今回はネットフリックス(Netflix)のファンダメンタル、チャート分析をやっていきたいと思います。
動画配信サービスの会社ですね。
目次(クリックで飛びます)
ネットフリックス(NFLX)の事業内容
ビジネスを3Cで分解してみましょう。
事業内訳
元々はDVDの郵送レンタル事業をやっていたネットフリックスは、2007年からストリーミング配信事業を開始し、見事に事業モデルを転換しました。郵送レンタル事業もシェアナンバーワンだったのですが、将来を考え既存ビジネスの収益を食うようなネット配信事業へ率先して進出し成功をおさめたことから、ビジネスモデルの進化例としてよく取り上げられます。
さて、そんなわけでネットフリックスの事業は動画ストリーミングです(DVD事業もありますが、微々たるものです)。なぜかPDFデータがないのでExcel貼り付け。
- 売上としては米国内(Domestic)ストリーミングが6割、海外が4割となっています。
- 米国が36%近い黒字に対して、海外事業はまだ赤字です。
- 後ほど見ますが米国市場は飽和気味で、海外が成長途上。直近でも700万人の新規加入者獲得していますが、うち520万人が海外です。
- 売上原価(Cost of revenue)は6~7割程度ですが、これがコンテンツ制作費用にあたります。
動画配信サービスには「月額サービス料金収入」、「通信収入」、「広告収入」の3つのビジネスモデルが考えられますが、ネットフリックスは「月額サービス料金収入」に該当しますね。大体月額8ドル~12ドル程度の価格ラインナップになっています。
要するに、会員数が多ければ多いほど儲かるモデルです。コンテンツの制作、調達コストは視聴者数にかかわらず一定のため、シェア拡大が最大の主眼になります。
赤色が提供中、黒は提供予定なし。全世界190か国で動画コンテンツを配信しています。決算で言及がありましたが、中国は規制強化の影響で現時点で参入なし、どこかで参入を検討したいとのことでした。
世界中にいる会員数は実に9300万人にも登ります。なにが凄いのか、データとしていくつか集めてみました。
- 全米シェア50%超え:ライバルアマゾンが25%、Huluが13%らしい。
- 1日1億2500万時間を超える映画やドラマを配信:凄い数字ですね。
- アメリカの全ネットトラフィックの37%を専有:動画はデータが大きくトラフィックも多くなりますが、ネット回線の1/3はネットフリックスのデータが通っているのです。ちなみに2位のYoutubeは20%弱です。
- 未だに2桁の加入者増加率:世界中の展開を進め、米国では飽和しつつあるも新興国での加入者増に引っ張られ二桁成長の継続。
- 17年度は6Billion(60億ドル=日本円で6,600億円以上!):コンテンツ制作費用に収益のほとんどを当てるようです。
- ネットフリックスの視聴時間は一週間のビデオコンテンツ視聴時間のうち6%超え:2020年までに14%になる見込み。
強みその一:レコメンド
視聴者の70%がレコメンドによる流入であると言われているくらい、レコメンドヒット率が高いです。「一人ひとり、自分だけのテレビ番組表」が届くイメージで、常に自分が好きな番組が向こうから教えてもらえるのです。
その仕組ですが、ネットフリックスでは、数十人のアルバイトが実際にそれぞれのコンテンツを視聴し、マニュアルにしたがって様々なタグをつけていきます。これは今のところ機械には出来ない作業です。実際に見た人の感想や判断を元にして、視聴者をペルソナでパターン分けして、同一の視聴者層に対してヒット率の高いコンテンツをレコメンドしているのです。
強みそのニ:オリジナルコンテンツ
60億ドルもの多額の投資で、オリジナルコンテンツの充実に力を入れています。ネットフリックスを契約する「引き」をコンテンツにおいているわけですね。これは競合各社も全く同様で、いかに強力なコンテンツを作るかが焦点になっています。
ネットフリックスで言えば、大ヒットは「ハウス・オブ・カード 野望の階段」ですね。
また、ローカル(地域独自)コンテンツにも力を入れ、日本で言えば「火花」の独占制作が決まっています。
強みその三:ビッグデータによるコンテンツ制作
レコメンドもビッグデータですけどね。この会社はビッグデータを使って「ヒットするコンテンツ」を「ヒットする人に」届けることが出来るということが最大の強みです。
膨大なデータによって、「監督」「主演」「脚本」「ジャンル」などなど、どんなものを作ればどれだけヒットするのか、当てずっぽうではない精度で予測できるようになってきているのです。コンテンツ制作の現場にITを使う、これは日本企業が明らかに届いていない領域です。
まして広告収入に頼らないネットフリックスにはスポンサーというしがらみがなく、純粋に面白いコンテンツを作る土壌があると言えます。
競合
ネットフリックスは既存のケーブルテレビ局との競争に既に勝利しており、今の主だった競合は同じ動画配信サービス、ストリーミングサービスを手がける企業だと言えます。
