チャット(会話)+ボット(ロボット)=チャットボット(自動応答)のこと。
今回は流行りのチャットボット市場動向を見ていきます。
最近本業が完全にデジタルビジネスのコンサルになったので、自分も勉強がてらインプットした情報を積極的にシェアしていこうと思っています。
- ターゲット読者:オフィスワーカー
- 記事の結論:まだカスタマーサポート一部代行程度だけど、今後の広がりがやばい
- 読者が得られるもの:チャットボットに関する最新トレンドと、今後の変化
長いので以下目次から興味のあるところへ飛んでください。
目次(クリックで飛びます)
AIによって消える仕事
人生100年、1億総活躍社会。つまり定年後も働き続けないといけない残念な社会が、すでに来ています。本当に悲しい。
にもかかわらず、AI――人工知能によって、これから多くの仕事が機械に取って代わられることは確実です。
かの有名なオックスフォード大学の研究によれば、今の仕事の77%は消えるそうです。
チャットボットはAIというより簡単なルールベースのプログラムですが(後述)、それでもリストの中で以下はチャットボットに代替されそうですね。
- 電話オペレーター
- レストランの案内係
- 電話販売員
- ホテルの受付係
- 苦情の処理・調査担当者
- 保険の審査担当者
- 訪問販売員
- クレジットカードの申し込み承認……etc
AIが置き換える仕事は、言うなればルーチンワークの自動化です。チャットボットはその典型的かつ先行事例だと思っています。
自分の仕事もなくなるかもしれないということで、特にオフィスワーカーは自分事として知っておくべきです。是非この記事を読んでください\(^o^)/
チャットボットとは
最近企業が自社HPにチャットサービスを設置するケースが増えています。こういう右下にあるやつですね。
通常はこの裏にオペレーターがいてキーボード打ち返しているわけですが、チャットボットはボット(bot)なので、この応答を自動化することが出来るというわけです。
また、LINEやSNSなど各社公式アカウントにも数多くのチャットボットが動いています。クロネコヤマトのやつ、配送予定とか確認できて便利ですよね。
あなたが人だと思って話しかけている相手が、実はボットだったりするわけですね。
チャットボットの仕組みと、現時点で出来ること
ディープラーニングAIとチャットボットの違い
厳密にはAIとチャットボットはイコールではありません。そもそもチャットボットは以下4つに分類されます。
- ログ型:ユーザーが入力した文章を解釈して返答する。会話ログを学習するので、より精度が高いチャットボットの開発ができる。
- 選択肢型:選択式回答のため、ユーザーはあらかじめ設定したシナリオ通りに利用することができる。
- 辞書型:登録された単語に対応する回答を返す。ユーザーは自由記述式で回答することができる。
- 選択肢型&辞書型:選択肢型と辞書型の両方を利用することができる。
技術的に分けると、以下3つでしょうか。
- AI(ディープラーニング)
- AI(機械学習)
- ルールベース(全パターンのシナリオを用意する)
例えば「空→雨→傘」というのは人間の脳が日常的に下している判断作業ですね。
こうだったら(事象)→こうする(行動)、またはこうだったら(原因)→こうなる(結果)。
これらの違いは、判断基準=特徴量を教えるのが人間か否かです。
- AI(ディープラーニング):認識、推論、判断をすべてAIが自身で行う(データのどこを見るかはAIが自分で判断する)
- AI(機械学習):人がデータを入れてデータのどこを見るか教え、AIは特徴を解析する(アルファ碁なんかはこっち)
- ルールベース:ルールはすべて人が教える
なので、後者を「人工無脳」と言ったりします。
が、ディープラーニングも現状期待したほど賢くないので、自分で判断は出来ません。
ビッグデータがないとディープラーニングは使えない
ディープラーニングはぐるぐると自己学習を繰り返して賢くなるのですが、それには教師データが大量に必要になります。少ないデータで正確な判断は出来ません。
そして現状、チャットボットが活用される分野では教師データが用意しにくい問題があります。
- 企業への問い合わせ対応:FAQは件数が多くない
- 公式キャラクター、コミュニティ:多用される口語調スラングはキーワードで抜きにくい(口語は汎用性があるため、将来的にはGoogleがAPI出して解決すると思う)
