3分で分かる、EC・越境ECの可能性(前編)

テーマ株

今回は越境ECの記事です。後編は以下からどうぞ。

3分で分かる、EC・越境ECの可能性(後編)

アリババ・グループについて1万字超の大作を書き上げましたw

【中国最大】アリババ・グループ(阿里巴巴集団/Alibaba:BABA)の銘柄分析

越境EC自体は特に目新しいネタでもないのですが、中国市場に牽引され順調に伸びてきて注目を集めています。株のテーマとしてもこのところ上位にランクインされるようになっているので、少し見てみましょう。

ちなみに今回の記事ですが、大体経済産業省のレポートから拾ってきています。

平成 27 年度我が国経済社会の 情報化・サービス化に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)

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越境ECとは

ECとは電子商取引のことです。それが国境を超えて商売をするから越境EC。

日本目線で言えば、将来縮小していく国内消費市場を踏まえ、海外市場へ進出することは至上命題と言ってもいいでしょう。

しかし、海外は海外独自の商習慣があったり、初期投資も大きくなりがちであったりとハードルが高く、簡単ではありません。

そこで、手軽に海外との商取引を行うことが可能となる越境ECに日本企業が活路を見出したのです。

なぜ注目されているのか?

一言で言うと中国ですね。全世界の約40%ものEC市場規模を誇る中国は、まだまだ成長市場と位置づけられています。

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(出典:経済産業省)

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(出典:経済産業省)

本格的な越境EC元年 200兆円規模になる中国EC市場の今

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(出典:株式会社いつも)

中国最大のBtoB向けEC企業であるアリババグループが14年からBtoCのショッピングモール「天猫国際」の運営を開始してから2年で中国のEC市場は今や米国を抜き世界1位(日本の約10倍規模)に成長しており、非常に有望な市場と見られています。

中国はアリババグループ、Baidu等の自国IT産業を規制によって守っていたことで、今アメリカIT巨人(Google、Apple、Amazon、Facebook、Microsoft……)に唯一対抗しうる企業群を有しています。

そんな中国はEC化比率が非常に高くなっており、中でも小売市場に占めるEC比率は20%に達しており、数年後には30%を超える予測も立てられています。ポテンシャルが伺えるところですね。

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(出典:経済産業省)

実際、いち早く出店した企業(例えば健康品のケンコーコムとかドラッグストアのキリン堂)が大きな成果を上げたことで、各社続々と参入している模様です。

もちろん、スマホが普及して誰でも簡単にインターネットを通じた売買が出来るようになったこと、電子決済インフラが整ったこと等も背景として見逃せません。加えて各種税制やIT・マーケットインフラも整いつつあることから、今年は越境EC元年になるのではと言われています。

インバウンドとの違い

15年には500万人近い中国人が日本を訪れ、消費額は約1兆4,200億円にも登るインバウンドは確かに大きな市場です。これは爆買ですわ。

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(出典:観光庁)

しかし、インバウンドはあくまでも日本にやって来た外国人観光客が現地で購入することを言いますので、毎年劇的に増えているとはいえECに比べるとパイは小さいのです。

おまけに円高になって日本への旅行が割高になった今、免税店も閑古鳥が鳴いているようです(まあ越境ECも円高は不利になりますが……)。

ECはもっと手軽に、スマホを持っている世界中のお客さんを相手に出来る点でより可能性の広い市場になります。

越境ECで売れるもの

アリババの個別記事書いたので良かったら見てね!

【中国最大】アリババ・グループ(阿里巴巴集団/Alibaba:BABA)の銘柄分析

越境ECで売れるものと売れないもの、特にターゲット層である中国人に売れるものを調べてみましょう。

以下が参考記事になります。

そもそも越境ECってどんなモノがどんな理由で売れるのか - データから見るポテンシャルと傾向

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(出典:観光庁)

上の図はインバウンドにおける中国人の「爆買」内訳をまとめたものです。満遍なく多いのですが、電気製品とか化粧品系の数字も突出していることが分かると思います。

これは日本に来る層がお金持ちであることや、家族に対して土産物を用意する文化が影響していると思われます。あるいは、自国に偽ブランド品が出回りすぎていることも遠因なのかも。食べ物や医薬品、トイレタリー等の人気が高いのは、身体に影響する商品だけは安全な日本製を買いたいという欲求の現れかもしれません。

商材ごとの人気差は激しく、しっかりとターゲット層を見極め、商品がヒットするのか吟味する必要があります。

ECの場合スマホ中心なので、ターゲットはやっぱりお金持ち(&都市住まい)、あとはスマホに抵抗のない若年層でしょう。そこにヒットするような商品を当てないと、ただ闇雲に越境ECをはじめても売上は伸びてくれないと思います。

外国人観光客が日本で買い物していく商品などの傾向などから読み取れる商品へのニーズは

  • 日本ブランドなど自国で買うより安いもの
  • 日本製などの信頼できる正規品
  • 日本でしか買えないもの

の3点に絞られると言ってもいいだろう。

出典:eccLab

また、日米中で売れるものをまとめた表もありました。ここでも各国でブレがあり、市場特性を理解し、ターゲットをしっかり定めないといけないと分かります。

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(出典:経済産業省)

中国の越境EC

店舗売上が下がり、EC売上が伸びる中国。

中国のBtoC-ECは「天猫(T-mall)」と「京東(ジンドン)」で80%を超えるシェアを握っています。ちなみに天猫は楽天型(モールに出店)で、京東はAmazon型(自社販売+マーケットプレイス)らしいです。

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(出典:株式会社いつも)

CtoCなら「淘宝網(Taobao.com)」、越境ECなら「天猫国際(Tmall.HK=中国外BtoC)」、BtoBなら「アリババ(1688.com)」です。

天猫、天猫国際、淘宝網、アリババは全て、アリババグループの運営するECプラットフォームで、合計年間取引額は50兆円を超えています。

アリババグループを避けるとなると自社ECサイトを構築することになりますが、EC事業者登録の手間もあり、認知度が相当ないと厳しい模様。

日本から中国への消費者向けの越境EC市場規模は、7,956億円(対前年比で31.2%成長)でした。

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(出典:経済産業省)

ポテンシャルでも圧倒的な中国は、日米が2020年まで1.5倍程度の成長に対して3倍近い成長を予測している等、明るい話題が尽きません。


雑な記事になったかも……すみません。

後編はこちらです。

3分で分かる、EC・越境ECの可能性(後編)

アリババ・グループについて1万字超の大作を書き上げましたw

【中国最大】アリババ・グループ(阿里巴巴集団/Alibaba:BABA)の銘柄分析
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