過去の競合
テレビ局が過去の競合に該当しますね。テレビのビジネスモデルが広告収入であることに対して、ネットフリックスは視聴者からの月額サービス料金が収益源です。
といっても、アメリカのテレビ契約事情は日本と少し異なるようなので、そこには注意したほうが良いのかも。
アメリカでは、日本と少し異なり、テレビを見るのに、ケーブルTVに加入する必要があります。ケーブルTVに加入しないと、主要なコンテンツがほぼ見れません。
また、インターネット接続も、ケーブルTVと同じ会社がセット販売するのが主流です。出典:動画配信は、どの程度テレビに侵食しているのか? アメリカのテレビ・動画市場の5つのトレンド(https://note.mu/shibataism/n/n5d98378d1544)
特にスマホの台頭によって視聴機会やタイムシフト視聴が増加し、マルチデバイス対応が求められる中で親和性の高いオンラインストリーミングが優位に立っています。
※テレビ市場の減速データと、スマホ利用率の増加データ(中でも動画を視聴するユーザの増加率が非常に高い)は腐るほどあります。後者については別で記事をまとめたいなと思っています。
今の競合
Amazon、Hulu、Youtube(Red)といった主要動画プラットフォーム各社に、最近はAT&Tやベライゾンといった通信事業者も参入し、コンテンツビジネスはどんどん競争が激化しています。
日本でもサービスインしているので、比較サイトなどで調べると一般消費者の評価を知ることが出来ます。こういった地道な研究は非常に重要です。あるいは自分で契約してもいいですね。
何がどう違う?Netflix (ネットフリックス), Hulu, U-NEXTを徹底比較
どこも独自コンテンツに力を入れている点は一緒ですが、投資額ではネットフリックスが他社を大きく上回っています。オリジナル作品がアカデミー賞にノミネートされてますからね。
あとは各社ライブ配信も独自性として打ち出しているポイントですね。SNSでもそうですが、リアルタイム性というのは今後のキーワードです。
市場
米国市場は飽和気味になってきました。下は米国内の動画配信サービス市場推移ですが、15年を頂点に折り返しする見込みです。となると重要になるのは未開拓の海外市場。
日本をはじめとして、米国外では動画配信サービスの黎明期にあります。日本でも15年にネットフリックス、Amazonプライムサービス、Hulu、Youtube redなどが相次いで参入、サービス開始しましたが、本格的な競争はこれからです。
※日本ではネットフリックスとソフトバンクが組んで独占販売をしています。
全世界配信ですが、AIによる自動翻訳が本格的に機能する19年以降に一層視聴者が増えるでしょうね。今もYoutubeに自動字幕機能とか凄いですけどね。
この他、市場を理解する上でキーになる要素を思いつく限り並べておきます。
解約率、視聴時間、他社比較、レコメンドヒット率(とロジック、運用方法)、視聴スタイル、視聴傾向(番組とか視聴時間(タイムシフト試聴))、米国の動画市場、動画配信サービスのランキング……etc
リスク要素
他社動向とその影響
動画配信サービスは囲い込みサービスであり、差別化要素はコンテンツそのものにあります。そして外部調達に頼ることなく独自コンテンツ制作に力を入れるなどコンテンツの質に目を向けて投資を惜しまないネットフリックスは、その点において他社に上回ります。
昔のように数撃ちゃ当たるの時代ではなく、予測通りにヒット作が生まれシェアが広がっていくデータの時代では、投資の失敗も考えにくいです。また、視聴者が増えればネットフリックスで新作を発表したいというコンテツ制作者側の需要も増加し、正のスパイラルに入るため、現時点では非常に優位な状況です。
もしリスクになるとすれば、他社がその年の話題を掻っ攫うようなメガヒットを飛ばした場合はユーザー流出があることです。ネットフリックスはコンテンツの質による囲い込みであり、アマゾンプライムみたいに即日配達などの日常生活における付加価値で囲い込みが出来ないため、複数のサービスと契約できない低所得者層は流出することになるかもしれません。
価格付け
日本円でも月額950円で見放題と非常に安いです。まだ米国外では赤字なのですが、米国市場も8ドル~12ドル程度の料金プランなので、それでも元が取れるということでしょう。
価格水準としては問題ないと思っていますが、17年の拡大路線が終わった後に、料金プランを増やすといったプライシング戦略は取ってくると思います。
ただ、動画コンテンツは娯楽産業なので、不景気で財布の紐が締められることは考えられます。コンテンツ配信は2007年からスタートということは、ほぼ底からスタートして現在の好景気サイクルしか経験していない事業モデルです。
海賊版の対応
コンテンツビジネスにつきものですが、海賊版の影響はどのくらいなんでしょうね。ただの思いつきです。
ネットフリックス(NFLX)の財務分析
PL
