マジで言ってんのか。
レバレッジを25倍→10倍にするという経済オンチ丸出しの政策が取られようとしています。あれだけ批判されて、またやるのかって感じです。
昔400倍→50倍→25倍にしたのもそうですけどね、意味ないどころか有害なんですよこんなの。
目次(クリックで飛びます)
資金管理計画が破綻する
現在、こういう条件で投資をしているとしましょう。
- 証拠金を25万円入金
- 1ドル100円
- 1万ドル(1枚)購入=レバレッジ4倍
ここから1ドル90円になったらどうなるでしょうか。
- 証拠金がマイナス10万になって残り15万
- レバレッジは15倍に上がる
レバレッジ25倍ならまだそのまま耐えることが出来ます。しかし、10倍だとこの時点では既にロスカットされています。
分かります?
損益分岐点が今より上になるので、むしろ今赤字ポジ持ってる人が早死するだけです。損失確定させるか、追加入金するかしない限り強制決済(ロスカット)されるので。
多くの人はレバ25倍(と幾ばくかの追加入金)を前提に資金管理しているので、それが狂うと困るはずです。特に資金力が弱い方が。
レバレッジ規制の目的
レバレッジ規制の目的は3つ。いずれも達成させる方法が間違っています。
- 証券会社に資金の取りっぱぐれを起こさせない
- 投資家に大損させないように仕組みを作りたい
- ハイレバの売買を禁止して、日本発の金融危機を起こしたくない
To証券会社
想定外の為替変動があると、資金余力以上の損失が発生するケースがあります。
そうすると、証券会社は足りない資金を追加入金してもらわないといけません。これが追証というものです。
1つはこの追証で損失を減らしたい証券会社のロビー活動じゃないかと思ったりします。
しかしながら、追証が発生するのはロスカットがちゃんと出来てないからだろうと言いたい。
レバレッジが何倍であろうと、口座資金がゼロになった時点できちんと強制決済されていれば問題は資金の取りっぱぐれは起きません。
金融庁は証券会社のシステムを強化するよう指導したらどうでしょうか。
To個人
前回のレバレッジ規制は「投資家保護のため」と説明しています。余計なお世話です。
参考「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について
追証食らう個人投資家のために、安全域を作りたいという意図です。もちろんレバレッジ25倍のほうが安全域が大きいことは上で見た通りですので、既に矛盾しています。
だいたい追証食らって人生アウトとか、そんなのレバレッジのせいじゃない。単にその人が無茶苦茶な投資してるだけじゃないですか。
そういう人への対処方法は、失敗した時の最大損害額を抑えることじゃなくて、投資というのがどういうものかきちんと教育することでしょう。
投資の世界は全て自己責任です。何も勉強しないで飛び込んだら大損するのは当たり前なんです。
投資について勉強出来ないのは、未だに投資=ギャンブルという印象が先行しているためですね。一刻も早く義務教育にお金の勉強を追加してください。
投資を知らない人ほど声が大きい
これは個人的な感覚ですが、投資を貶すのは失敗した人だけではなく、投資を知らない人がイメージで言っているケースも非常に多いと思っています。
これにマスメディアが便乗して今日の投資に対するマイナスイメージは形成されました。「投資は危ない」「株はギャンブル」「FXで有り金溶かした」みたいな。
世の中大きな声を聞くことが全体の利益になる場合と、そうでない場合の方があります。政治家やお役人の皆さんにはちゃんと正しい政策を選び取って貰いたいものです。
To世界
残る可能性は、ハイレバ取引が出来なければ「日本から」金融危機を起こすことがないという消極的理由。
世界中では実需の数百倍の金融取引がされているので、レバレッジは10倍どころではありません。もちろん、日本一国でどう規制しようが無意味なのは間違いありません。
いやほんと、ちゃんと個人投資家の意見聞いてくれって感じですわ。頼むぜ。