テスラ(Tesla:TLSA)の赤字拡大と非公開化懸念について

市況解説、投資小ネタ

ここ最近テスラが市場を賑わせているので関連する話を中心にまとめます。詳しいビジネスの分析は既に記事を上げています。

【米国株】テスラ(Tesla:TSLA)の銘柄分析

本記事更新のほうがよいのかもしれませんが、このへんの運用は考えたいと思ってます。

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赤字拡大と非上場化の懸念

問題はタイトルの2点らしい。

赤字拡大について

決算についてはレポートも多数報告されています。

参考Tesla reported the biggest loss in its history. But it could’ve been worse

一応前置きするなら「赤字」という単語で拒否反応を示す必要はありません。

企業の事業ライフサイクルは4段階あって、黎明期~成長期、成熟期、衰退期に分かれます。

事業ライフサイクルとハイプ・サイクルから、投資戦略について考える

単語だけ聞くと成長期というのはお金もいっぱい入ってきて一番調子のいい状態と思うかもしれませんが、成長期は普通キャッシュフローがカツカツになります。例外はインターネット企業くらい。

テスラは自動車メーカーでコテコテのメーカーですから、成長期に赤字というのは変な話ではありません。

赤字でも市場シェアを取ることを優先し、そのうち規模の経済で競合優位から利益が残ってくると考えるのが自然です。

問題は市場拡大を伴わない赤字であるということで。

構造的な赤字問題

なんで赤字なのかというと、納期が1年かかるんですよね。生産追いついてないから。モデル3は(EVにしては)安価な大衆車なので大量生産が必須です。

参考米テスラ「モデル3」、予約キャンセル急増か 昨年の倍とアナリスト

ほしいと思って車ディーラーのとこに何回か通って話を聞いて、よし決めたと思って契約すると納車はどうやら2020年。

うーん。

昔と比べて事業ライフサイクルが短くなっているというネタで記事を書きましたが、先行者優位もすぐ崩れるのが今の市場競争です。

事業ライフサイクルの短い時代の生き方を考える

納品してないのでお金も入ってこないです。

メーカービジネスというのはiphoneみたいな極端なブランド化や、市場を絞ったオーダーメイド化が出来なければ基本大量生産でコスト競争をするものです。

電気自動車EVはガソリンで動く一般の自動車に比べて部品が半分以下と少ないですが、自動車産業は航空機に次ぐ巨大な組立工場になりますから、半分と言えどもゼロから参入して一朝一夕に追いつくものではないでしょう。

結構構造的な問題なので、解消されるにはさらに赤字拡大しても生産ラインを増やして体制を確立するしかないですね。

出資→拡大→株価上昇→さらに出資が増えるというサイクルを回していかないとですが、そこにこんな話が来ているのでした。

オイルマネーによる非公開化の可能性

短期的な変動で市場から圧力を受けることを嫌がり、なんと非公開化を検討しているという話が持ち上がっています。

イーロン・マスク本人がツイッターでつぶやいたので、一気に広まりました。

なお、同じくイーロン・マスクはテスラ株主の2/3を長期投資家が占めることを求めているようですが、当面赤字拡大するであろうテスラの現状を見れば納得ですね。

参考SEC Tesla Probe Not New: Report

420ドルで株主から買い取りする予定とすると時価総額で7兆円に登ります。

上に書いた通りテスラ自身のキャッシュはカツカツですが、それをまるっと肩代わり出来ちゃうのがオイルマネー。

買い取りできれば非公開化は可能、のはず。何かしら条件があるのか、正しい情報はちょっと分かりませんでした。

(一応、株式公開には企業が健全な経済活動をしているか、市場の目を通じて検査するという目的もありますので)

実現については懐疑的ですが、投資家からすれば余計なリスクでしかありません。

非公開化された海外株について

ちなみに非公開化した米国株は現金化されて返ってくる可能性が高いみたいですね。検索してみたら楽天証券のFAQに引っかかりました。

他はどうなんでしょう。

2.株式非公開化による上場廃止
廃止銘柄により処理が異なりますので「銘柄情報(株式 分割・併合等)」ページの各商品の「上場廃止」画面にてご確認ください。
※通常の場合は現金化されお客様の総合口座へ入金される場合が多くなっています。

引用:楽天証券FAQ 保有している銘柄が上場廃止になったらどうなりますか?

非公開化すると日本株でも証券会社を通じた売買が出来なくなりますので、現金化が非常に面倒です。

倒産リスクって言うけど、実際上場企業ってどのくらい倒産してるの?

株式を欲しがる相手を自分で探す必要があり、確定申告が分離課税選択出来ず、損益通算も不可です。

米国株なんてなおのこと個人取引は難しいと思うので、非公開化されたら現金化一択でしょう。

リスクリターンが見合っているかどうか

株価もここのところ軟調です。

こういう過剰反応した局面で仕込めないならテーマ株やる意味はないと思ってますが、まあなんとも微妙なところですね……。

大幅に下げたと言っても依然高い株価、5兆円超えの時価総額です。

生産問題が解消されてきたとして、良くてここから数年で2倍、イーロン・マスクなので3~4倍行けるのかなってところでしょうか。

非公開化含め下落材料が多く、リスク・リターンの釣り合い的にはまだ時期尚早な気がします。

自分なら良さげなITベンチャーに突っ込むほうが期待値高そうなので、一旦様子見でいいかなと結論付ました。


あとEVもいつまでホットなネタか分かりません。

人々がほしいのはEVではなくより安価な便利な移動手段ですから、既存のガソリン自動車にGoogleが自動運転のOSをつけたらそっちが売れると思いますよ。

まあテスラも自動運転の研究は進めてますし、EVにつけて売ればいいんですけどね、OSとハードの両方で競争したらさらに疲弊するのでどこまで出来るか……。

3分で分かる、自動運転車の未来

 

個人的にイーロン・マスクにはスペースXに注力してもらいたい(非上場株だけど)のですが、本人がちょっと参ってる風なのが気になりますね。

3分で分かる、宇宙ビジネスの現状と未来
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