実際、三菱UFJ銀行に入っているWatsonの正答率は5割程度です。
参考理想と現実のギャップに苦しむ、IBMのWatsonユーザー
アンコントローラブルなAI
ついでに、ディープラーニングのチューニングは人間側でコントロール出来ません。結果は合っているんだけど、「なぜそういう結果になったのか」はブラックボックス。
日本企業はこれを大変嫌がります。自分の上司に説明出来ないからです。
逆に人間がコントロール出来るということは、人間より賢くならないということでもあります。難しいですね。
意味を理解出来ないAI
そもそも今のAIに人の言葉を理解して対話するような能力はありません。
AIはあくまで計算機であって、計算機は数学で記述するものです。そして数学が言葉を記述する方法は人類史上わずか3通りしか発見されていません。
- 論理
- 確率
- 統計
このいずれを使っても、言葉の意味を記述することが出来ない=AIは言葉の意味まで知らないということですね。
つまり、一見会話になっているようでいても、AIは相手の使ったキーワードをフックにして、用意された教師データから検索して当てているということです。
チャットボットの仕組みと学習
ということで、だいたい書いちゃいましたがチャットボットの仕組みは以下の図のようになります。
ルールベースのチャットボットは以下のように会話シナリオを用意します。まあ普通のプログラムですね。
テキストや音声などの入力情報をボットのエンジンに取り込んで、データベースの中から正しいと思われる回答を探して返します。
データは自分で入れる場合が多いですが、Webから情報を取ってきたり、Twitterなど外部API連携したりいろいろ出来ます。
チャットボットで使われているのは、主に以下のような技術です。
- テキスト分析(画像分析):質問文(画像)からキーワードを把握する
- 自然言語理解(エンティティ抽出):キーワードにスコアリングをつけて質問者の聞きたいことに近いキーワードに絞る
- 自然言語分類:形態素解析やディープラーニングを使って回答候補を絞る
- プログラミング:主にシナリオの設定
あくまでも回答はデータベースの中にあるのであって、AIがその場その場で回答内容を自己生成しているわけではありません。
チャットボットロードマップ
将来像も少し見ておきましょうか。野村総合研究所の調査によると、今年度はチャットボットの発展期に入っています。
チャットボットの将来は、
- エンジン=AIの進歩:言語理解の精度向上
- 適応領域の広がり:Webからスマホアプリ、チャット専用プラットフォームへ
を経て、ボット(AI)が相互に連携するパーソナルエージェント化……つまり、アレクサやGoogleHomeのような個人用ロボットが、それぞれのチャットボットと連携して回答するようになると言われています。
チャットボットの主な導入事例、利用シーン
社内外問い合わせ対応
一番オーソドックスなのは問い合わせの自動対応です。社内のヘルプデスク、顧客問い合わせ窓口など。
ロハコは14年からチャットボットによるカスタマーサポートを導入しています。6.5人分の人件費が削減されたそうです。
社内ヘルプデスクに関しても導入事例の記事がありました。
参考チャットbotを導入して、「社内ヘルプデスクの電話対応」をやめてみた結果
平日はオペレーターを雇って電話相談を受け付けていても、休日夜間は対応しない会社が多いです。
チャットボットなら24時間働いてくれます。しかも問い合わせの大半は同じ内容なので、一度データを整備してしまえば7割はボットが潰せます。
FAQにない問い合わせが来た場合はオペレーターに連携すればよいのです。
サービス種別にもよりますが、夜間休日の問い合わせは全体の半分を占めるというデータもあります。
チャットボットを用意することで、顧客の声の取りこぼしを防ぎます。
接客対応(~見積もり、予約、購入まで)
こちらは飲食店の事例。予約(契約)までチャットボット上で完結するようになっています。
ユーザにしてみれば、あちこちアプリやWebサイトを立ち上げなくて済むので便利ですね。
保険会社も先行しています。1Day保険などフットワークの軽さが求められるのと、ターゲットユーザーが20~30代だとLINEなどのチャットを使ったほうが利用してくれるからです。
参考保険の加入・見積もりに関する質問もチャットボットが対応する時代へ。保険会社のチャットボット活用事例
LINEキャラクター
