IPOって本当に割のいい投資なの? 当選率、期待値、法則性をじっくり調査してみた

投資手法まとめ

☆私の投資は何種類かのルールがあり、一貫していません。色々研究しながらやっておりますので、興味のある投資法を見てもらえればと思います。


IPO――新規公開株は夢の投資先です。株式上場するときに保持していた株を売りに出すのですが、上場前に抽選で一部の人に配るのです。郵政IPOから入った人は多そうですね。

なぜ上がるのかというと、証券会社が儲かるからです。株を公開予定の会社に対してたくさんの投資ベンチャーが出資の相談をしてきますので、上がらないと面目丸つぶれです。

……といって、あまり持ち上げると私が当選する確率が一層下がるんですよね。記事にしようか迷ったのですが、ちょっと気になるところだったのでお付き合いください。

以下の答えを頑張って探してみましょう。

「IPO用資金として100万円を投資すると、1年でn回当たって、x円になると計算出来る」

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当選率はおそろしいほど低い。宝くじみたいなもの

え、私の当選実績ですか?

去年なんて1年やっててついに日本郵政とゆうちょ銀行しか当たりませんでしたよ(笑)

これでもSMBC、マネックス、SBIには毎回欠かさず突っ込んでるんですがね。あまりにも当たらないので、このお金はどっか他に投資していたほうが実は良かったのでは説に動かされ、こうして調べているわけです。

……と思っていたら、ハズレクジながら当たりました(笑)

銀行は逆風が吹き荒れているので、買っても得する未来が見えないのですが、まあいいでしょう。たまには当たると分かれば、前向きになれますからね。

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あと補欠でSBIも……ただこれは下限だったので手放しました。SBIは辞退にペナルティがないのでいいのですが、SMBCは辞退してしまうと1か月当選出来なくなるペナルティがありますので要注意。

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資金力があれば有利

ですが、資金力があると違います。資金拘束の関係で使い回し出来ないことを除いても、ほとんどの証券会社では購入株単位で抽選されます。100株買った人より10,000株買った人のほうが100倍当選しやすいということですね。

そのため実際私も200万くらいはIPOに突っ込んでいます。これで当たらないから他に持って行ったほうがいいんじゃないかと思ってしまったりするわけですよ。

なんせ本気の人は1億円とか平気でぶっ込んで掻っ攫っていきますので、資金力の勝負なのです。

平等抽選の場合、大体……

コンピュータによる完全無作為抽選を実施する証券会社もあります。資金力の少ない投資家が多く集まっていますので、もちろん当選確率はお察し。

  • マネックス証券
  • 日興SMBC

具体的な確率は非公開なのですが、締め切り間際に応募した番号でなんとなく分かります。大体五桁になっているので、主幹事会社でない場合はまず当たることはありません。

平等抽選+主幹事会社の条件ではじめて計算できる勝負になるという印象です。

じゃあ当選確率を計算してみようか。

もちろん以下のことをやった想定です。

  • 幹事の証券会社に突っ込む
  • 片っ端から口座開設して、ライバルの少ない証券会社から申し込む
  • SBIのポイントで超人気IPOに当たる
  • 日興やマネックスの平等抽選は正規分布に従って当選する

この前爆上げしたバリューゴルフ(3931)を例に取ると、完全抽選はSBI28人、マネックス32人程度です。対して口座数はSBI350万、マネックス160万なので、このうち1%がIPOに参加したと仮定すると、0.1~0.2%程度ですね(バリューゴルフは当たり枚数が少ない部類なので、本来はもう少しマシです)。

※調べてみると、大体超大型IPOで10%、普通のIPOだと0.1%くらいだと言われているそうです。

これを各口座で突っ込んで、0.5%くらいまで上げます(家族分まで口座作るとかすればもっとあがりますね)。

そして15年は97社が上場したので、地雷を避けて挑戦回数は90回(大型は年2件想定)くらい。

さらにさらに、SBIのポイントで3年に1回は確実に当たりを引くとして……やっぱり当選確率は年2回くらいが妥当なところではないでしょうか?

不景気でも高い期待値、好景気では爆益

こちらを参考にさせていただくと、IPOが理に適った投資であることがよく分かります。

参考IPO投資は本当に儲かるの?データで見る傾向と対策

過去の数字をまとめてみると、

  • 過去五年、どんな不景気でもIPOは毎年プラスだった(しかも毎年20~40%以上!)。
  • 景気連動はちゃんとしていて、13年、15年の勝率も利益も凄まじい。
  • 五本に一本は公募割れ水準(勝率は80%程度)。

全部当選して全部初値で売ると下みたいになります。儲かりますね。

  • 2015年 84勝11敗2分け(+1,491万円)
  • 2014年 59勝15敗3分け(+1,432万円)
  • 2013年 52勝1敗1分け(+1,138万円)
  • 2012年 37勝9敗(+307万円)
  • 2011年 19勝14敗3分け(+154万円)

ちなみにSBIのチャレンジポイントは1ポイントあたり1500円前後の価値がある計算になるみたいです。今も50ポイントくらいあるよ。これちゃんと75,000円になるんですよね?

