【VWO】【EEM】【1582】比較 新興国株式向けETF3つを比較してみた

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新興国への投資については誰もが気にするテーマだと思います。とはいえ市場の未整備や政治的リスク等の理由から、敷居が高いのも事実です。

そんな人にオススメなのがETFです。結論から言うと、新興国へ投資するならVWOです。

特定の国の株価(例えば日本なら日経平均)へ投資することも可能ですし、今回ご紹介するように複数の新興国に一本で投資出来るETFもあります。とても手軽でリスクを抑られ、かつ高成長のうまみを十分に享受することが出来ます。

ETFに対する手法の考え方はこちらからどうぞ。

【投資手法まとめ】ETF投資のルール
☆私の投資は何種類かのルールがあり、一貫していません。色々研究しながらやっておりますので、興味のある投資法を見てもらえればと思います。 ...
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新興国市場は宝の山

高い成長率

言うまでもないことですが、成熟した先進国に比べて高い成長率を誇る新興国市場は、高いリターンを期待できる格好の市場です。

(出典:IMF)

経済成長の要因は大きく分けて3つです。

  • (労働)人口増加
  • 資本投下
  • 技術進歩

とりわけ新興国であれば以下のようなポイントも気になる点ですね。

  • 人口が多く、なおかつ若い労働力を有すること
  • 中間層が拡大し、内需が大きくなっていくこと
  • 天然資源を領土内に持っていること
  • 主に製造業の伸長、製造拠点に

2050年には現在新興国と呼ばれている国のいくつかが、GDP上位に取って代わる見込みです。例えば中国は2030年までに世界一の経済大国へ、インドは2050年までに世界二位の経済大国へ成長するという予測があります。

参考PwC、調査レポート「2050年の世界」

短期的には乱高下が激しくリスクも大きい市場、それでも長期的には成長余地が大きく、これ以上ない投資先になり得る……まさにETFのためにあるような市場です。

……とはいえ、例えばBRICSの中でもブラジルやロシアは成長率が低いあるいはマイナス成長となっており、新興国内でも優劣が明確化してきています。

今は中国のファンダメンタルズが強く感じられますが、彼らは経済成長を犠牲にして物価の安定化を図っており、これから成長は落ち着くと見られます。常にニュースにアンテナを張っておく必要がありそうです。

フロンティア市場への期待も

なお新興国の下にはフロンティア市場(MSCIの呼び方)としてさらに貧しいけれど人口の多い国々が控えています。これらの国もいずれは新興国カテゴリに入ってくるかもしれません。

こちらの3ページ参照です。

南米のアルゼンチンやアフリカのモロッコ、チュニジア、アジアではベトナムやパキスタンが入っています。

【VWO】バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFの基本情報

完全に常連さん、バンガードのETF。詳細は以下のバンガード公式ページをご参照ください。

参考バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF

(出典:Yahoo! FAINANCE)

  • ティッカー:VWO
  • ベンチマーク: FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株トランジション・インデックス
  • 基準価格:44.35ドル
  • 信託報酬:年率0.15%→0.14%にコストダウン!
  • 設定日: 2005/03/04
  • ETF純資産総額:63,349百万(米ドル)
  • 月間出来高:20,134万株
  • 構成株式銘柄数:3,957銘柄
  • 分配:四半期ごと(直近分配利回りは4.71%程度)

組み入れ国名(上位10か国)は中国がトップです。アジアが全体の7割を占めていて、かつ韓国とギリシャがないことが特徴です。中国はそろそろ先進国に分類しても良さげですが、どうなんでしょうね。

少し見にくいかもですが、右の2列、左の2列は別々の集計なのでご注意ください。

構成銘柄上位比率(%)構成国比率(%)
Tencent Holdings Ltd.4.1中国29.0
Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. Ltd.3.6台湾16.1
Naspers Ltd.1.8インド11.9
China Construction Bank Corp.1.5ブラジル7.6
Hon Hai Precision Industry Co. Ltd.1.2南アフリカ7.6
China Mobile Ltd.1.2メキシコ4.3
Industrial & Commercial Bank of China Ltd.1.2タイ3.8
Housing Development Finance Corp. Ltd.0.9ロシア3.6
Bank of China Ltd.0.8マレーシア3.5
Ping An Insurance Group Co. of China Ltd.0.8インドネシア2.7

