に書いたように、クラフト・フーズのグローバル部門はモンデリーズ・インターナショナルに分割したからですね。

こういった状況から、事業再編を進めています。売却資金を負債削減に使うというのは寂しいですが、スリム化して主力ブランドに絞る必要はあるでしょう。

参考米クラフト・ハインツ、チーズ事業一部売却 3400億円

直近決算から

20年7-9月期の決算も見ておきます。

売上が前年同期比6%増加、純利益は33%減少でした。これは悪くないかと。

クラフト・ハインツは2020年1Q決算でも大きな落ち込みを見せなかったことから、コロナ影響は小さいと見られています。

報告によれば、レストランチェーンの売上高は大幅下落したものの、小売セグメントの増加がこれを補って全体でプラス推移している状態です。

巣ごもりで消費者が健康志向とも言っていられず、保存も効いて調理も簡単な加工食品の売れ行きが好調なことが理由として挙げられます。

競合

範囲が広いので、食品部門の世界ランクを載せておきます。クラフト・フーズ時代(2014年)の資料で、19位になっています。

(出典:ビジネス+IT)

ただ上記は食品部門以外も足されているので、純粋な食品部門売上では世界5位、北米市場では3位になります。かなり巨大な食品会社と言えます。

そもそも食品業界はM&Aが多い業界なので、変動は激しいと思います(実際、17年頃バフェットがユニリーバ買収にも強い興味を示していました)

市場

ぴったりなデータは見つからなかったですが、以下は国内加工食品市場の推移。

22.9兆円規模で、あまり大きな成長は見られません。冷凍食品市場は1.7兆円となり、他と比べて伸び率が良いです。

(出典:JA)

以下はオーガニック市場の動向です。縦軸の金額幅が全然違うので一見してわかりにくいですが、10年で2倍近い伸びを見せています。

(出典:ジェトロ)

先ほど見たように、直近はコロナが思ったより良い方向に作用しているものの、基本的に加工食品市場の不振は変わりません。

昨今の健康志向によって、加工食品よりも生鮮食品、オーガニックが好まれる傾向があります。

リスク要素

プライベートブランドの脅威

この記事の一部再掲になります。

【バークシャー大赤字】バフェット銘柄:クラフト・ハインツの今後はどうなるか?

米国は世界と比較してもナショナル・ブランド(NB)が強い国です。14年時点なのでちょっと古いですが、プライベートブランド(PB)は20%しかありませんでした。

(出典:流通情報)

逆にドイツ発のアルディは店舗内のほぼ全て(95%)がPB商品で占められています。

(出典:流通情報)

ところが全般的にプライベートブランドのほうが成長率が上がってきています。

これまで景気が悪化すると伸びてきたPBですが、景気が回復するとブランド品が再び取って代わりました。今度はそうならないかもしれない、という懸念があるわけです。

なぜなら、今のPBは価格のみならず、オーガニック、プレミアム、グルテンフリーなど品質の高いPBも伸びているのです。無名なだけで質は変わらず、価格は安いとなれば選ぶ人は増えるでしょう。

また、若い人は特定のブランドに忠実ではない傾向があります。

ミレニアル世代の次のGeneration Z(Z世代)は一層合理的な人が多い世代になりますから、ブランド価値より価格、拍車がかかるのではないかと。

 

また、プライベートブランドの中でも、食品や飲料水では比較的ブランドを気にしない傾向があります。

化粧品などは10%以下でPB耐性が強い商品と言えるのですが、それらと比べると高めです。

(出典:アスマーク)

とはいえ、主力製品であればブランド力で対抗出来るとは思います。

例えばケチャップは北米が主戦場ですが、米国含めグローバル7国でトップシェアです。

クラフト・ハインツの不調はトップシェアを取れない中途半端な製品が足を引っ張った格好なので、事業売却など整理を進めていくことと思います。

バフェット銘柄のリスク

バフェット銘柄として注目する投資家が一番多い銘柄だと思います。実際バフェットが大株主ですし、彼の動向がクラフト・ハインツの株価を左右します。

持ち株のすべてを売り払った航空株、9割売り捨てたIBMが暴落しているように、バフェット銘柄でなくなったときの下落は非常に大きくなると思われます。

世界一の投資家(かつクラフト・ハインツに最も詳しい人)が売るんだから、それはもうその株に魅力がないってことですからね……。

バフェットは現時点で売却しないとしているものの、クラフト・ハインツのM&Aについていくつか誤りがあったことを認めました。

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(88)は25日、食品大手クラフト・ハインツ(KHC.O)の統合に「払い過ぎた」との認識を示した。同時に保有株を手放すつもりはないとも強調した。