規模拡大に伴って売上高は増加していますが、利益率は非常に低いです。しかしながらこれはネットフリックスの事業ステージがシェア拡大期にあるため仕方がないことです。
プラットフォーム競争においては、とにかく格安、あるいはオリジナル路線を目指して莫大な投資を行うことでシェアを押さえることが最重要事項となります。ネットフリックスで言えば、アメリカで稼いだ営業資本の大半はそのままオリジナルコンテンツの拡充(投資額60億ドル)や別地域へのサービス展開に使われています。
同じ理屈で効率性は落ちています。長期投資銘柄ではないので、評価の視点を変えてあげないといけません。
BS
安全性もあまり高いとは言えません。
ただ、ネットフリックスには9300万人が利用するサービスプラットフォームというバランスシートに表現されない無形資産価値があります。
CF
シェア拡大に伴って投資が営業キャッシュを食い尽くし、フリーキャッシュフローもマイナスになりました。動画プラットフォームが金のなる木に変わるまで当分先ですので、これは一過性の状態ではなく、当面継続するはずです。
※直近決算では、17年度のFCFは-20億ドルと、16年度より悪化する見込みと発表。
株主還元指標
近年の配当実績などはありません。株主還元は株価の値上がりをもって行います。
ネットフリックス(NFLX)の株価、チャート分析
とりあえずリアルタイムチャートのリンク置いておきます。
過去の最高値、最安値
まあ昔のDVDレンタルと、今のオンラインストリーミングとじゃ反応も全く違いますよね。何段かの壁を超えて力強く成長し、現在は史上最高値へ。それだけのポテンシャルは秘めている会社ですが、チャート的にはいくらなんでもちょっと高すぎ。
- 高値:145.95(現在)
- 安値:0.55ドル(02年)
今後の値動き予測
5年チャート
直近5年間、ずっと上トレンド継続。徐々に高値を切り上げている展開ですが、15年後半からの130ドル手前付近の壁を4度目でついに突破し、天井が消えてしまいました。
余談ですが、4回目のチャレンジは突破確率が高いので逆張りは注意しましょう。1回目の逆張りが理想ですが、この場合そもそも130ドル自体がそれまでの最高値なので、止まるポイントをチャートから予想立てるのは不可能でしたね。
1年チャート
とりあえず1年チャートも貼っておきます。昨年後半から伸びてきています。
ネットフリックス(NFLX)の投資戦略
好きな企業なので長くなりました。まとめしょう。
- オンラインストリーミングで世界中に9300万人を超える会員数、全米50%を超えるシェアと圧倒的な市場支配力を誇る
- 海外市場開拓は順調で、毎年加入者増加率は二桁成長
- 独自コンテンツに力を入れ、毎年キャッシュのほとんどをコンテンツ制作費用に投資している
- チャートとしては勢い良く上がりすぎててとても買える水準ではない
回答
とてもおもしろい事業を展開していて、是非とも頑張ってほしい企業です(私もコンテンツを作る側になりたい人間のひとりとして)。
余談ですが、ネットフリックスのようなビッグデータを活かしたコンテンツ制作が現場に浸透してきて、米国ではコンテンツ制作者の賃金が上がったというデータがあります(特に、ヒット作を生み出す人へお金が適切に回るように)。望ましい流れだと思います。
ただ、株の価値として見るのなら、購入価格が最終収益率を左右することを考えると、落ちてくるまでしばらく待つべきでしょう。
いつまで? とりあえず17年は拡大路線継続なので買い場はやってこないかと思います。ネットフリックスは強力な事業基盤を有する新興企業ですが、その人気がそのまま株としての優劣を決めるわけではありません。
これからは動画の時代――っていう記事を別に書きたい。あと私もそろそろYoutubeはじめたいなと思うんですよ。
追記:ディズニーとの配信契約が18年末までで解除されるようです。ちょっと記事を書いてみました。
これまで調査してきた米国株の個別銘柄記事リストをまとめました! 企業名クリックで各詳細記事に飛ぶことが出来ます。
企業名 (リンク先は分析記事) | ティッカー | 業種区分 | 主力事業、ブランド |
---|---|---|---|
アマゾン | AMZN | IT | ネット小売、クラウド |
アルファベット/グーグル | GOOGL | IT | 広告(検索)、AI |
アップル | AAPL | IT | iphone |
マイクロソフト | MSFT | IT | OS、Office365 |
フェイスブック | FB | IT | 広告(SNS) |
IBM | IBM | IT | クラウド、AI |
インテル | INTC | IT | 半導体(PC、サーバ) |
クアルコム | QCOM | IT | 半導体(モバイル) |
エヌビディア | NVDA | IT | 半導体(GPU) |
オラクル | ORCL | IT | ソフトウェア(DB) |
オクタ | OKTA | IT | オクタ |
シスコ | CSCO | IT | ネットワーク機器 |