LINEはチャットボット用の公式APIが用意されています。マイクロソフトのりんなは女子高生AIで有名ですが、LINEでりんなとチャットすることが出来ます。
LINEやSNS上で会話が出来るようになっています。親しみを持ってもらいやすく、ユーザーと接する機会が増えることで顧客の声も入手しやすくなります。
アプリが窓口になっているのでWebサイトより手軽ですし、今後どんどんボットが増えていくでしょう。
状況確認
冒頭のヤマト運輸の例みたく配送状況を確認するのが便利ですね。
他にも例えばユニクロは自社のオンラインストアからの注文、配送状況の確認がLINEで出来るようになっています。
プッシュ広告を出して宣伝に使うことも考えられますし、モバイルファーストの時代に欠かせないチャネルになります。
RPA連動
業務効率化と聞くと、RPA(事務処理の自動化)が最もポピュラーではないでしょうか。
RPAとチャットボットを組み合わせるケースもよく見かけます。入力インターフェイスをチャットボットにして分かりやすく、その先はRPAで自動処理するというものです。
裏の基幹システムに手を加える必要がありません。
チャットボットを導入する意味を考える
チャットボット導入の狙いは、流暢な会話をすることではなくユーザーの問題を解決すること、認知度や好感度を上げることです。
チャットボットの導入メリット
一般的に言われる導入メリットは以下のようになります。
企業視点
- 24時間稼働
- よくある質問(FAQ)を捌くことでオペレーターのコスト削減
- 低コストで導入可能
- リアルタイムでサービス提供
- オペレーター不在の夜間休日にも窓口が開設出来て、利用者の声を逃さない
- 回答内容が均質化する
- ログ情報をためてサービス改善や新サービス検討に活用……etc
ユーザ視点
- オペレータにつながらない、メールレスポンスが遅いといったストレスから開放
- 時間や場所の制約なく使える
- ログが残る
- 電話やメールよりもチャットが気軽なツールで質問しやすい
ユーザ調査のアンケート結果も貼っておきます。
ただ、これが全てではないとも思っています。
疑問
なぜチャットボットは失敗する?
チャットボットが思ったほどではないという声は多いです。この記事面白いんですが、個人的には「3. なぁんだ、こんなもんか…」ってところかな。
参考Chatbot(チャットボット)はなぜ成功しない? ー UX視点でfacebook Messengerを調査してみました
一番最初の体験ってすごく大切なんですよね。
企業はPoCやって試験的にスタートさせたいと思うんですが、最初にチャットボットを触って思うような結果が出なければ、そのユーザは二度と使ってくれません。
ボットが出来ることは思ったより限定的で、だからこそまずチャットボットで出来ること、目的、戦略をきちんと定義することが大切です。
本当にオペレーターの負荷が減る?
これは正答率次第ですが、ボットが70%くらい回答すると自己解決率も目に見えて上昇します。
ただ、問い合わせ自体が増えているので、オペレータの稼働はそこまで減っていなかったりします。
24時間化したりLINE連携したりで、顧客との接点が増えることが重要だと思ったほうがいいかもしれません。
Webサイトの充実化で良くない?
例えばカスタマーサポートにチャットボットを導入する前に、WebサイトにFAQを整備してあげれば済むと思いませんか。
ユーザにとってのベストは人間に聞くことで(絶対早い)、それが無理なら自己解決するために調べやすくしてもらいたい。チャットボットを使いたいという欲求は出てきません。
それでも、ユーザー目線であえてチャットボットを利用するのはなぜでしょう。
- チャットボットなら瞬時に検索(インターフェイスが分かりやすい)
- ユーザーの検索疲れ(Webサイトの中で探すのが面倒くさい)
- 曖昧な言葉の表現も意味を汲んで回答してくれる(うまくキーワード検索できない)
チャットボットをあえて避ける理由はないが、あえて選ぶ理由としても弱いですよね。導入するのは企業側の都合だということです。
次は企業目線で、チャットボットを利用する価値を考えてみましょう。
チャットボット導入で狙うべきところ
ユーザーに体験価値を
AlexaやGoogleHomeが普及している昨今は、人とコミュニケーションを取れるAIがより身近になってきた気がします。
私もAppleのSiriをはじめて使ったとき、すごくそれっぽい回答をするので驚いた記憶があります。みなさんもそんな経験ありませんか?
