必読本の再読シリーズ、今回は言わずと知れた名著「新マーケットの魔術師」をまとめておきたいと思います。
500ページを超える大作ですが、成功した数多くのトレーダーのインタビューからはたくさん得るものがあるはずです。
とにかく長いので、冒頭のあたりだけ、個人的に線を引いた部分を書き出しておきます(抜き出しではなく表現は読みやすいように変えてあります)。
目次(クリックで飛びます)
成功したトレーダーの条件
為替取引 インタビュー
- トレードの考えが理論的であれば、リスクを取る、損を出すということに違和感はない
- 重要なのはそのときどきでマーケットが何をベースに動いているか知ること(そのために多くの市場参加者とコンタクトを取る。一方で解釈はそれぞれで異なる)
- マーケットの方向性についての判断は度々間違えるもの。だけど市場流動性の判断(リスクコントロール)を間違えてリスクを取りすぎることは即命取りになる
- 負けすぎると自信を喪失し、分析に影響を受ける。ポジションサイズを減らしたりして自信を取り戻す努力をしなければならない
- 含み益を増やす必要がある
- トレードの勝率はせいぜい30%以下である
- トレードを実行する前に全てのシナリオを組み立ててマーケットを想定する。もし材料が逆になったのになお想定通りに動いていたらそのポジションは閉じる(失敗したときにどう動くか)。なぜならそこでは自分の知らないロジックで相場が動いていて、リスクがコントロール出来ないからだ
- 100%正しくあるべきという誘惑に負けてはいけない
先物取引 インタビュー
- 流れが簡単な時にトレードし、難しくなったら閉じる。それは変動周期の中間くらい
- 損失を出した時、トレードの判断に客観性を欠くようになりがち。だから損失を出したら市場がどうなっていてもポジションを手仕舞うルールを厳守する
- 大きな損失がそれ以降のトレードに精神的に大きな影響を与え、利益を得る機会を逸することになる
- マーケットは変化している。現在の主要なトレンドは反対方向への価格変化につづいて発生している
- 20~30回の負けが続いても、なお口座に資金が残るようにトレードしなければならない
- 自分が自然だと感じられる取引スタイルに落ち着く
- 価格は正規分布に基づくよりも分散が大きくなる
- チャートの角度は目盛りの設定に依存している
- 人にはパターンを見つけ出したいという願望がある。チャートを読むということには落とし穴がたくさんある。その点で機械のほうが優秀
- 仕掛けるタイミングを逃しても、システムはそれをフォローしない。だが、間違った取引をするよりは、取引し損ねるほうがよほどいい
- 快適なトレードは避けるべき。押し目買いは心理的な満足を高めるが、機会を逃したりより高いポイントで購入するはめになる
- システムがどんどんトレードの隙間を埋めてきている。有効だったシステムも過去のものとなっていく
- 人間の本性は、取引で勝つことを難しくしている。例えば利益の最大化ではなく、利益を得る確率の最大化を目指して動く、など
- 人間は現在のポジションを過大に重要視する。利益を守って確定し、損失の幅を広げ、ルールを歪めてしまう
…………まあこんな感じで色々な人のインタビューが掲載されているのがマーケットの魔術師シリーズです。古い本とはいえその内容は投資をする上で意味のあるエッセンスが詰まっています。
両方おすすめ。