日経平均21年ぶり高値、待つ投資と継続投資とを使い分ける

市況解説、投資小ネタ

日経平均が21年ぶり高値だそうです。ダウも史上最高値で株式市場は絶好調と言っていいでしょう。

こうなった時、投資をすべきか否か悩みますね。

投資しなければ機会損失ですが、投資をすれば損失の可能性があります。

上がっていくのを指くわえて見てる方が辛いか、いずれまた落ちるときに含み損が拡大していく方が辛いか。でも後者は利益を出す可能性も高いのです。

私としては待つ投資と継続投資を上手く使い分けることを推奨したいです。

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待つ投資を実践する

相場には誘惑がたくさんありますが、最たるものはポジポジ病という「買いたい買いたい今買いたい」という心理でしょう。

行動経済学が明らかにしているように、人は普通にトレードを行うと勝てないような心理構造になっています。ポジポジ病はサンクコストや機会損失に対して損失回避性向が働きかけていると言い換えられるでしょうか。

【ノーベル経済学賞受賞】セイラー教授と行動経済学理論

つまり、待つ投資というのは心理的苦痛を伴うのです。

相場のサイクル

一方で、待つ投資はリスクリワードを良くして、大損を避けることに繋がります。

今回の相場サイクルもそろそろ9年目ですので、サイクル論的にはそろそろ転換期になります。

日本ではキチンの3~4年周期が有力、米国ではジュグラーの10年周期が有力だとか。

投資で稼ぐために景気、金利、物価、為替と株価の関係をまとめてみた。

投資家心理は強気ですが、一旦様相が変われば恐怖指数(VI)もすぐ変化します。

待つのは適正価格まで

といっても、別に大底まで待つ必要はありません。

良い株を適正な(≒そこそこの)値段で買えとはバフェットの言で、過熱していない銘柄を選ぶほうがトータルリターンは高くなりやすいです。

市場がリセッションに入ると、こうした株が少しずつ増えてきます。その場面で買い出動が出来ないほうがリターンを落としますので、今の市況なら少しくらいはキャッシュを残してもいいかと思います。

フルインベストメント

フルインベストメントはこうした相場の上下動を見ない(インデックス投資)とか、給与などの安定収入源で将来の追加資金が見込める人に限ります。

逆に言うと、私は値上がり益を狙いたいから高い株価で投資を控えるのです。

売る時は買う時ほど平静でいられない

ノーポジというのは精神的に非常に強いということを知っておいてください。どれだけ相場が変動していても、ポジションがないなら損は発生しません。つまり、多くのケースで買いは冷静で十分な検討が出来るはずです。

一方で売りはこう上手くいきません。なにせポジションを持っていますので、刻一刻と損益が変わっていきます。買いはコントロール出来ても売りはコントロール出来ません。

この差は上昇より下落のほうが足が早いと言われる理由の一つでもあります。

優位性のある方法論を活かすために

方法論自体には統計的優位性があっても、数百、数千と取引で毎回実行できなければ大数の法則がかからず、結局絵に描いた餅です。

コントロールしやすいのは買い局面なので、自分の手法・戦略が活かされる場面まで待つということが重要ということですね。

例として微妙かもしれませんが、私がFXでデイ(スキャ)をやる時、3~4時間チャートを見続けて結局買えなかったという日が多々あります。でもそれは仕方がないと割り切るしかありません。

これがちょっとでも誘惑に負けると、微妙だなと思いつつ「ここまで見ててトレードしないのも……」という心理が働いて無理にでも売買して、結果的にトータルリターン損益を悪くしてしまうのです。

今もやらかしますし、やらかしたらトレードノートに反省を書き残しています。

相場に参加し続けるということ

一方で、資金の一部を常に投資に回して、常に相場に参加し続けるということも非常に重要だと思っています。

株価というのは右肩上がりに成長してきて、これからもまだ成長余地は残っているでしょう。早いうちに投資することでインカムゲインを得て資産を蓄積しつつ、損益分岐点を切り上げていくことが出来ます。

ですので、あまりあれこれ考えず市場平均を買い続けるというのは間違いなく一つの選択肢。私もインデックス投信やETFの継続買い付けによって常に資産の一部を市場に置いています。

時間ないけど株式投資をはじめたい初心者の方を、全力で後押しする記事です。

継続投資はポジポジ病の解消にも繋がります。

結局のところ、毎月買う分と落ちたら買う分とを両立させることによって、メンタルコントロールも行っているということになりますかね。


持っていればいつか報われる理論が通用してきたのはあくまで市場平均の話であって、個別株はそれぞれの状況に依るとしか言いようがありません。

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