クラフト・ハインツの統合に「払い過ぎた」、バフェット氏認める

そして、18年にはバフェットはクラフト・ハインツの取締役を退任しています。

なお、バークシャー・ハサウェイは2020年2Qに98億ドルの評価損を計上していますが、クラフト・ハインツはうち5.1億ドルの損失となっています。

クラフト・ハインツ(KHC)の財務分析

PL

合併で売上が急増、利益も急増しています。利益率も20%超と良い水準ですが、先ほど見たように18年には大幅減損により純利益が赤字となっています。

食品セクターは割と安定したセクターなのですが、やや不安定な業績と言えるでしょう。

BS

自己資本比率50%以上でまずまず安定感はあります。一方で目を引くのが9割を占める固定資産で、中でものれん代がとても大きいです。

Goodwill=のれん代が35%となっています。18年の減損などリスク要因になりやすいので注意が必要です。

CF

18年に一時的にFCFマイナスに陥ったものの、基本的にキャッシュの余剰は十分にあります。

株主還元指標

配当関連はデータもあまりありませんが、成熟産業なので配当での投資家還元もちゃんとやっています。

自社株買いも毎年やっているようで、この辺は流石バフェットというべきでしょうか。

直近配当利回り:4.76%

株価がかなり落ち込んだことで、利回りはコロナショック時には5%を超えていました。前回記事書いた17年時点では、2.6%だったのですが……。

注意点としては、18年には36%の減配をしていることです。同セクターの中ではあまり信用は置けないかなと思います。

クラフト・ハインツ(KHC)の株価、チャート分析

とりあえずリアルタイムチャートのリンク置いておきます。

クラフト・ハインツ(KHC)-Yahoo!ファイナンス

過去の最高値、最安値

チャートは15年以降のデータしかないので、あまり長い期間では取れませんでした。

見ての通り統合以降下落しっぱなしで、17年には100ドルに迫る勢いだった中、現状は30ドル前後。ある意味コロナショックも見えない程度の差しかありません。

と言いつつコロナで30%くらいは落ちたのですが……。

  • 最高値:97.77ドル(2017年2月)
  • 最安値:20.77ドル(2020年3月)

上値が35ドル、下値がコロナショック下限の20ドルというラインで、2年くらいヨコヨコのチャートです。

現在のPERで見ても、11.8倍とかなり低い評価となっています。これが割安だったとなるかは、今後次第。

今後の値動き予測

1年チャート

1年チャートではこんな感じになります。

コロナショックで20ドルまで落ちたところから、ぐっと上がってきていますが、コロナ前の高値だった35ドルの見えない壁に阻まれています。

チャート的には三角保ち合いの上放れパターンなので、徐々に下値が切り上がって突き抜けるパワーがたまり、次の50ドルを目指すように見えます。

クラフト・ハインツ(KHC)の投資戦略

まとめます。

  • クラフト・フーズのチーズ、ハインツのケチャップが主力製品。15年に両者が統合し、世界5位の食品会社となっている。
  • 利益率は20%を超えているが、18年には純利益が赤字になるなど不安定。
  • 主力の加工食品自体が健康志向で伸び悩み気味、ただしコロナ影響で需要が伸びている面も。
  • チャートはコロナショック後20~35ドルのレンジで停滞気味。

回答

バフェット銘柄+シーゲル銘柄ということですが、業績が今ひとつでこれまでの投資リターンは決して高くない銘柄と言えます。

もともとキャピタルゲインを求めるような銘柄ではない中で、減配もやったのは痛かったのではないかと。

とはいえ業績のよい銘柄は株価が高くなっているので、今後の回復が見込めるのであれば投資チャンスにはなると思います。

今の状態で正直前向きな回答はしにくいですが、バフェットは未だに大株主ですし、バフェットの資本にM&Aで有望なブランドを加える可能性もあります。

バフェット銘柄として良くも悪くも高い期待値はあると思いますので、継続してウォッチしていきたいですね。


動画再掲

関連記事です。

今回の記事であまり取り上げなかったですが、eコマース動向も結構重要だと思います。また、プライベートブランドについても、アマゾンが強化する領域の一つではあります。

アマゾン・リスクの大きいビジネス領域とは【Amazon/Risk】

 

