小説家目指してるならこういうことしてみないとね。
想像力を働かせて、この技術で社会はこんなふうに変わる! みたいな妄想を語るわけですよ。ビジネスモデルとして採算が取れるのか、続きは投資カテゴリとして書きます。
ということで、AR技術です。何もない空間にポンと映像が飛び出てくる、近未来感しかしないわくわく技術ですよ。
(6/11追記)VRの記事を書きました! 合わせて読んでもらえると嬉しいです!
(9/14追記)やっと続き書きました。
目次(クリックで飛びます)
そもそも、AR技術とはなにか?
まずは今のAR技術に関する情報を集めますよ。アイデアってのは一から生み出すんじゃなくてパクって組み合わせて連想して形にするものだって偉い人が言ってた。
AR技術とは
拡張現実(Augmented Reality)のことで、コンピュータを使い、現実世界に仮想のものを表現する技術。なお、VR技術(Virtual Reality)はコンピュータの中にある世界を現実のように見せるという真逆の技術です。ついでに二つを合わせたような技術のことをMR技術(Mixed Reality:複合現実)と言います。
ARの実現方法は現段階で大きく二種類あります。
- ロケーションベース:GPSなどの情報から、位置情報を決めて表示。位置情報の精度は準天頂衛星システム、Wi-Fiベースのロケーションシステムあたりの活用によって、屋内外問わず高精度化が進んでいます。
- ビジョンベース:マーカーあるいは画像認識をトリガーにして表示。特に画像認識は人工知能発展にも関わるところで、識別能力も一層高度化することが期待できます。
AR技術の驚きや面白さは、あくまでも「現実世界にデジタル情報を重ねる」というところにあります。重ねるものは画像、映像……将来的には感触、音声、匂いといった五感すべてとリンクさせられるのではないでしょうか?(それはMRですかね)
そこから認知度アップや効果の高いプロモーション、全く新しいコンテンツへと繋がっていくのです。
ARの活用シーン(16年3月時点)
既にいくつも面白い試みがされていましたので、紹介したいと思います。
今のところ、以下のような活用事例が多いみたいです。
- 観光案内、カーナビ等の地図情報のプラスアルファ
- 商品プロモーション
- お試し(試着や模様替えなど)
- エンターテイメント(ゲーム系)
観光地での観光案内(もっと視覚的に!)
これ可愛い(笑)
池袋サンシャイン水族館まで案内してくれるペンギンちゃん。カンヌライオンズ2014 [デザイン部門]ゴールド受賞作品らしいです。
かつての旅行と言えばガイドブック片手に不慣れな土地を彷徨っていたものですが、今ではスマホとタブレットが目的地までGPS付きでナビしてくれて、写真も撮れて、ご当地情報の検索も出来る時代です。
町おこしや地域ブランド化による認知度アップ、昨今話題になっている訪日外国人数の増加にともなって、AR技術を活かした観光案内が活性化しています。調べてみると、AR技術の導入で色々なメリットがありそうです。
- ナビゲーション
- 外国語に対応
- もっと詳しい解説、面白ネタをシームレスに提供
- ゆるキャラやご当地キャラを使った案内
- 店舗サイトと連携して、マーケティングにも
- 物理的な案内表示を置けない場所(国宝など)での活用
アプリ開発も進んでいるみたいですね。下のものは参考です。
http://www.mlit.go.jp/common/000228861.pdf
余談ですが、VRの「模擬海外旅行」によって、行ったこともない国に、実際に行ったような体験が出来る時代もすぐ来そうな感じです(事例ではミラノの街を3D化)。そうなったとき、「疑似体験出来たからもういいや」ではなく「行ってみたい」と思わせるための現地ならではの魅力を考えないといけないでしょう。
カーナビ、地図
12年7月、パイオニアが、世界初となるAR(拡張現実)情報をフロントガラスの前方に映し出すヘッドアップディスプレイを搭載したカーナビ「サイバーナビ」を発売。
カーナビって、こう言ってはなんですがスマホ台頭で終わった感の強い業界ですよね。だって今はもうGoogleマップ使えば道筋全部出してくれるし、逆にカーナビは地図更新が有料だったりして、買う人いるの? ってずっと疑問でした。でもこれはかっこいい。
下の動画を見て分かる通り、フロントガラスの向こうにルートや速度などの色々な情報がパンパンと出てきて近未来感抜群。
