AR技術の活用方法を考える(後編) AR関連銘柄まとめ

テーマ株

前回はこちらの記事からどうぞ。今回はARの関連銘柄をまとめていきたいと思います。

AR技術の活用方法を考える(前編) 今、実現できること。
AR技術の活用方法を考える(中編) これから先の展望とか

これまで見てきて、ARはかなり広まりそうな印象があります。

株で稼ぐとなるとテーマとしての期待フェーズと実益フェーズのどちらかの波に乗りたいところですが、おそらくARは後者になると思います。

というのも、ARは登場して結構時間が経っているということ、そして何よりポケモンGOによって関連株が軒並み上昇したということが挙げられるからです。そのため、少しシビアな目線で競争に勝てそうな企業を絞らないといけません。

また、以下のVR関連銘柄記事とも関連が深いので、合わせて読んでもらえるとよいと思います。

VR(バーチャルリアリティ)関連銘柄まとめ(コメントつき)
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AR関連銘柄

日本株を見ていきます。米国株ならGoogleでいいんじゃないでしょうか。

サイバネットシステム(4312)

サイバネットシステム(4312)-Yahoo!ファイナンス

AR関連銘柄と言うと必ず一番手に上がるくらい代表的なAR銘柄。

ARコンテンツ作成支援サービスプラットフォーム「cybARnet(サイバーエーアール)」に注目が集まっているようです。開発者向けにサーバやアプリの提供、あるいは制作者によるARコンテンツの配布を支援をします。プラットフォームとして基本無料は大きいと思います。

また、より高機能なARエンジンである「SmartAR(スマートエーアール)」の開発、塗った部分が飛び出るゲーム「うごくぬりえ」、観光向けのARサービス等、とにかくARに事業軸を置いたビジネス展開をしています。←ここ大事

みんながAR=サイバネットシステムと認識してしまえば、しばらくはARが持て囃される度に上がりやすくなるので。

スターティア(3393)

スターティア(3393)-Yahoo!ファイナンス

1000社以上の導入実績を持つAR制作ソフト「COCORA(ココアル)」ですね。企業向け(イベント活用)がメイン、そのためかココアルの名前はARを調べている時にちらほらと見かけました。

サン電子(6736)

サン電子(6736)-Yahoo!ファイナンス

メガネ型の端末は流行らないと前回書きましたが、そんな端末「AceReal(エースリアル)」を開発しているのがここ。ただしターゲット層は一般消費者ではなく企業向け(業務効率化)なので、ちょっと毛色が違うのかもしれません。

大量出資しているInfinity AR社のAR技術、及び提携しているLumus社のディスプレイ、そしてサン電子の情報通信と、技術レベルは一定以上のものが調達出来そうです。MRに近い発想のものが出来上がるのではと考えると、期待されているのも分かるかもしれません。

テクノホライズン・ホールディングス(6629)

テクノホライゾン・ホールディングス(6629)-Yahoo!ファイナンス

VRでも出てきた360度カメラ(全天球パノラマ撮影用カメラシステム)の会社(フランスのVideoStitch社と業務提携)。

うーむ、360度カメラってどこまで需要あるものなのでしょうか。スマホにちょっと機材足したら360度撮影出来る、ということがなければ……。

ピクセラ(6731)

ピクセラ(6731)-Yahoo!ファイナンス

ピクセラはVRでも見たのですが、確かにAR/VRをはじめとして多くのIT系バズワードを含んだ銘柄ではあります。ただ直近4年、売上右肩下がりで赤字垂れ流し状態なんですよね。

VRのパノミルと同じく360度カメラを使ったARの配信サービスというプラットフォームの提供なので、ビジネスモデルも同じでしょう。特に独自の技術というわけではないため、GoogleやFacebookが似たものを作って立ち上げると厳しいかなと。なにかVRと相乗効果があったりすれば話も変わってきますし、提携も進むと思うのですが……どうでしょう。

ジグソー(3914)

ここを押す声は大きいのですが、微妙という声も結構聞きます。既に一度高騰した後です。

確かにIoT、人工知能、自動運転、AR、VR……と各方面で提携を進めているプレスリリースリッチな企業である一方で、社員数は少なくて全部やれるとはとても思えないし、実態の研究開発費もほぼゼロという点は気になります。特許もあまりないため、期待先行で上がってあっという間にガラッた印象でした。

