本記事を動画化しました!
記事は記事でゆっくり見てもらう用に使ってもらえればと思います。
アノマリーとは……根拠はないけどよく当たる、相場における経験則のこと。
一般的に言われていることをまとめておきます。本当に参考程度ですが、知っておくとなんとなく強気になれたりします。一般的に言われているネタを調べられる限り載せただけで、検証結果まで言及していないものも多いので、ご利用は計画的に。
日経平均だったりダウだったり混じっていることがあるので、注意してください。
目次(クリックで飛びます)
季節、月のアノマリー
上が日経平均株価(1949~2010)
下がS&P500(1972~2018)
1月効果
1月はだいたい1年でもトップクラスに株価上昇する月で、かつ上昇確率も日米とも7割近く。
これは個人投資家というよりも大口の機関投資家の事情によります。ウィンターブレイク(あるいは節税売り)に向けて12月に手仕舞いしたものを、買い戻し始めたりと実需も大きいです。
1月の株価の動きは、その年の動きを占うものになります。1月の値動きが堅調ならその年は堅調に推移します。また、上半期という単位で見て上昇がなかった年に下半期で高値をつけたことは今まで一度もないです。
そして過去の統計上、1月14日の日経平均株価は最も上昇確率が高くなります(勝率80%超え)。これこそアノマリーですね。
節分天井彼岸底
1月効果および四半期決算の関係上2月上旬頃までは好調、そこから反動で下がっていくというアノマリーです。
まあ1月の絶好調に比べるとやや大人しさは目立ちます。
4月効果
こんな名前なのか分かりませんが、日米とも4月は上昇率の高い月になっています。新年度相場で新規の投資が入りやすいからと言われていますね。
GWの値動き
GWなので日本特有ですね。4月末の決算発表に加えてしばらく休場となることから、非常に激しい値動きをします。
この後しばらく材料に乏しい相場が続くこともあって、よく「格好の売り場」=GWが天井と言われたりします(天井かどうかは年によりますが、値動きが活発化することは間違いないです)。
Sell in May
こっちは米国でよく言われるアノマリー。ファンドの決算によるポジション整理もあって5月は下がりやすいという。統計上だと方向感があまりない月ですね。
夏枯れ相場
7~8月(特に8月)は市場が閑散期に入り、出来高が縮小、株価軟調になりやすいです。海外は夏休み、日本はお盆休みですからね。
米国は7月、日本は8月上がっているのが面白いところです。
9月株安~10月底入れ
9月は世界的に最も株価の落ち込みやすい月と言われています(統計上、ほとんどの国で見られる)。
それ故に10月に買うと底入れして儲けやすいというのも有名なアノマリーです。わりと実態にも合っているように見えます(10月効果、ハロウィン効果)。
その他10月末頃の動き
日経平均の銘柄入れ替えに伴うインデックスファンドの銘柄入れ替え需要が発生します。また、10~11月はファンドの決算期になるため損益確定の売りが入りやすくなります。
11月3連休明け、最終週の株高
結構よく見る2つ。今年は大統領選挙の年だからどうなんでしょう。
12月の株高
12月前半は利確による売越ですが、後半以降は買い戻しで再上昇し、全体としてはプラスの目立つ統計結果となっています。
これで1サイクル回りました。
時間、曜日や周期のアノマリー
月曜の株安
月曜日の取引は注意しましょう。
休日前に手仕舞いした反動による上昇もありますが、それ以上に休日悪材料による大幅な下落があります。曜日における統計的な効果が期待出来るのは基本的に月曜安だけです。
二日新甫は荒れる
取引開始が2日(営業日がずれる)と荒れるらしいです。有名ですが微妙なところです。
TOM効果
月の変わり目(turn of the month)のこと。月末安月初高。ファンドの締めと買い戻し実需により月初に向けて株高になりやすい傾向があります。そこそこ機能するらしい(知らなかったw)。
SQに関する効果
