日本のバイオ株探してたら見つけたのでメモ書き程度に。
他のバイオ株一覧はこっちです。
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オンコリスバイオファーマ(4588)
じわりじわりと人気を上げてきたので私も気がついたのですが、この会社どうでしょう。人気上位に来ているわりには、まだ割安水準で放置されているような感じだったので、記事にしてみました。
割安放置。チャートで見てもこれなら三桁で買えればリスクリワードが釣り合います。
事業内容、強み
会社四季報に4日前のインタビューが載っていました。
自信のある発言が目立っていて好感触。複数のパイプラインと近々の目玉技術を持っているような感じでした。
当社は、「Virology(ヴィロロジー/ウイルス学)に立脚した創薬」を事業のコンセプトとして、医薬品事業及び検査事業の両輪による企業活動を推進しています。
ビジネスモデル
至ってオーソドックスに、開発したあとは医療機関、製薬企業へ売り、ライセンス契約・利用料ロイヤリティ収入を得るビジネスですね。
つまり、新薬開発の数が多いほど収益が上がる仕組みです。株価としても、新しいプレスリリースがあるたびに話題に登りますね。
主力製品
がん、HIV感染症に対する医薬品及び体外検査。がん治療を網羅する方針のようですので、最大市場規模はがん、HIV患者数ということになります。
そしてがんは、現在残されている治療が困難な3大疾患(ガン/アレルギー性疾患/ウイルス性疾患)の1つです。
日本人の死亡原因第一位はがん(悪性新生物)
がんの死亡原因は以下。
HIVについては、世界で3,330万人の感染者数を記録。日本では16,000人程度。
今更言うまでもなく、患者数はとても多く、需要は見込めます。
再生医療や遺伝子治療薬ではないため、新薬開発の早期承認制度が適用されなさそうな点はちょっと残念です(日本は再生医療を強みにすべく、国を挙げて後押し)。
競合どこ?
正直そこまで詳しくないので参考程度で……(お勉強します)。
がんの新薬開発と言えば小野薬品工業(4528)の「オプジーボ」ですね。米ブリストル・マイヤーズスクイブと共同開発されたオプジーボは免疫強化によってがん治療を行うという点で画期的で、競合する製品が存在しません。
また、ジャパン・ティ ッシュ・エンジニアリングの競合品目に載っていました。悪性腫瘍を適応疾患とするウイルス療法用の製剤ではタカラバイオと三社の競争になっている模様です。
パイプライン
パイプラインって何度も出てきますが、製薬業界における医療用医薬品候補化合物(新薬候補)のことです。新薬候補には、基礎研究・非臨床試験・臨床試験・申請・承認のいずれかのフェーズにある化合物が該当し、パイプラインの数が多いほどその会社の存続を決めるのです。
また、承認に時間がかかる新薬開発では進捗状況も重要で、開発の最終段階に来ているものが多いほど当然評価が高くなります。
新薬承認のプロセスについては、こちらのサイト様が詳しくて分かりやすかったです。
比較1:そーせいグループ パイプライン
事業は完全黒字化、最近のバイオ株ブームを牽引するそーせいグループは以下の様になっています。
- 臨床試験第Ⅲ層1件、Ⅰ層1件、前臨床試験8件(製品3件)
比較2:メディシノバ パイプライン
メディシノバは特にパイプラインが多いらしいので、調べてみました。
- 臨床試験第Ⅱ層8件(多いな~)
こう見ると、オンコリスバイオファーマも良さそうな気がしますね。
業績、各種指標
ま、バイオベンチャーだから赤字だけどね。テーマ株の特色だから仕方ないですね(黒字なんてそーせいグループくらいしかありませんので)。
ということで、ROA他各種指標は参考になりません。一応PBRがこの手の株では珍しく2.1倍しかありません。
バランスシート
赤字とはいえ借り入れはほとんどなく、株主資本でまかなっています。当然ですが資産はほぼ現金です。
13年にマザーズ上場したため、同年に株主資本が増大しています。
損益計算書
そりゃ赤字は気になりますね。今は新薬開発の最中のため、ほとんど収益源がありません。
当たり外れの激しいバイオ銘柄は最悪全損も含めて考える必要があり、リワードは2倍以上にならないと釣り合いません。
キャッシュフロー
直近の決算
4/28に決算が発表されていました。
収益はほぼなし、引き続き新薬開発を頑張っているという内容ですが、一点だけ気になるのが……
(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
……しかしながら、現在保有する パイプラインに関し複数の相手先と事業提携の可能性についての話し合いを続けており、平成28年12月期第2四半 期累計期間業績予想については現時点で未確定な要素が多く合理的に算定することが困難な状況にあることから、 本決算短信では記載しておりません。当該業績予想については合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定です。
平成28年12月期 第1四半期決算短信より
事業提携が新しいIRニュースに出れば好反応するでしょう。一過性なのか、それを事業に結び付けられるのかはまた別の話ですが。
(追記:2016/6/2)
上に書いた通り、新しい提携先ニュースで暴騰しました!
オンコリスバイ—大幅反発、米LBR社とHIV感染症治療薬に関するオプション契約締結
売買戦略
購入タイミング
700円代で購入したいところ。
……まだ戻ってくるよね?
(追記:206/5/13)購入しました! ひとまず100株だけ。
売却タイミング
利確
上昇幅に余裕があるため、2,000~3,000が目安かな。まあ、バイオって当たったらもっと一気に飛んで行くものですが、この会社の新薬が当たるかどうかはもう少し色々見てから考えたい(どうせ見たって分かりませんがw)。
期間は1~2年程度、大当たりするまで保有というイメージです。安いうちに仕込んでおければリスクリワードは割に合う。
(追記:2016/6/2)
売却しました。上では2,000以上なんて言っておいてなんですが、市況も他のバイオ株も落ち着いてきていて、この株も直近1,341ダブルトップで下がりそうな気がして、一旦手放します。購入理由(優位なパイプライン)が消えておらず、また700台まで来たら、その時の状況見て手を出すかもです。
損切り
新薬承認が降りないとか、競合に先を越されてシェア獲得見込みがないとか、ビジネスモデルに打撃を与えるようなニュースがあったら切る。
ずるずる株価が下がって安値の目安は401円なので、その付近までは買ったら持ってます。
バイオで出遅れてるように見えるのは大赤字を出したリプロセルだったり、メディネットもまだ高くないと思います。出来高が伴っていないものもありますので、色々見て購入先を検討しましょう。