たまにはこういうネタも面白いかと思ってやってみます。
FXだと昔から一定の勢力があるシストレですが、株ではそこまで見かけない気もします。日本株は出来高がないものが多く、想定通りに動かないのかもしれません。
バックテストで優位性検証は過信は出来ないものの、やれるに越したことありません。でも、よくあるシストレデータの多くは、設定期間が短く、売りやすいように最適化されているものばかりなので注意してください。
で、たまに記事にも書くんですが、私はブレイクアウトは上級者向けの手法だと思っています。理由は以下の通りです。
- ダマシにかかりやすく、勝率は高くない。ダメだと分かったら傷が浅いうちに損切りが必要=精神的にもきつい
- 稼げるところでしっかり利を乗せないとトータルで収支がプラスにならない(上手くやらないと損切り貧乏)
さて、アマゾンは個別記事を書いていますが、正直株価は高すぎって感想です。
でもアマゾンはプラットフォームを押さえてしまっていますので、ある意味これからの競争の勝者であることは既に決定されているようなものです。リセッションが来たら絶対買いたい銘柄の一つです。
この会社が崩れるとかあるの? って感じですが、ベゾスが引退したりとか、市況が悪くなったりとか……中々想像し難いですねえ。
設定
設定は以下の通り。かなり雑ですが高値追いについては分かるはず。AMZNともなればずっと持ってる狙いでもいいんですが、それは今のチャートを見れば結果分かるので却下。
- 銘柄はAMZN、テスト期間は過去10年分、取引数量は1回あたり100株
- 手数料やスリッページなし
- 既にポジションを取っていた場合は増し玉なし
- エントリー:日足チャートで見て、一週間の高値を超えたらエントリー(確定した足の終値ベースにしたバックテストなので、厳密には売買タイミングとズレている点に注意)
- イグジッド:14日のRSIで70%を下回ったら利確、購入価格から30ドル下がったら損切り
RSIはオシレータ指標で、買われすぎ、売られすぎを判断するために使うものです。
数式を見れば意味が分かると思いますが、50%で過去n日間の値上がり幅と値下がり幅が同じということになり、50%以上になると値上がりが大きかったということを示します。
RSI = n日間の値上がり幅合計 ÷ (n日間の値上がり幅合計 + n日間の値下がり幅合計)
バックテスト結果
この雑設定で考察するのもどうかって話は置いといて、一応めっちゃ右肩上がりに資産推移しました。
思ったより勝率高かったな……という印象。大抵は高値ブレイクアウトなんてせいぜい勝率3割程度にしかならないんですけどね。
やっぱり取引数65回じゃ信用は置けないですね。
最大ドローダウンと平均利益で1:1取れているので安全性は非常に高いですが、あと10倍取引回数増やしたら、おそらく連敗数も6~7になるでしょう。7連敗しても信じて投資出来るかどうかというと、非常に難しいものです。
実際、年によってマイナスを出す場合もあるので、何年もマイナスが続くことになります。この時期にはディフェンシブ銘柄が不景気もどこ吹く風で配当を吐き出し、グロース株投資には一層つらい日々が続きます。
でもここで手法を変えると、せっかくの優位性を捨てていることになります。長期で試行回数を稼いでこそ「投資」になるのですから。
直近をチャートに反映させるとこんな感じに。どんどん高値更新しているからこそ可能な手法ではありますが、そういう銘柄を選べば、どこで買っても極論信じるだけで勝てるのです。
今や時価総額1兆ドルも圏内と言われ、直近で株価1000ドルすら見えているアマゾンも、ITバブル崩壊時には110ドル→9ドルになったこともありますし、数年前は株価400ドルが割高かどうか議論されていました。
しかし、当時よりも遥かに強大なプラットフォーム基盤を築いた上、数々のイノベーション、世界最高の経営陣と、IT巨人の中でもGoogleと並んで別格の地位にあると思っています。
高値追っかけは外すことも多く、連敗すると精神的にキツイです。私には向いてないやり方だと思っていて高値圏にあったら条件反射で手を引っ込めてしまいますが、アマゾンのように圧倒的な企業価値を有していれば十分優位性があるのではとも思っています。
おまけ
もちろん、このバックテストのように途中で売って利確せず、ずっと持っていても良いのです。
というかよく考えると、07年に最初一回だけ高値追いして100株を購入してずっと持っていた場合のほうが高くなる。
やっぱ優良株ならバイ・アンド・ホールド最強か。税金も手数料もかからないし。