組み入れ銘柄上位はなんとなく聞いたことくらいはありそうな銘柄ですね。

最近シャープ関連で騒がせている鴻海や、ゲーム世界一&ウィーチャットペイのテンセント、中国の銀行が数多くランクインしていました。全体で3,957銘柄、上位10社で17.1%の配分なので、上位はそこそこ比重高めです。

また、組み入れ銘柄の業種としては金融、テクノロジーが多くなっています。

【EEM】iシェアーズ MSCI エマージング・マーケットETFの基本情報

続いてiシェアーズ。構成銘柄はわりと違いがあります。

参考iシェアーズ MSCI エマージング・マーケットETF

(出典:Yahoo! FAINANCE)

  • ティッカー:EEM
  • ベンチマーク: MSCIエマージング・マーケット・インデックス
  • 基準価格:45.62ドル
  • 信託報酬:年率0.67%
  • 設定日: 2003/04/07
  • ETF純資産総額:36,066百万(米ドル)
  • 月間出来高:105,356万株
  • 構成株式銘柄数:849銘柄
  • 分配:年2回(直近分配利回りは1.32%程度)

値動きはほとんど同じくらい、でも信託報酬がやや高め。分配金の差が非常に大きいですが、おそらく分配なしのテクノロジー銘柄が多いせいじゃないかと思います。

組み入れ国名(上位10か国)は見ての通り、二番手が韓国というところが大きな違いですが、その他の違いは少ないのではないかと。

構成銘柄上位比率(%)構成国比率(%)
TENCENT HOLDINGS LTD4.97中国29.98
SAMSUNG ELECTRONICS LTD4.28韓国14.58
ALIBABA GROUP HOLDING ADR REPRESEN3.98台湾11.48
TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFACTURING3.56インド8.31
NASPERS LIMITED N LTD1.97ブラジル7.71
CHINA CONSTRUCTION BANK CORP H1.45南アフリカ6.02
BAIDU ADR REPTG INC CLASS A 1.31メキシコ3.38
CHINA MOBILE LTD1.21ロシア3.37
INDUSTRIAL & COMMERCIAL BANK OF CH1.18インドネシア2.23
HON HAI PRECISION INDUSTRY LTD1.06マレーシア2.23

保有銘柄はサムスン電子とアリババが上位にある以外、そう大差ないです。逆にVWOにアリババがないのはなぜなんでしょう?

アリババだけ個別記事も書いています。

【中国最大】アリババ・グループ(阿里巴巴集団/Alibaba:BABA)の銘柄分析
1万字超えた大作なので頑張って読んでね!\(^o^)/ 今回はアリババ・グループ(BABA)のファンダメンタル、チャート分析をやってい...

香港株なので後回しにしていましたが、両方のETFで1位になっているテンセントも書いたほうがいいですかね。そのうち調べようと思っています。

上位10社で全体の25%近くとそれなりの規模を占めている点、業種上位に金融とテクノロジーが多い点はVWOと同じですね。

【1582】iシェアーズエマージング株ETF(MSCIエマージングIMI)の基本情報

実は国内ETFでも一つご紹介したいものが。上のEEMの改良版で、かつ国内ETFが存在するのです。

参考iシェアーズエマージング株ETF

国内ETFの利点は、イチイチ外貨に変える等の手続き上の面倒が減ることです。1582のような形式をJDRと呼びます。

(出典:JPX)

  • 東証:1582
  • ベンチマーク:MSCIエマージング・マーケットIMIインデックス
  • 基準価格:6,178円(1株単位で購入可能)
  • 信託報酬:年率0.14%
  • 設定日: 2012/10/18
  • ETF純資産総額:920億(円)
  • 日間出来高:4,516株www
  • 構成株式銘柄数:1,880銘柄
  • 分配:年2回(利回り1.57%程度)

組み入れ国及び銘柄上位はEEMとさほど変わりません。では何が違うのかというと、銘柄数ですね。

倍以上に増えていることから分かる通り、こちらのベンチマークとしているIMI指数では小型株まで含めています。これによって新興国市場のカバー率は99%となります(EEMは85%程度です)。新興国+小型株の爆発力に期待出来るので、こちらのほうが良いです。