食品メーカーの中でもトップクラスに強いブランド力を持つマコーミック(MKC)の分析記事。

【米国株】マコーミック(McCormick:MKC)の銘柄分析

 

私がサンフランシスコに遊び仕事に行ったときの記事。オーガニックコーナーはかなり充実していた印象です。

【旅行記】アメリカ現地視察で見る米国の実態@サンフランシスコ/シリコンバレー

 

これまで調査してきた米国株の個別銘柄記事リストをまとめました! 企業名クリックで各詳細記事に飛ぶことが出来ます。

企業名
(リンク先は分析記事)
ティッカー業種区分主力事業、ブランド
アマゾンAMZNITネット小売、クラウド
アルファベット/グーグルGOOGLIT広告(検索)、AI
アップルAAPLITiphone
マイクロソフトMSFTITOS、Office365
フェイスブックFBIT広告(SNS)
IBMIBMITクラウド、AI
インテルINTCIT半導体(PC、サーバ)
クアルコムQCOMIT半導体(モバイル)
エヌビディアNVDAIT半導体(GPU)
オラクルORCLITソフトウェア(DB)
オクタOKTAITオクタ
シスコCSCOITネットワーク機器
アリババ・グループBABAITタオバオ、Tmall、アリペイ
テンセントHKG00700ITテンセント
バイドゥBIDUIT百度
ビザV金融決済インフラ
マスターカードMA金融決済インフラ
アメリカン・エキスプレスAXP金融決済インフラ
スタンダード&プアーズSPGI金融格付け機関
ムーディーズMCO金融格付け機関
ブラックロックBLK金融運用会社
ウェルズ・ファーゴWFC金融商業銀行
JPモルガン・チェースJPM金融商業銀行、投資銀行
シティグループC金融商業銀行、投資銀行
ウエストパック銀行WBK金融オーストラリア銀行
バークシャー・ハサウェイBRK.B金融バークシャー
AT&T T通信モバイル通信
ベライゾン・コミュニケーションズVZ通信モバイル通信
ネットフリックスNFLX通信動画配信サービス
ウォルト・ディズニーDIS通信ディズニー、ESPN
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJヘルスケア医薬品(ステラーラ)、バンドエイド他
メドトロニックMDTヘルスケア医療機器(ペースメーカー他)
アボット・ラボラトリーズABT/ABBVヘルスケア栄養補助食品、医薬品(ヒュミラ他)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブBMYヘルスケア医薬品(オプジーボ他)
ファイザーPFEヘルスケア医薬品(プレブナー、リリカ他)
メルクMRKヘルスケア医薬品(キイトルーダ他)
ギリアド・サイエンシズGILDヘルスケア医薬品(ハーボニー他)
CVS ヘルスCVSヘルスケア薬局、PBM
ユナイテッド・ヘルスUNHヘルスケア医療保険、PBM
P&GPG生活必需品ビューティー(パンテーン、SK-II)他
ユニリーバUL生活必需品パーソナルケア(Dove、LUX)
コルゲート・パーモリーブCL生活必需品オーラルケア(歯磨き)
コカ・コーラKO生活必需品コカ・コーラ
ペプシコPEP生活必需品ペプシ・コーラ
ゼネラル・ミルズGIS生活必需品ハーゲンダッツ
クラフト・ハインツKHC生活必需品チーズ、ケチャップ
マコーミックMKC生活必需品スパイス
ホーメルフーズHRL生活必需品SPAM
マクドナルドMCD生活必需品マクドナルド
スターバックスSBUX生活必需品スターバックス(スタバ)
ウォルマート・ストアーズWMT生活必需品大型店舗小売
コストコ・ホールセールCOST生活必需品会員制小売
ホーム・デポHD生活必需品DIY小売
フィリップ・モリスPM生活必需品たばこ(マルボロ)
アルトリア・グループMO生活必需品たばこ(マルボロ)
レイノルズ・アメリカンRAI/BTI生活必需品たばこ
アンハイザー・ブッシュ・インベブBUD生活必需品バドワイザー
ナイキNKE生活必需品スニーカー(ナイキ・エア)
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