SQ値:先物市場で最終日まで売買されなかったものの清算値ですが、3か月に1度のメジャーSQのある週は株高になりやすいです(少なくとも価格差を清算する動きになるので、裁定取引が活発化して変動が大きくなります)。
サイクル周期
日本4年、米国10年サイクルと言われています。
為替特有のアノマリー(時間関係)
一年の流れ(一般論)
- 1月:株高と同じく乱高下。ドル円は1月に年間高値or安値をつけることが多いらしいです。
- 2月:特にない
- 3月:決算によって外貨が円に(円高)
- 4月:決算終わって円安に戻る
- 5月:特にない
- 6月:特にない
- 7月:特にない
- 8月:円高になりやすい(毎年8月15日に米国債の利払いという実需が発生)
- 9月:また決算で円高
- 10月:米国株安でドル安
- 11月:欧米企業決算による円安ドル高
- 12月:欧米企業決算による円安ドル高
ゴトー日(5,10のつく日はドル買い)
仲値は毎日東京時間の9:55に決まります。
その中で5と10のつく日はゴトー日と呼ばれ、日本企業の決済日のため、輸入企業が取引先への支払いをドル建てで行うために円売りドル買いが発生します。10時を過ぎると落ち着くようです。
ロンドンフィキシング
午前1時(夏は0時)に金のスポット価格が決定されます。
金はドル建てで取引されるために、この価格がドル需要に影響することとなります。相場の動きが激しくなる時間帯です。
毎週水曜スワップ
スワップ3倍デー(土日分のスワップ)は水曜につきます。正確に言うと木曜日早朝の6〜7時。
つまり水曜夜中~木曜早朝にかけて円安(低金利通貨売り)+高金利通貨買いが入ります。
毎月第一週金曜日
為替なら言わずもがな。
22:30から米国雇用統計発表があるので、気をつけましょう。サマータイムでは発表が1時間早く(21:30)なるので注意。
(個人的に)時間帯の意識
あちこちで書いてますが、FXやるなら時間帯の意識は非常に重要です。以下の時間をまたぐと動きもトレンドも変わります。それはもちろん市場参加者がガラッと変わるためです。
数時間以内のデイトレなら時間帯の中で手仕舞いまで完了させる意識でいきましょう。
- 東京時間(9:00~)
- ロンドン時間(16:00~)
- ニューヨーク時間(21:00~)
時間以外のアノマリー
大統領選挙関係
米国は大統領が非常に強い権力を有しています。米国大統領選挙は2020年11月ですね。
選挙はどうなるでしょうか。コロナ対策の是非も大きく影響しそうです。
選挙前年は株価上昇傾向
次も当選するために次々と株価を上げる施策を打ち出そうとします。
もうちょっと長い目で見ると、中間選挙の年を底にして、大統領選挙の年に向かって上昇します。米国株高となれば当然資本が集まりますので、ドル高要因になります。
選挙の年は株高、ドル高傾向(ボラティリティは下がる)
上と同じ理屈です。前任に不満が大きいほど新大統領に対する期待が高まり、やっぱり株高、ドル高に。順番的には選挙前年>選挙年>選挙翌年>中間選挙年となります。
いずれにしても、大統領候補の発言からは目が離せません。
小型株効果
時価総額の小さい銘柄のほうが大型株よりも高い収益率をもたらすことが多いです。これは言うまでもなく成長余地の大きさに起因します(しかもファンドが手を出せないくらい小さい)。リスクリワードの大きなトレードになりますね。
配当利回り効果
所謂ダウの犬理論。配当利回りの高い銘柄は、低い銘柄よりも収益率が高くなりやすいです。
ちなみに配当落ちアノマリーという配当権利に向けて上昇し、終わると投げ売りされるアノマリーは、広く知れ渡った今、あまり有効ではありません。
低PER効果、低PBR効果
PER(PBR)の低い銘柄は、高い銘柄に比べて収益率が高くなりやすいというもの。PBRのほうがまだしも有効そうです。私はPERは見ませんし、PBRも5倍とか高すぎる数字が出てないか確認する程度ですので、あまり詳しいことは書けません。
さて、今回はここまでになります。繰り返しとなりますが、せいぜい参考程度にしましょう。
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ではでは。