モノ・サービスがコモディティ化した今、企業は顧客の体験価値(ユーザーエクスペリエンス:UX)を重視するようになっています。それが差別化点で、利益の源泉です。
有名なのはスターバックスの「コーヒーを売るのではなく、サードプレイス(第三の場所)を売っている」というビジネスモデルですね。アマゾンGoのレジなし店舗もひとつの顧客体験です。
先ほどのAIりんなも、女子高生的なAIと会話するという目新しい体験が受けたわけですね。
チャットボットとは感情移入しやすいインターフェイスである、とのこと(下の記事とても分かりやすいです)
後半のユニ・チャームのように、逆にボットであることを全面に出すことで「人には相談しにくい悩み(例えばおむつの交換)」を聞きやすくするUXも存在します。
ユーザ接点のデジタル化と、D2Cの強化
HPがない、問い合わせ先がない、営業が訪問orテレアポするという前時代的なビジネススタイルから脱却して、顧客接点をデジタル化するべきです。
ECサイトを通じて消費者に対して直接商品を販売する「D2C(Direct to Consumer)」が今後の商流になると言われていますが、意外にも世の中はまだ実店舗中心。
以下のグラフを見ると世界のEC化率は10%以下で、まだまだビジネスチャンスがあります。店舗型経営の大手百貨店や小売店が次々経営破綻していく中で、EC市場は二桁成長を続けています。
チャットボットは初見の使いやすさでWebサイトに勝るのですから、デジタルに馴染みの薄い世代にも展開しやすいはずです。
チャットボットの中で契約、決済
事例で見ましたが、チャットボットの会話の中で契約まで完了させるのは企業にとってメリットが大きいです。
一例ですが、チャットボットはCVR(成約率)が高くなりやすいです。
考えてみれば当たり前のことで、わざわざサイトを訪問してチャット画面を開いている時点で、「ほしい」という気持ちが最高点に達しています。
そんな顧客に対して、あとからメールで案内したり、外のWebページに何度も飛ばすのはNG。
チャット画面から離さないようにして、契約を進められるようシナリオを作るとコンバージョン率が目に見えて上がります。
もしユーザのキーワードから購買意欲が高くない段階と分かったら、おすすめコンテンツに誘導してサイト内回遊率を上げる施策も有効ですね。このへんはWebサイトのSEOと同じ考え方です。
ログ情報のマーケティング活用
こういうデジタルビジネスで必ずセットで語られるマーケティング利活用。
チャットボットが優れているのは、ユーザの生の声が拾いやすいという点でしょう。LINEで問い合わせのハードルが低いのもポイント。
これまでWebで得られる情報は、ユーザの行動ログ(訪問したWebページ、時間、離脱ポイントなど)に個人情報をかけ合わせたものですから、より濃い情報が手に入るわけです。
収集したデータを分析して新たな製品・サービスを開発したり、解析データを販売したりですかね。改善にとどまらない活用が出来そうです。
プッシュ通知により対策から予防へ
LINEなどのプッシュ通知機能を活用すると、能動的なアクションを起こすことが可能です。
まず思いつくのはクーポン等の配信や新製品に関する告知、デジタル広告でしょうか。Eコマースの勝敗を左右するのではないかと。以下はまたロハコの例。
レコメンド機能を持たせることも可能です。H&Mのチャットボットは、いくつかの写真から好みを絞り込み、ファッションを提案してくれます。
個人情報を組み合わられれば、レコメンドのヒット率は一層高くなります。
また、プッシュ通知はリピーターを増やすことにも繋がります。
アマゾンダッシュボタン(もう辞めてしまいましたが)を思い出してもらうといいですね。洗剤やペットフードなど繰り返し購入する商品をボタンをワンプッシュで注文できるIoTデバイスでした。
要は買う前に選ばせないということで、強力な囲い込みツールなのです。
ユニリーバが買収したダラーシェーブクラブも良い事例です。ここはカミソリのサブスクリプション事業という一見酔狂なビジネスですが、ストックが切れるタイミングでのプッシュ通知が有効という事例です。
ストックがあれば、他の商品を買おうとは思わないでしょう。
価格だけでなく、ダラーシェイブクラブは、定期的に購入する必要があり買い忘れしやすい性格の商品ゆえ、いつも新しい替刃が手元に届けられるという利便性が、訴求ポイントだ。
他の技術との組み合わせ
いくらでも考えられると思います。音声認識、音声合成もその一つです。