そこを踏まえた上で。ジグゾーのAR事業については、ARエンジンを開発している有名企業のKudan Limited(英国)と共同でエンジン開発を始めたと発表された点で期待されています。

今後ARに参入しそうな企業は

ゲーム等のエンタープライズ関連

これの最たる例は言うまでもなくポケモンGOだと思います。

ポケモンGO(任天堂:7974)の今後と関連銘柄を調べてみる

ただ、ポケモンGOの株は軒並み高騰したので、逆にポケモンGOの割を食って同じARなのに下がっている他のゲーム株とかどうでしょうか? ソシャゲ系企業はVRで調べましたが、この手の企業は流行りに乗るのが上手いので、ARも確実にやってきます。

※調べた限り、どっちかというとVRへの関心が高そうな印象です。ARへの取り組みはまだ本格的には見えていないところがほとんどです。間違っていたらご指摘ください。

  • gumi(3903):VR/AR市場への投資を行うベンチャーキャピタルファンドに出資ということで、ARでも積極参入と言えるのかな。ARアバターみたいなサービスは既にやってるっぽいですしね。
  • コロプラ(3668):「黒猫のウィズ」「白猫プロジェクト」がAR作成ソフトCOCOAR2と連携。
  • DeNA(2432):任天堂と提携したことは記憶に新しく、ポケモンGOの次の矢を打ってくるのはここなのかも。調べると昨年にAR搭載の無料カーナビアプリを提供していたりします。
  • ガンホー(3765):動きなし。ただ位置情報を活用したスマホゲーム「パズドラレーダー」を出しているので、将来パズドラを活かしたARゲームにするのかも。
  • mixi(2121):動きなし。
  • グリー(3632):動きなし。
  • モブキャスト(3664):動きなし。

キャラクターの強いタイトルを持っている企業としてスクエニ(9684)やコナミ(9766)なども十分候補ですね。

その他

これまで見てきたように、スマホを活用したプラスアルファのサービスという視点で、AR相性が良い分野がいくつかあります。

インテリア系、衣服系

IKEAみたいなカタログAR化は他社も取り組むものと思われます。あんまり詳しいジャンルじゃないので割愛しますが、衣服も同じです。

ARが直接売上に繋がるかどうか未知数ですが、プロモーションとしても価値が高いので導入は進むと思います。また、ARで部屋を着飾ったらそのままポチって決済のネット通販(メーカーが直売)が強化されることを考えると、メーカー系の銘柄の方が良さそうです。

  • ニトリHD(9843):家具大手。サプライチェーンを自社で一貫しているため安価&高品質です。
  • 大塚家具(8186):家具大手。色々揉めていましたが、輸入家具はやっぱり強いです。
  • 良品計画(7453):無印良品ブランド。海外展開もしています。
  • ミサワ(3169):unicoブランド。

地図系(観光案内)

ARによる観光案内と相性がいいのは観光地や食べ物でしょうか。カーナビ、自動運転とも相性は良いと思います。

  • カカクコム(2371):食べログはマッチするはず。
  • ぐるなび(2440):食べログと一緒。
  • 一休(2450):一休ドットコムは旅館ホテル予約サイトで有名です。旅行、観光系でどうでしょう。
  • パイオニア(6773):カーナビ事業を手掛けるパイオニアですが、カーナビ自体がGoogleマップに押され気味。地図情報を活かした自動運転ビジネスは諸刃の剣です。

なんだか今回辛口な気がするw

たぶん一般的なAR銘柄よりもポケモンGO関連銘柄のほうが爆発力もあって有望そうに見えたせいですね。

あとは技術提携ばっかりなんですよね。提携先が日本ベンチャーならいいんですが、有望なところが海外ばっかりで日本の技術力が心配になります。やっぱり起業の数を増やしていかないと第二のGoogleは来ないですよね。

そのGoogleは大胆に出資や買収をやって、イノベーションのジレンマを克服しています。

他のIT系テーマについて以下でまとめております。よろしければ合わせてお読みいただけるとうれしいです。

3分で分かる、IT系テーマの全体像まとめ キーワード、俯瞰図、ロードマップ等
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