前回に引き続き、ロボットの未来を見ていきます。
3分で分かる、ロボットビジネスの種類とそれぞれの事例
銘柄はまた別記事で見ようと思うので、今回は軽めです。応用範囲が広くて成長テーマとして申し分ないことは既に分かっているので、補足的な内容が主になります。
ロボットのある未来像
前編でなんとなく将来的なロボットの形まで書いてしまったのですが、もうちょっと包括的なものも。
下が面白い記事なのですが、日経BPの過去記事から未来予測記事のキーワードを抽出したものです。ロボットがどんどん大きくなっていくことが見えるはずです。
やっぱり会話(コミュニケーションロボ)が未来のロボット像なんでしょうかね。まあ記事の傾向なのでそれがそのまま未来の姿になるわけではありませんが。
ロボットは2035年、人工知能は2045年… 記事から情報抽出し、先端技術の未来を予測
(出典:日経BigData)
働かない未来
ありきたりな理屈ですが、ロボットが普及すれば、ますます人の仕事が減っていきます。
すると余暇が増えるわけですよね。ましてサービスが安価になった現代で、人々は労働に対して価値を見出だせずにいます。現代病ってやつです。だんだんと働かないことが当たり前の時代がやってきます(願望)。
そうすると、人々が人生を充足させるためには「いかにして余暇を楽しむか」という視点に移っていきます。
中東の油国家はこの点で日本より遥かに成熟していて、彼らは最初から手元にあった油を売っているだけで国民は遊んで暮らしているわけですよね。そういう生活が各国で浸透してくれば、また価値観がパラダイムシフトするんじゃないかな~と。そうしたらお金の価値も落ちるかもしれませんね。
他の面白い事例とか
この他、前回取り上げ切れなかった面白そうな事例を見てみましょう。
既に死んでいるダビンチを現代に復活させるプロジェクト。まるで人のように動き、反応します。
ロボットが変える未来(1) ダビンチ・アンドロイドに託す夢
ロボット村もあります。
東京オリンピックに向けて、通訳や行き先案内、交通機関の目印としてロボットが活躍する未来。自動運転は流石に間に合わなさそうですが、半自動くらいやってくれそうな気がします。
ロボットを使って日本の「おもてなし」を提供していくとか、どうでしょうね(でも、おもてなしは人がやったほうがいいかな)。
ロボット産業の市場規模
国内では、2035年で10兆円規模になりますね。
(出典:経済産業省)
世界で見れば以下の図の通り、現在2.5兆円規模のロボット市場は、向こう10年で5倍以上に増加していきます。現在は産業用ロボットがメインですが、今後は産業用以外のサービスロボットが急拡大する見込みになっていますね。
10年後のロボット市場14兆円以上に、英調査会社が予測
(出典:IDTechEx)
全体的にサービスロボットの方が市場が明るいことについては、NRIのレポートが詳しく取り扱っています。具体的な利用シーンは前回記事でも見ましたが、ビジュアル化されているため見やすいと思います。
(出典:NRI)
また、よく参考にさせていただいているみずほのレポートを合わせてご紹介させていただき、この項は終わりにします。
みずほ銀行 特集:日本産業の動向〈中期見通し〉(ロボット)
ポイントとして、労働者1万人あたりの産業用ロボットの利用台数の主要国比較で、中国の導入余地が非常に大きいことが分かります。
(出典:みずほ銀行)
ロボットに対する国の方針
さらっとまとめておきます。
今の日本の強みは産業用ロボットであると見ましたが、世界に先駆けて労働人口減少と少子高齢化社会に突入する日本は、新たな労働力としてサービスロボットを必要としていると思われます。
そうした分野でも官民一体で産業を興さなければなりませんが、日本はベンチャーが少ないんですよね。
(出典:近畿経済産業局)
政府が成長戦略素案 20年に30兆円市場創出、首相「第4次産業革命を実現」
介護ロボット等導入支援特別事業(平成27年度補正予算)
日本のロボットには頑張ってほしい
ちなみに16年5月時点で世界で発表された人型ロボットは211種類、そのうち140種類が日本産というw
世界の人型ロボット
日本における導入事例は既に多数あり、幅広い活躍が見込まれます。
ロボット導入事例
他のIT系テーマについて以下でまとめております。よろしければ合わせてお読みいただけるとうれしいです。
3分で分かる、IT系テーマの全体像まとめ キーワード、俯瞰図、ロードマップ等