小説書くときにインスピレーションは大切です。書き始めからスムーズに進めるには、なにかイメージの核となる作品を見つけることです。
単純に設定で笑わせるギャグ作品は中々参考になりませんが、日常会話のセンスがいい作品は勉強になります。ということで、自分が今回意識してみようと思ったの6つです。
最初はエ○ゲ含めて書こうかと思いましたが、とりあえず同じ小説媒体で6つ選びました。ちなみにエ○ゲ込ならおれつばとか暁の護衛とかが好きです。
狼と香辛料
言わずと知れた名作。ラノベに経済学を持ち込んだ独特の内容に評価が多いですが、ロレンスとホロの掛け合いが一番すごいと思う。完結済み。自分の中では一、二を争うくらい好きな作品。
大体の流れはホロがロレンスになにかねだる→ロレンスが上手くかわそうとする→一枚上手のホロに結局やり込められるというパターンなのですが、実に面白いやり取りを展開するものです。こんな感じ↓
「ぬし、少し妬いとったじゃろ。その礼じゃ」
ニヤニヤ笑うホロの視線に、ロレンスはわかっていつつも顔が少し固くならざるを得ない。どうしてホロはそういうことに気がつくのか。それとも、かまかけが上手すぎるだけなのか?
「なに、気にすることはない。雄どもは皆阿呆の妬き餅焼きじゃからの」
図星なだけに耳が痛い。
「ただな、雌もそんなことが嬉しい阿呆じゃからの。どこを見ても阿呆ばかりじゃ」
ホロが少しロレンスに身を寄せてそんなことを言う。
商売だけでなく、色恋でもホロは老練なようだった。
僕は友達が少ない
完結しました。超有名作「はがない」です。ラノベのイメージを固めた一作とも言われるくらい軽いノリでさくっと読めます。ですが、これ相当練られてると思うんですよね、キャラクター設定。
なんといってもキャラクター造形が完璧すぎることですね。こいつらが集まって会話してるだけで面白いんだから。キャラクターが作者の手を離れて勝手に物語を作ってしまっているという感じですね。
人類は衰退しました
人類が衰退した後の世界は妖精さんがいっぱいいました。主人公わたしちゃん視点から独特の語りで進行していきます。会話センスがすごいなあと思うのと同時に、展開が読めません。わたしちゃんと妖精さんのコミカルのようでいてブラックなコミュニケーションが至高。
僕の学園生活はまだ始まったばかりだ!
この中に挟むとメジャーではないのですが、読めば分かる。超面白い。こんなテンポいい作品中々ないです。早く続編出してください。
「高橋君、私そういう『これしたら何がもらえるの? 見返りに何をしてくれるの?』的な現代っ子感覚はキライだな。青春の輝きってそういうものじゃないじゃない? もっと闇雲に何かに打ち込むことで見えてくるものもあると思うな」
佐藤さんは目を泳がせながら、上滑りした言葉を並べてきた。
「僕そういう青春とか愛とか情熱とか人間的成長とかいう抽象的なキラキラした言葉を振り回せば他人のお金や労働力を一方的に搾取しても許されるっていう感覚キライだな」
「うっ」
※上はこのあと逆にやり込められます。
撲殺天使ドクロちゃん
我ながらチョイスが滅茶苦茶だ。これを読んだのはたぶん十年くらい前の話。あ、でもこれ設定の力も大きいかな。ぶっ飛び具合が異常レベルに振り切れてた傑作。びんかんサラリーマン、木工ボンド部……今思い出すと懐かしいですがw
本棚に残っていたのでちらっと読んでみたら当時よりネタが分かりますねw
ヒロインのドクロちゃんは桜くんが好きすぎてよく殺しちゃうけど愛なら仕方ない。
化物語シリーズ
安定。掛け合いの上手い作品と言ったら真っ先にこれが出てくる人も多いはず。言葉遊びや無意味なやり取りが作品の雰囲気を作るんだとよく分かります。
ま、今更言うこともないですかね。全編通して言葉遊びが散りばめられています。
今回はここまでです。ありがとうございました。