アリババ・グループ | BABA | IT | タオバオ、Tmall、アリペイ |
テンセント | HKG00700 | IT | テンセント |
バイドゥ | BIDU | IT | 百度 |
ビザ | V | 金融 | 決済インフラ |
マスターカード | MA | 金融 | 決済インフラ |
アメリカン・エキスプレス | AXP | 金融 | 決済インフラ |
スタンダード&プアーズ | SPGI | 金融 | 格付け機関 |
ムーディーズ | MCO | 金融 | 格付け機関 |
ブラックロック | BLK | 金融 | 運用会社 |
ウェルズ・ファーゴ | WFC | 金融 | 商業銀行 |
JPモルガン・チェース | JPM | 金融 | 商業銀行、投資銀行 |
シティグループ | C | 金融 | 商業銀行、投資銀行 |
ウエストパック銀行 | WBK | 金融 | オーストラリア銀行 |
バークシャー・ハサウェイ | BRK.B | 金融 | バークシャー |
AT&T | T | 通信 | モバイル通信 |
ベライゾン・コミュニケーションズ | VZ | 通信 | モバイル通信 |
ネットフリックス | NFLX | 通信 | 動画配信サービス |
ウォルト・ディズニー | DIS | 通信 | ディズニー、ESPN |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | JNJ | ヘルスケア | 医薬品(ステラーラ)、バンドエイド他 |
メドトロニック | MDT | ヘルスケア | 医療機器(ペースメーカー他) |
アボット・ラボラトリーズ | ABT/ABBV | ヘルスケア | 栄養補助食品、医薬品(ヒュミラ他) |
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ | BMY | ヘルスケア | 医薬品(オプジーボ他) |
ファイザー | PFE | ヘルスケア | 医薬品(プレブナー、リリカ他) |
メルク | MRK | ヘルスケア | 医薬品(キイトルーダ他) |
ギリアド・サイエンシズ | GILD | ヘルスケア | 医薬品(ハーボニー他) |
CVS ヘルス | CVS | ヘルスケア | 薬局、PBM |
ユナイテッド・ヘルス | UNH | ヘルスケア | 医療保険、PBM |
P&G | PG | 生活必需品 | ビューティー(パンテーン、SK-II)他 |
ユニリーバ | UL | 生活必需品 | パーソナルケア(Dove、LUX) |
コルゲート・パーモリーブ | CL | 生活必需品 | オーラルケア(歯磨き) |
コカ・コーラ | KO | 生活必需品 | コカ・コーラ |
ペプシコ | PEP | 生活必需品 | ペプシ・コーラ |
ゼネラル・ミルズ | GIS | 生活必需品 | ハーゲンダッツ |
クラフト・ハインツ | KHC | 生活必需品 | チーズ、ケチャップ |
マコーミック | MKC | 生活必需品 | スパイス |
ホーメルフーズ | HRL | 生活必需品 | SPAM |
マクドナルド | MCD | 生活必需品 | マクドナルド |
スターバックス | SBUX | 生活必需品 | スターバックス(スタバ) |
ウォルマート・ストアーズ | WMT | 生活必需品 | 大型店舗小売 |
コストコ・ホールセール | COST | 生活必需品 | 会員制小売 |
ホーム・デポ | HD | 生活必需品 | DIY小売 |
フィリップ・モリス | PM | 生活必需品 | たばこ(マルボロ) |
アルトリア・グループ | MO | 生活必需品 | たばこ(マルボロ) |
レイノルズ・アメリカン | RAI/BTI | 生活必需品 | たばこ |
アンハイザー・ブッシュ・インベブ | BUD | 生活必需品 | バドワイザー |
ナイキ | NKE | 生活必需品 | スニーカー(ナイキ・エア) |
ギャップ | GPS | 生活必需品 | GAP、オールドネイビー |
エクソン・モービル | XOM | エネルギー | 石油メジャー |
シェブロン | CVX | エネルギー | 石油メジャー |
ロイヤル・ダッチ・シェル | RDS.B | エネルギー | 石油メジャー |
ボーイング | BA | 資本財 | B787ドリームライナー |
ロッキード・マーティン | LMT | 資本財 | ステルス戦闘機F-35 |
ユナイテッド・テクノロジーズ | UTX | 資本財 | 航空機エンジン、エレベーター |
キャタピラー | CAT | 資本財 | 建設機械(油圧ショベル他) |
ゼネラル・エレクトリック | GE | 資本財 | 照明、航空機エンジン |
テスラ | TSLA | 自動車 | 電気自動車(EV) |
スリーエム | MMM | 素材 | ポストイット |
デューク・エナジー | DUK | 公共 | 電力、ガス |