下の記事で米国の50年以上、25年以上、10年以上連続増配株と、日本の連続増配株を見てみました。
しかしながら、過去の連続増配が必ずしも将来を約束しているわけではなく、むしろ今は配当されていない会社の方が将来的に配当拡大余地があるのではないかと思います。
ということで、現時点では連続増配に当たらないような株で、もうそろそろ成熟期に行くのではという米国株を探してみましょう。難しいことになりましたね(笑)
目次(クリックで飛びます)
現時点連続増配10年未満(配当なし含む)で面白そうな銘柄
というか、長期で生き残りそうな銘柄ですね。成長セクターにあるITはともかく、他の銘柄はやがて成熟企業に変わっていく過程で、段々と株主還元を株価上昇→配当に移してくる動きが見られるためです。 そのため、むしろここにある企業こそ誰もが知っている企業ばかりのはずです。
ビザ(VISA:V)
→詳しめの個別記事も書きました!
決済インフラとして安定しつつある世界的なクレジットカード会社。発行したクレジットカードは20億枚を数え、決済高は世界首位だそうです。
日本だとまだ現金の文化ですが、米国では完全なクレジットカード社会ですから、今後一層成長が期待出来ます。電子決済という意味ではフィンテックも追い風。
ちなみに利回りは0.85%で、配当の成長余地も大きいと思います。
マスターカード(Master Card:MA)
→詳しめの個別記事も書きました!(ビザと合わせて読んで下さい)
VISAと同じく決済インフラを提供するクレジットカード会社。決済高はVISAに次ぐ世界2位。
クレジットカードっていいビジネスモデルですよね。楽天なんかも色々な事業持ってますけど、結局利益の大半を稼いでいるのはクレジットカードなんだとか(むしろクレジットカードを使わせるためにモールを充実化しているというのが正しい)。
なぜなら世界中で同社の名前のついたクレジットカードやデビットカードが使われるたびに手数料が発生し、マスターカードの収入になるからだ。流通カード枚数が増えるほど売上高が増え、取引件数が増えるほど収益が増えるというしくみだ。
出典:https://zuuonline.com/archives/79286
配当はVISAとほとんど同じです。健全な財務状況、成長率の高さ、安定的なビジネスモデルと長期投資家にとっての優良銘柄の一つです。
スターバックス(Starbucks Corporation:SBUX)
→詳しめの個別記事も書きました!
「くつろぎの空間」を提供するというビジネスモデルが、コモディティ化・低価格路線の既存コーヒーチェーンと一線を画し、世界中にチェーン展開しているかの有名なスターバックスはまだまだ配当性向も50%以下と低いまま。
差別化のためのフード系充実化、及びアジア向けの拡大路線を続けているうちは配当も低めかもしれません。
ウォルト・ディズニー(Walt Disney:DIS)
テーマパーク「ディズニーランド」はもちろんのこと、米3大放送局「ABC」、スポーツ専門チャンネルの「ESPN」買収、映画「アナと雪の女王」等の制作で総合エンターテイメント企業として一層地位を高めているディズニー。
ポケモンGO記事で見ましたが、キャラクタービジネスは爆発力が強く、株価高に響いてきます。株価が高いせいで配当利回りは1.5%と低めですが、このところ増配を続けています。
アップル(Apple:AAPL)
→こちらで詳しく記事を書きました!
前回記事のマイクロソフトと同じ道を辿ってくれるのではと期待。基本的にはハード(iphoneやmacbook)の高い利益率が莫大なキャッシュを稼いでいるビジネスモデルですが、ここ数年業績を牽引してきたiphone人気に陰りが見えています。
ただ、相変わらず新興国ではステータスブランドの地位にありますし、マイクロソフトのライセンスフィーに相当するApp Storeの手数料益も見逃せません。
ゼネラル・エレクトリック(General Electric:GE)
→こちらで詳しく記事を書きました!
The優良企業のGEもリストに入れるべきと思います。最近は若干業績が落ちてきていますが、大企業では難しいはずの「選択と集中」経営で、業界1位と2位以外残さない方針を継続させており、危機を乗り越えてきました。
2015年にはリーマンショック前までGEの稼ぎ頭だった金融部門を売却、2016年には創立以来の家電部門をハイアールに売却しています。
ホームデポ(Home Depot:HD)
→こちらで詳しく記事を書きました!
ホームセンタ-としては売上世界一位。木材や塗料、DIY工具等を販売しています。
前回記事で見た家電のベストバイやGAP同様、こうした世界首位の小売業も地位としては盤石なのです(そして、全てAmazonと競争している点も一緒)。
事業の成長はそろそろ限界がありそうですが、利回り2%台で余力もまだあるように見えます。
ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences Inc:GILD)
ギリアド・サイエンシズ(GILD)-Yahoo!ファイナンス
→こちらで詳しく記事を書きました!
抗HIV剤とC型肝炎治療薬(ハーボニとソバルディ)というブロックバスターで一躍一兆円企業に成り上がった新興企業で、これらの特許切れは心配ですがパイプラインも充実で期待感があります。製薬業界は高配当銘柄が多く、どこかで転換するかもしれません(昨今のバイオベンチャー買収合戦で多額の資金を投じているのでお金ないかもしれませんが)。
ファイザー(Pfizer:PFE)
→こちらで詳しく記事を書きました!
ギリアドと同じく、製薬業界最大手のこちらもエントリーすべき。相次ぐ特許期限切れでマイナス成長ではありますが、4%近い高配当は継続中です。
ユナイテッド・ヘルス(UNH)
→こちらで詳しく記事を書きました!
これもギリアドと同じくヘルスケア銘柄の紹介で出てきました。米国最大手の医療保険会社かつPBMも業界三位。ヘルスケアセクターは当たり銘柄がゴロゴロ転がっています。
今のところは株価が高いこともあって、利回り1.5%と低めに出ています。
おまけ
おまけってなに。前回までに記事にし忘れていたのをちょこちょこ追加。
ゼネラル・ミルズ(General Mills:GIS)
→こちらで詳しく記事を書きました!
いいの見つけたと思ったけど、実は12年連続増配株だから前回記事に追加しないといけなかった模様(利回り3%)。「チェリオ」、「チェックス」、「ベティ・クロッカー」みたいなわりかし有名なお菓子類を製造販売している会社ですね。
ユナイテッド・テクノロジーズ(United Technologies:UTX)
ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)-Yahoo!ファイナンス
→こちらで詳しく記事を書きました!
22年連続増配中、利回り3%弱、配当性向も30%以下と理想的な銘柄でしたね。航空機のエンジンとかエレベータを作っているコングロマリットです。
米国会社四季報には他にもたくさんの有望銘柄が載っています。
こんな簡単なコメントじゃなくて買う時はもっとしっかり分析・チェックしてます。