Twitterではさらっと報告しましたが、最近はずっと研修続きで仕事してません。毎年この時期にはうっかり退職したくなるんですが、研修中はのらりくらりやっていけそうです。
忘年会も全部拒否出来たしな。
で、代わりに何やってるかと言うと、アマゾンやグーグルを引き合いに出して、やれ世界はデジタル革命の最中だ、やれ日本は遅れている、みたいなこと言われてます。
じゃあどこもかしこも米国企業の真似して同じようになるかって、ならないんですよね。当たり前ですね。
社員の意識高くする前に、給料体系とか会社側やることあるよねっていう。
デジタルだろうがアナログだろうが、どんなビジネスもお互いのギブアンドテイクなわけで、それが明確でないと成立しないんです。
そう、会社が私にギブしてくれるものがないのに働くわけないじゃん、って話ですよ。
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どんなに頑張っても給料は増えないよ
会社が従業員にギブ出来るものはなんでしょうか?
お金ですね。
やりがいじゃないです。社会貢献でもないです。
実例で見ていきましょう。
働く意欲を奪いに来る会社
少し前に私がたまたま新規で大型のデジビジ商談を作ったとき、会社からナントカ賞をもらって賞金があるって聞いたんですよ。
当然そのお金がそっくり自分の口座に振り込まれるのかと思いきや、部の口座に振り込まれました。
ん?
ってなってたところで、おまけにニッコニコの上司から、
おめでとう! 今度この賞金で飲みに行こう!! お店選びよろしく!
みたいなこと言われたんですよ。
これだもんな。
なんで結果出したのに罰ゲーム受けなきゃいかんのw
誰が行くかって断ったので、なんかの飲み会に全部消費されたらしいです。つまり私から見れば頑張った見返りはゼロでした。
そりゃあ働かないですよね。
やってもやらなくても給料一緒だし、なんなら飲み会幹事とかいう貧乏くじまでついてくるのに、やる人います?
ついでにボーナスも同期と比べていちまんえんしか変わってませんでした。今どき中学生の小遣いでもそんくらいもらえるよw
給与体系を変えるべき
さて、日本企業はなぜなぜ分析が大好きですが、この問題を考えるにあたってはイマイチ。
“なぜ我々はGAFAに負けたのか”
という問いではなく、
“我々はどうしたら(デジタル市場でも)ビジネスをリードする立場になれるだろうか”
という前向きな問いを最初に立てるべきです。
この2つは似ているようで答えの方向性が全く違います。前者が差分表をまとめるのに対して、後者はアイデアが出てきます。
囲い込みまで施策が打てない
アイデアと言われて「人材育成」と答えがちですが、アイデアは動詞ではなく状態で表すほうがイメージも広がりやすいです。
育成というのは、一歩踏み込むと”(デジタル市場に詳しい)人材が活躍している”と置き換えることが出来ます。
- デジタル市場に詳しくて(教育がされている、あるいは教育された人を雇う)
- そういう仕事に専念してもらって
- 成果を出していて
- それが評価されていて
- 当然ながら辞めないで会社に属している
みたいになるわけです。
研修等の育成で従業員に投資するのはいいことですが、そんなのは第一ステップで、以降それぞれで手を打って人材を囲ってかないと。
囲えてないんで優秀な人だけ米国ITや日本のベンチャー、果ては中国企業にもヘッドハンティングされていくわけですね。
会社が軽く見てくるから
よくパレートの法則って言いますよね。世の中ってだいたい2割が残り8割を支えている構造だという話です。
日本企業においては優秀な人材や無知な若手が使い潰されるという形で実現しています。
あなたは会社の未来を担う大切な人材だよ。
だから新しい仕事をやらせてあげるよ。すごく大変だと思うけど、やりがいがあるし、君の成長にきっとつながるよ。
みたいに言ってやらせるけど、成果をどれだけ出しても給料は年功序列で決まってて、高校生のバイトより使えないおじさんが年収1000万円もらってます。
あ、私は別にこういう状態を直せって訴えているわけじゃないですよ。それを承知で入社してまだ辞めてないわけですしね。
言いたいのは、会社が自分を軽く見ているんだから、自分も軽い仕事しかやらないということです。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいて云々。
ちなみに、自分にとっての軽い仕事とは、定時退社&有給全消化出来る仕事量という意味になります。その範囲内であれば出来るだけ高度な内容のほうが好きですね。
給料分の仕事をしよう
ということで、給料分の仕事をするようにしましょう。
なぜか日本の会社では給料以上の仕事をしようなんて意識が蔓延っているのですが、危険な思想だなと思います。
我々と会社とは雇用契約で結ばれた対等の関係ですから、給料分働けばそれでいいんです。
日本の客って悪質だよね
余談その1
外資の人からは日本市場は厄介視されているという話をたびたび聞きます。海外が実際どんな感じかは分かりませんが、少なくとも日本の客はひどいものですよね。
仕事やらせといて金を払わないとか(いちいち揉める)、サービスで追加対応やるようゴネるとか。
雇用関係のノリそのままです。
日本では、どうも金を払う側が絶対的に偉いと思っているフシがあります。お客様は神様。サービス精神旺盛で奉公するのが当たり前。
ビジネスの付き合いだからと、さも当然のように譲歩を要求するさまには瞠目するより他ありません。
おかげでこちらも学習して自己防衛手段を身につけることになります。
生産性の欠片もない会議とか議事録作成とかね、こういう客が多いから防衛のために承認取ったり証拠残したり、無駄に時間使ってるんですよね。
転職活動のこと
余談その2
この手の話を聞いていると転職活動したくなります。
今まで転職するくらいなら起業準備進めてくほうがよっぽどいいと思っていたのですが、もう少し将来の独立に役立つところを目指したほうがいいかもしれないと。給料も上がる前提で。
それと、世の中面白い仕事も案外あるのではないかと思ったり、思わなかったり。
まあ今のところ暇なので無理に動かないと思いますが……部署異動してからいろいろひどいので、ひとまずエージェントに登録だけしてみようかなと。
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深淵を云々はニーチェの言葉らしいです。人生に疲れたら哲学でも勉強しましょう。我ながらちゃんとした記事を書いたと思います。
哲学に興味があるならクオリアの話も面白いと思いますがいかがでしょう。
飲み会記事はなぜか定期的にランクインするのですが、12月は忘年会なる古臭い慣習に皆さんさぞかしお困りではないでしょうか。
さくっと断って晴れ晴れした気持ちで年末年始を迎えましょう。
ではでは。