お値段30万円。これを買う人がいるかどうかとか、注意力散漫になって事故起こしそうとかいうツッコミはなしです。後者については、本来視線移動が少ないこちらのほうが安全になる……はず。前者は自動運転が実現してしまうともはやロマンの世界かも……。
商品プロモーション
キヤノンのMR技術。持ち運び出来ないような大型商品をバーチャルで表示したり、通常だと見ることの出来ない内部構造を表示したりと活用用途は多岐にわたるようですね。住宅や車の展示がネタとして出ています。
試着、試用
試着や化粧品のように試用したいものに効果抜群。
こちらはネイルの試用が出来るアプリ。「Maybelline NewYork(メイベリン・ニューヨーク)」の提供です。ネイルは落とすのが大変なので、試しに使ってみることが難しいらしく、需要がありそうです。
こちらは靴ですね。フリック操作で簡単に履き替えイメージが分かります。
こちらはIKEAのカタログアプリ。家具を家に置いたときのイメージをシミュレーション出来ます。インテリア系全般と相性良さそうだな~と思って見ていました。
3DSの飛び出すキャラクター
本体付属のARカードを3DSのカメラで覗くと、大人気のキャラクターが飛び出して、自由に動き出します。
また、「ポケモンARサーチャー」は何もない空間を3DSのカメラで覗くと、普段の景色の中にポケモンが出現するゲームです。
Ingressと組んで制作発表した「Pokémon GO」も現実世界を舞台にした作品ですよね。いつか現実世界で「ポケモンゲットだぜ!」とかやる日が来るのでしょうか。赤緑世代の私からすると感慨深いというか信じられないというか……。
あ、またどうでもいい話ですが、アニメポケモンではポケモン以外の動物は一切出てこない設定にしているらしいです。そういえばそうかもと思いました。
7/14追記:ポケモンGO、勢いがすごいっす。
最新技術で調べたらこんなものも……
Googleが巨額の資金を投資して買収したMagic Leap社が最新技術デモをYoutubeにアップロードしていました。マーカーレス型ですが、描写遅延もなく、リアルタイムで空間認識しているところが凄まじい進歩なんだとか。
同社が15年3月に公開した最新映像。ゲームとの親和性は非常に高そうですね。
私からすると「すげー」くらいの感想しかないのですが、具体的にどこがすごいのか、ちゃんと詳しい人が解説してくれています。
細かすぎて伝わらない!?Magic LeapのAR(拡張現実)の凄さがわかる3つのポイント
マイクロソフトも参戦中。見た目からしてかっこ良すぎてやばい。
AR技術の技術的な壁、課題
今後解決していかないといけない課題もちらほらと。ただ、なんとなく技術進歩によって解決しそうなので、数年後には問題なくなっていると思われます。
- 膨大な計算量に耐えられるマシンスペックが必要
- 空間認識、リアルタイム描写
- スマホのカメラをかざすような一手間をなんとかならないか?(ウェアラブル端末、あるいは位置情報からシームレスに表示される技術)
- GPS技術の高精度化、屋内GPS整備(現状は数メートルの誤差がある。正確な位置特定が出来ないと、誤った場所に表示してしまうことに)
- センサー技術の発展。センサーは先端技術の核となる技術で、日本も力を入れ始めたのだとか。画像認識、温度や空間認識の高精度化。
- ARの共通プラットフォームは出てくるのか……などなど。
また、技術以外の壁も……
- 企業が採用されるためにはAR技術を導入したことによる「投資対効果」を訴求しないといけない。ARでしか実現出来ないメリットを示す必要がある(「感動」の先があるか?)。
- 高齢者などのデジタルリテラシーの低い人達への訴求力
一人でスマホかざして笑ってたら通報される。
調べてみると、本当にわくわくするような未来技術でした! デモ動画がどれも面白くて、「今ここまで出来るのか……」と驚くことしきり。
さて、今回はここまでにします。次回はこれからこんなことが出来たらいいのに(妄想)編。
参考サイト様
「AR(拡張現実)」を活用した、未来を感じさせる表現技術のキャンペーン事例について
旅行業界で上手くAR(拡張現実)を活用するポイント、開発者が欲しがる旅行会社のチカラ
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