ただ……この出来高は怖すぎる。ちょっと考慮外にしようと思います。

【VWO】【EEM】【1582】比較

企画倒れ感がありますが、一応比較してみましょう。全ての面でVWOの圧勝です。

構成国、銘柄、値動き

どれもアジア市場が大きいです。また、チャートではほとんど同じ動きをしています。

VWO:韓国、ギリシャなし

EEM、1582:韓国あり(構成比15%程度)、ギリシャあり(1%程度)

これくらいしか差がありませんが、ここは結構大きいと思っています。

というのもですね、先進国株ETF(VEAなど)と新興国ETFを1:1で持った時に、韓国の比率が高くなりすぎる気がするんですよね。韓国は成長が一巡しており、成長余地は少ないです。また、中国経済の影響が大きく、せっかく複数国に分散投資している意味合いが薄くなってしまいます。

コスト、利回り

コスト:VWO(0.14%)=1582(0.14%)>>>EEM(0.67%)ですね。

長く持てば持つほどコストは響いてきますので、1%に満たない差であっても絶対に妥協してはいけません。

利回り:VWO(4.71%)>1582(1.57%)=EEM(1.32%)ですね。

なんで似たような構成でここまで利回りが変わるのでしょうかね……。EEMが分配なしで再投資しているわけでもないので、もらえるものは多いに越したことないと思います。

出来高、総資産=信用

VWOと1582の差を決定付けるのは出来高及び資産額です。出来高が少ないと売りたい時に売れない可能性もありますし、ベンチマークと乖離しやすくなります。

出来高:EEM>>>VWO>>>>>>>>1582

なお、出来高はEEMが最大ですが、VWOクラスまであれば十分ですので気にする必要はないと思います。

インデックス投信との比較

以下の記事にてまとめています。合わせてどうぞ。

インデックス投信とETFの違いを比較してみた。
別記事でいくつか起こしているのですが、自分としてももう一度まとめておいた方が良いかなと思い、記事にしました。 よければこの辺も合わせて...

インデックス投信とETFの違い

おさらいしましょう。インデックス投信とETFの違いは以下の通りです。

コスト

新興国のインデックス投信はまだまだ高く、現時点ではETFにやや軍配が上がります。それでも近年は差が縮まっているのも事実です。

インデックス投信では初期投資無料(ノーロード)で信託報酬が高く、ETFでは初期投資(購入費用)が発生する反面、信託報酬は格安のものが多いです。

とは言え、以前は1%以上開いていたコストの差も、最近はインデックス投信が頑張って下げて来ています。このままだとETFの強みが失われてしまいそうです。

細かいことを挙げるなら、ETFに有利な点が2つあります。

  • 二重課税問題:海外インデックス投信は二重課税の外国税額控除が受けられないようです。楽天・バンガードの記事に詳しく書いています。
  • 約定価格差分:ETFが株式同様リアルタイムで取引出来ることに対して、インデックス投信は一日に一回程度しか取引できず、価格も分かりません(ブラインド方式)。

逆に分配金なしのインデックス投信であれば、分配金に対する課税が繰り延べ出来ますので、税制上有利になります。利確時まで課税が先延ばしになるので非常に大きいです。

再投資

ETFは分配金を自分で再投資する必要があって非常に面倒です。自動で再投資出来るインデックス投信には勝てません。

要するに

これからコスト差が縮まれば、再投資の自動化で手間いらずの上、分配金なしで複利効果を得られるインデックス投信が長期投資としては向いているのです。

ETFは高い初期コストを安い信託報酬で取り返すのではと思うかもしれませんが、一回あたりの取引コスト上限が決まっていて、ある程度まとまった金額を投資すれば関係ないことから、個人的にはいずれ抜かれるのではと思っています。

EXE-i新興国株式ファンドの基本情報

数ある新興国系インデックス投信の中で、実質コストが最も安いEXE-i新興国株式ファンドを見てみましょう。ファンド・オブ・ファンズの形式を取っており、設立は新しいので資産総額は小さいです。

