2017年に不祥事を起こした会社の株価を追ってみる

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そろそろ2017年も終わってしまいますね。

キャピタルゲインを得るために安く買おうと思うと、不祥事が実は良い買い場になるケースがあります。

オリンパスとか東電とか、10倍近くになりましたんで。思い出しがてらちょっと見てみましょう。海外は個別株記事で結構取り上げているので、あまり記事に出来ていない日本企業に限定させてください。

参考PR TIMES 2017年不祥事ランキング

「不祥事で買い」を実現出来るのは、本業の今後に大きな影響がない不祥事に限ります。それと元々本業が優良であること、これが大前提であって滅多に買い銘柄はやってこないのです。

これから見ていると案外上がってんじゃんと思うかもしれませんが、今年はかなり強気相場だったことを差っ引いて考えないといけません。

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東芝(6502)不正会計問題後の株価推移

詳しい分析記事を書いています。振り返れば、この記事書いた時点でもまだ氷山の一角でしたね。日本の悪いところを凝縮したような事件だと思っています。

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15年から続く不正会計問題で連日ニュースを賑わせました。決算発表が度々延期されたり、あるいは監査法人を通っていない決算が発表されたりとんでもないことになってました。日本を代表する企業ですよここ。

同社は上場廃止の可能性すらありましたが、なんとか回避しました。

はい忖度。

投資家に忖度することはないんでしょうかね。日本取引所グループは瞠目するような言い訳の嵐で、日本のガバナンスがいかに低レベルであるか改めて白日の下に晒されました。

参考東芝を上場廃止にしなかった理事長の言い訳

東芝の不正が行くところまで行った原因の一端は体育会系&根性論の時代錯誤な組織風土にありそうですが、弊社も似たようなものなので他人事とは思えませんw

さて、そんな東芝さんはこんなチャートになっています。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

お、200円付近はそこそこ固いラインだったみたいですね。今1.5倍くらいに持ち直して300円になっています。

東芝が資産価値ゼロになるとは思えませんが、上場廃止で実質損切りと考えると、リスクリワードで釣り合わないですね。

東芝に投資するくらいなら、もっと業績が良くて将来性があって、きちんと株主還元&情報開示のしっかりしている会社に投資するほうが、トータルリターンは確実に大きくなるでしょう。

再掲ですが、上場基準を満たせず上場廃止する場合、資産価値がなくなるわけではありません。

取引所は単なる仲介所ですので、買いたい相手を自分で見つけられれば手続きをして売却することも可能ですが、非常にめんどくさくなります。

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ヤマト運輸(9064)の配達問題後の株価推移

配達物過剰による慢性的な人手不足と残業代未払い、運賃の値上げなど一連の問題。あとアマゾンと決別しました。

これは不祥事では……いや不祥事だよな。残業代未払いくらい騒ぐ話じゃないと思ったら社畜じゃないか。

昨年以前からアマゾン宅配急増で人手不足の状態が続き、17年3月頃から荷物引受を断る方針決定や、未払い残業代の精算など、劣悪な労働環境についにメスを入れ始めました。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

このニュースが出てから、再配達がないように気を使う人が増えた印象です。気前よく何度でも再配達してくれていた今までが過剰サービスだったので、このくらいでちょうどいいと思います。

電通の一件から続く働き方改革としても取り上げられましたが、とはいえ-100から-50になっただけという感じもします。

株主的には良い話ではないですね。過去最高の配送数だった2016年から比べて売上、利益は落ちますし、未払い残業代の精算で特別損失計上も懸念され、ズルズルと株価は下がっていきました。

ちらっと最新のIR情報を見てみると、売上は上がってますが利益が前年比マイナスに落ち込んでいます。

(出典:ヤマトホールディングス IR)

神戸製鋼所(5406)の品質データ改ざん問題後の株価推移

品質データ改ざん問題。

2017年は高品質の代名詞であった「メイド・イン・ジャパン」が揺らいだ年だったかもしれません。

日本は高価格の理由付けに高品質を謳っていますので、信用失墜は業績へのダメージが計り知れないですね。

株価推移は以下のようになっています。後半の出来高の盛り上がりは凄いですが、元々株価的には底辺を走っていて苦しい時期が続いていました。当期利益は16年から赤字続きです。

はじめて知りましたが、神戸製鋼所は米国にも上場しているんですね。KBSTYというティッカーでADRを見つけました。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

それにしても、炎上を上手く収めるのも経営者の手腕だと思うんですよね。

経営責任のある人間が「自分(取締役会)は知らない、聞いていない、現場のせい」なんて通じると思うのでしょうか。

まあ有能だったら去年同じようなデータ改ざん問題が発覚した時点で対策打ってるか。組織風土って根強い問題ですからねえ。

日産自動車(7201)無資格検査問題後の株価推移

無資格検査問題。

16年にも三菱自動車が燃費偽装で炎上していて、そこを救済したのが日産自動車でしたが……その日産は国家資格を持っていない人間が検査をしていたということが発覚しました。