自動翻訳と組み合わせて海外からの問い合わせに対応(データは日本語のみ用意して、質問文の言語に合わせて回答を自動変換する)したり。
感情分析機能をつけて高度なクレーム処理機能を持たせたり。
さらに将来像
チャットボットで増える仕事はなにか
単純労働がチャットボットに置き換わる反面、高度業務に対する需要は増えます。
- AIのチューニング:ディープラーニングならいらないんですけどね
- データサイエンティスト:ログデータの分析屋
- 新サービスの企画
- UX設計:こんなところにシナリオライターの仕事が入るかもしれません
オフラインのない世界
今後、IoT+5Gであらゆるデバイスがオンラインに接続される時代になります。
取得できるデータの大半はテキストではなく画像、映像、あるいはセンサーのログ情報になるでしょう。当然、データの出力先もチャットボットの画面ではなくなる可能性が高いですね。
モバイルファーストすら時代遅れになる頃には、画面のないデバイスとのユーザ接点を作る必要があります。
ボット連携
ロードマップでも書きましたが、最終的にはそれぞれの企業が問い合わせ窓口を用意していること自体がボトルネックになりそうです。
キーボードで入力すること自体が面倒です。だって問題解決がしたいわけで、検索したいわけじゃありませんから。
- 分からない→検索→候補を見る→答えのページにたどり着く
- 分からない→聞く→答えが出てくる
ということを考えると、チャットボットというインターフェイスは一過性のものになるでしょう。
個人個人にパーソナルエージェントBotが用意され、ユーザーが「こういうことがしたいから最適なサービスを教えて」と言えば、ボットが他のボットと会話して情報を探してきてくれる……みたいになると思います。
パーソナルエージェントはGoogleHomeやAlexaのイメージですが、どうなるでしょうね。
チャットボット関連データ
市場規模
2022年に国内で132億円に達する見込みです。年平均34%の急成長市場と言えますね。
世界市場では2025年までに12.5億ドル(1,375億ドル程度)になると予想されています。
ヘルスケア市場や金融市場での需要拡大が目立ちます。
モバイルファーストとAIの両輪が進展しているため、チャットボット人気はしばらく続くと思われます。
ちなみに、チャットサービスというと、中国テンセントのWeChatは月間アクティブユーザ(MAU)4億人だそうです。
利用者特性
若い人は電話やメールを嫌っており、チャットに歓迎している傾向があります。グラフ貼れてないですが、60代になると過半数が電話を使っています。
私も電話は苦手なので、問い合わせをやめてしまう気持ちはわかります。チャットは気軽なコミュニケーションツールですね。
ということで、チャットを求める声は想像以上に大きいのかもしれません。
日本はビジネスチャットの導入率が世界に比べて低いです。
メルマガの開封率は良くても10~20%と言われています。チャットを使えば会話の中で情報を送れるため、エンゲージメント率はもっと高くなります。
スマホの利用時間:毎日平均3時間くらいは使う。
米国でも2時間ちょい。
その中でもLINEの利用時間が長い。
まとめると、チャットボット導入ターゲットは若い人向けということ。
チャットボットのマネタイズ
Designing Botsによると以下6つだそうです。
チャットボットは過当競争のため月額は下がっていく傾向にあり、将来的にはデジタル広告とログデータ利活用、解析データ販売が主力になると思います。
- サブスクリプション:月額いくらの課金モデル
- 広告:チャット内で広告
- データ分析と市場調査:アナリスト、データサイエンティスト
- 物販・サービス課金:ECサイト代行
- アフィリエイト:同じく
- ブランドプロモーション
主な企業マップ
19年現在、国内外の合計で81ものチャットボットが存在しています。ベンチャーなど含めればもっと多いでしょうね。
それぞれのチャットボット特長説明は省きます。
先行していたWatson(IBM)は思ったほど成果が出ていないという声もありますし、後発からベンチャーなど乱立している状態で、正直どれも横並びでピックアップして説明する意味がなかったからです。
もう1~2年で市場を制覇するチャットボットが決まると思うので、しばらく注視して行きたいですね。
関連記事です。
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意味を理解できないAIの話。
クオリアという哲学とAIの話。
チャットボット関連書籍。
ではでは。