参考EXE-i新興国株式ファンド

  • EXE-i新興国株式ファンド
  • ベンチマーク:ベンチマーク:FTSE・エマージング・インデックス
  • 基準価格:11,270円
  • 信託報酬:年率0.2484%(実質負担0.3794%)
  • 設定日: 2013/05/13
  • ETF純資産総額:2.7億(円)
  • 決算:年1回(分配金なし)

構成国は韓国を除いており、VWOと大差ないです。比率として中国が18%程度に抑えられている点も優秀。分配金なしで課税繰り延べも考えると、検討の余地はあります。

ちなみに、新興国インデックス投信上位常連はまだまだ高い模様。

  • 大和-iFree 新興国株式インデックス:信託報酬0.34%、実質負担1.2%
  • One-たわらノーロード 新興国株式:信託報酬0.49%、実質負担0.744%
  • 三菱UFJ国際-eMAXIS先進国株式インデックス:信託報酬0.60%、実質負担0.767%

結論:VWOを購入しよう!

ということで、この中であれば私はVWOをオススメします。

新興国と聞くと構成国や銘柄に若干不安があるかもしれませんが、ETFであれば手軽に高いリターンを期待できる上に破綻リスクも小さくなります。

私としてはポートフォリオの一部に新興国株を入れておくことをオススメしますので、興味を持たれた方は是非検討してみてください。

トレード戦略について

もう一度チャートを見てみましょう。

(出典:Yahoo! FAINANCE)

そんなに大きな値幅で動いているわけではなさそうです。上がっても上限は60ドル、下がっても20ドルは割りそうにないように見えます。

買い

欲張って40ドルくらいまで待つかどうか。今の時点から買って、40ドルを割ったら買い増しでも良いです。

世界経済の流れは先進国で金余り→新興国へ流れてバブル→バブル弾けて不況というサイクルで、今は米国に集まるマネーもやがて新興国に流れ出すかと思います(2007年のように)。

私だったらこのチャートを見たら少なくとも40ドルくらいまで待っちゃいます。待っている間は他の銘柄を探しても良いですしね。

どうでもいい話ですが、2050年頃には新興国の成長も先進国並に鈍化して、資本主義の前提である持続的成長がなくなると言われています。そうすると株で儲けることも難しくなってくるかもしれませんが、その頃にはお金自体が要らない社会になっているとうれしいですね。

売り

頑張って保持しましょう。新興国については度々「もうおしまいだ!」的な悲観論が出ますが無視してください。

数年も持っていれば分配金で損益分岐点が上がってきますので、ある程度下がってもリスクリワードの釣り合いが取れます。中国、インドあたりが崩壊したらどっちにしろ日本も大打撃なので、だったら利益の高い新興国へ投資しておきましょうということです。


当ブログでは他のオススメETFも紹介しています。気になる方は以下の記事からどうぞ。

【結論記事】ETF、インデックスファンド記事まとめ
実は今まで紹介してきたもので、私の投資対象になり得るETFは大体全部です。色々なETFが出ていますが、そんなにあれもこれも買う必要はないと思...

今回対象外だった先進国(特に米国)についてはこちらでご紹介していますので、合わせてポートフォリオをお考えいただければ幸いです。

【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFは超おすすめの米国ETF!
私が買っているETFのひとつ、VTIについて考察します。17年10月、最新版に更新しています。 ※ETFの投資に対する考え方は以下をご...

以下のリンクから直接飛ぶことも可能です。

銘柄名
(リンク先は分析記事)
ティッカー
VTI(米国全株式市場)VTI
VYM/HDV/VIG(米国高配当セクター)VYM/HDV/VIG
VWO/EEM(新興国セクター)VWO/EEM
VDC/XLP(米国生活必需品セクター)VDC/XLP
VHT(米国ヘルスケアセクター)VHT
VBR/VBK(米国小型株)VBR/VBK
VEA/VGK(米国外株式市場:先進国・欧州)VEA/VGK
VT/VEU(全世界株式市場)VT/VEU
VSS/VXUS(米国外株式市場:小型株)VSS/VXUS
日経平均/TOPIX/JPX4001346/1348
S&P500/ダウ工業株30種VOO/DIA
パワーシェアーズQQQQQQ
1570/1357(日経レバレッジ/ダブルインバース)1570/1357
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