まあ日産の管理が甘かったので批判は免れませんが、そもそもこの制度自体にも問題はありそうです。だって38年も前から無資格社員の検査で出荷し続けてきたわけですから。

38年以上前の日本車は完成度が低く、国が主導して安全検査をしなければ安全問題が出ていたのでしょう。しかし今や日本の自動車産業は世界屈指です。わざわざ外から指導されずとも安全検査は十分やってきているはず。万が一にも問題が起きたらリコール騒ぎですからね。

同制度は既に古臭い慣習になっていたようで、非生産性の温床になっていたという指摘もあります。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

ちなみに、同様の問題はSUBARU(7270)でも発覚しています。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

この手の問題が発覚するのはたいてい内部告発ですね。たぶん正義感ではなく、復讐とか腹いせの類ではないでしょうか。イメージですけど。

ちなみに三菱自動車こんな感じでした。16年以降徐々に復活してきていますね。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

15年にはフォルクスワーゲンが排気ガス不正をやってましたが、日本も日本で色々問題を抱えているようです。

16年以前から長引いている企業の不祥事事例

電通(4324)

ブラック企業大賞2016にもなった電通は、日本中に働き方改革の風潮を植え付けました。

新入社員が1か月100時間以上の残業を強制させられた上に、上司からのパワハラで自殺に追い込まれるという日本の頭のおかしい企業文化が浮き彫りになった事件でした。

そんな電通のチャートですが、16年を境に株価はやや下落傾向にあるようです。

好景気を背景に広告収入は増加している中で株価は下落していますから、この事件でのイメージ悪化が多少なりとも尾を引いているのでは。

足元ではWebメディアが続々台頭という逆風もあり、投資家は冷静に判断しているのかもしれません。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

ちなみにブラック企業大賞2017はアリさんマークの引越社に決まったそうです。非上場のため株価確認は出来ませんでした。

日本マクドナルド(2702)

大勝利してた。

期限切れ鶏肉や異物混入など、一時はツイッターでの報告もすごかったですね。出荷元の中国工場が色々終わっていて、期限切れの鶏肉を使ったり、床に落ちた肉をそのまま使ったり、あと緑色の肉とか……。

異物混入などお店側での問題も色々表に出てきたので、マクドナルド側の管理体制に疑問符がついて炎上したというのが当時の経緯です。

しかし米国マクドナルド同様、日本マクドナルドも株価はずっと力強い成長を続けてきました。

(出典:Yahoo!ファイナンス)

売上がxx期連続減になっていた間も株価が下がらなかったのは、やっぱ優待が強いのかなあ。

解決した今なら大丈夫だと思いますけど、当時優待券もらった人たちは食べに行ったんでしょうか。

東洋ゴム(5105)

1年ぶり4回目の不正発覚でいよいよ赤字転落。

製品出荷前に検査をしていなかったり、免震ゴムのデータ改ざんがあったりとバリエーションに富んでいます。

ここも地味にガバナンス最悪で、業績も良くなっていないのですが……株価上がってますね^^;

(出典:Yahoo!ファイナンス)

三井不動産(8801)、旭化成(3407)

横浜市都筑区の傾いたマンションの問題。耳にしていましたが、詳しい経緯は記憶にありませんね……。

結局700世帯が別の住宅に引越しすることになったそうで、三井不動産側は一戸300万円の慰謝料を支払いました。

参考その後の「傾きマンション」建設会社もデベロッパーも責任放棄のご様子?

(出典:Yahoo!ファイナンス)

(出典:Yahoo!ファイナンス)

ベネッセ(9783)

個人情報漏洩問題。

うちにも来ましたよ、500円の図書カードを受け取るか、そのお金を寄付するか選べと書かれた意味不明な封筒。普通にお詫びを渡せばいいのに、余計なことするから火に油を注ぐ結果になりました。

ベネッセは進研ゼミで子供教育に力を入れていて、大切な我が子の情報が不特定多数に渡ったというのは相当な信用問題だと思われました。

が、なんか株価の影響は小さいですね。まあ教育メソッドには何ら影響ないですが、個人情報には高い価値があるという感覚が醸成されていないのかもしれません。

(出典:Yahoo!ファイナンス)


このくらいにしておきますが、探せばいくらでもありそうです。

大企業でないと不祥事に企業体力が保たず潰れてしまうので、調査できるのはどうしても大企業大型株になります。

てるみくらぶは倒産しましたし、大きい会社でもタカタ級の特大不祥事やらかした会社は姿を消しました。

冒頭に書きましたが、不祥事で買うのは元々狙っていたような優良企業が狼狽売りされたタイミングです。今回の銘柄は落ちるナイフを最高のタイミングで掴んだとしても市場平均に負ける投資価値のない銘柄ばかりでした。

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