なんとなく法則性を出してみる

もちろんIPOの中でも上がりやすい株とそうでもない株があります。とりあえず片っ端から応募して当たったら多かれ少なかれ利益が出る可能性が高いものなので、気にせず全部突っ込んで、当たってから戦略を考えればいいです。

需給関係上、売り出し枚数が少ないほうがよい

需要と供給の法則に従い、基本的には売り出し枚数の少ないマイナー株が好まれます。

人気(知名度)の有無は案外と重要じゃないデータもあり、リクルートとかの大型IPOは成功しないんですよね。具体的には公開株数が1,000万以上だと明確に上値が押さえられてしまいます。

過去の大型IPOの結果

適当に抜粋してみました。マイナスにはなっていないものの、結構大手は上がらないもんなのかもしれません。郵政は流石国策強い。

  • JAL(12年):公募3,790円→初値3,810円(+0.5%)
  • サントリー食品(13年):公募3,100円→初値3,120円(+0.6%)
  • 西武ホールディングス(14年):公募1,600円→初値1,600円(+0.0%)
  • リクルートホールディングス(14年):公募3,100円→初値3,170円(+2.3%)
  • すかいらーく(14年):公募1,200円→初値1,200円(+0.0%)
  • 日本郵政(15年):公募1,400円→初値1,631円(+16.6%)

似たような理屈で、同日あるいは近いタイミングで大型IPOが予定されているなどのことがあると、資金がそちらに吸われて手薄になります。当たりやすくなりますが、買い手が減ると上昇もそれなりの水準でストップする可能性が高くなります。

外の景気状況には割りと左右される

データの通り、IPOは不景気でも手堅いのですが好景気は爆発的に利益が膨らみます。

また、直前のIPOが高騰していると次のも上がると言われますが、どちらかと言うと市況が良いという共通因子があるのではないかと思いますね。

例えば15年の数少ないマイナス株は、中国の景気悪化で市況が落ち込んだ8月付近に集中しています。

業界は新規性を感じるほうがよい

インターネット関連株とか、スマホアプリとか人気ありますね。もちろん人気は時期ごとに移っていくので、キャッチアップしていく必要があります。

REIT系のIPOは毎回下がっている気がするんですが、気のせいではないですね。避けた方が無難です。

見送る事例

こちらの神サイトを確認させていただき、D評価がついていたら見送ります。あ、同時期に複数の抽選があってどちらにするか悩んだ場合も参考にします。

IPOはむしろ地雷を避ける以外あまり考えることがないので、こちらを見て大体決めてしまっています。

参考IPO企業情報の一覧表

あとは公募価格が予定上限価格より低かった場合ですね。相当評価が低いということなので、見送ります。実際、公募値が仮条件の下限だと極端に期待収益率が落ちる(マイナスになる)というデータがあります。

株主構成もチェックですかね。ベンチャーキャピタルが大量保有していたら避けましょう。彼らは株価が上昇すると売りに出して上値を抑えてしまいます。

あとは……業績が悪い、保有銘柄を全て売り出しているとか、その辺りは避けましょう。

じゃあ期待収益を計算してみようか。

案外公募割れは事前回避出来るものです(特にこの数年)。

勝率は15年の84勝11敗2分けを例に取ると86%、もう少し長い目で見ても80%ですが、もう少し地雷を避けられるとして勝率95%に設定します。

期待収益の計算は少し面倒ですので先ほどの勝敗表で単純計算すると、約18万前後です。ただこの数字には一部の外れ値が含まれていますから、もう少し抑えて12万前後にしましょう。

マイナス分を考慮せず、ざっくり期待値は10万程度でしょうか。

ということで、最初の解

「IPO用資金として100万円を投資すると、1年でn回当たって、x円になると計算出来る」

n=2,x=200,000となりました。

正直なところ、「え? こんないいの?」という感じです。

計算式が合っているかすごく不安ですが、年率20%なら十分割りに合っていますね。おまけにリスクも限定的、もっと爆発する可能性だってあるという素晴らしい投資だと再確認できました。

ちょっとだけ高い数字が出ている気がしますが(主に100万じゃその当選確率取れないだろってところで)、まだ続けても良さそうです。

 

今回はここまで。近々16年の注目IPOリストにしてみたいなーと思っています。

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