VALUとはなにか――VALUがなぜ凄いのか詳しく考察してみる

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どもどもこんばんは、和波です。

つい先日こんな記事を書いておいてなんですが、てのひら返したくなるようなサービスが出てきて賑わっているようです。

ちょっと概要を読んで、これは面白いと思ったので記事にしました。途中からVALU関係ない気もしますが(笑)、まあ読み物として見ていってください。

VALUと関連のあるビットコインについては野口先生の本が一番分かりやすいので、是非ご一読をオススメします。

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VALUとはなにか?

株式会社VALUが5/31にスタートさせたばかりの、まだできたてほやほやのサービスです。

VALU

「誰でも自分自身の株式を発行出来る」というものなんですが、仕組みとしては会社を自分に置き換えた株式売買だと理解すればOKのようです。

株というのは、企業側から見れば資金調達の仕組みです。

(出典:株式会社VALU HP)

VALUの中で株に相当するものをVAと呼び、これをビットコイン(Bitcoin)を使って売買することが出来ます。

最初に1000VA与えられるので、適宜市場に放出して誰かが買ってくれたら資金に換金出来るという仕組みです(今のところ1000VAですが、そのうち分割や増資も機能追加されると思います)。

初期VAはSNSのフォロワー数を参照して作られているっぽいですが、株価と同じようにVAの価格は需給によって変動しますので、安く買って高く売ればお金が稼げるということですね。

VALUの何が凄いのか

個人の価値を可視化する

これ、端的に言えば自分自身の値段ということになります。つまり個人の価値を可視化したものなんです……と言っても意味分からんですね。

えーとですね、例えばどこかの会社に投資する時を考えてみましょう。

私達はその会社が事業を成功させ、見返りとして利益をもらうことを期待して投資します。どの会社をどの価格で買えば出資に見合うリターンが得られる、得られないということを市場参加者それぞれが考え、数多の執念が渦巻く中で株価が決定されます。

そのため、株価というのは基本的に「多くの人が思う会社の価値」になります。それが究極的には会社の本質的価値に収束するという人もいれば(ベンジャミン・グレアム、ウォーレン・バフェット)、現在の株価は全て織り込まれているとする論もあり(効率的市場仮説)、市場はしばしば非効率で誤った市場参加者の需給合意で変動するという論もあります(行動ファイナンス)。

そして、お金には3つの機能があります。そのひとつが「価値の尺度」という、モノの価値を示す機能です。

つまり、私達はお金という単位を用いて、株価という統一基準で全ての会社を比較出来るわけですね。私のような素人投資家が米国株に投資出来るのも、株価を通じて会社の価値=基準点を理解出来るからです。

この評価が個人でも出来る、そう考えてみましょう。

みなさんが自分の価値を誰かに証明しようとしたらどうするでしょう。例えば以下の5人がいたとして。

  • 1. 暇ニート
  • 2. 音楽活動に勤しむフリーター
  • 3. 月間100万ビューのブロガー
  • 4. 年商1億円の個人商店
  • 5. 年収1000万円のサラリーマン

銀行の融資は4と5なら降りるでしょうか。ただこれは事業計画で使い道を説明し、審査を通す必要がありますし、融資は利子つけて返済する必要があります。

でも1は空き時間にせっせと勉強して将来数億人が使う製品を開発するかもしれませんし、2も音楽活動でプロデビューするかもしれません。3に至っては、人によっては一番評価するかもしれませんね。

それを一律に定量化出来たらどれだけ便利でしょうか。

これまで方法はありませんでした。家で家事をする主婦の仕事、森林が生む新鮮な空気、生命の安全等はGDPに反映されませんでしたからね。

ですが、VAでなら反映が可能です。出資する人が思う、「その人価値」をVAで表現しているわけですから、本人に帰属するあらゆることが定量化されるのです。

別にこれは出資を募りたい場面以外でも使えますよね。自分の価値はこれだけあります、という全世界的なランク付けも可能な仕組みなので、社会的な信用格付けが可能になります。

リアルでの付き合いはもちろん、SNSやブログ、動画を通じて簡単に自分を発信出来る時代になったので、評価をしてもらう素地は整いつつあります。

別に変なことを言っているわけではありません。学歴社会、新卒至上主義社会、点数主義は今の社会だって同じです。それが本当に見える数字になっているだけです。

行き着く先は個人対個人の直接金融

色々な記事で書いているんですが、昨今のIT化の本質は、中間業者の排除によって、BtoC、CtoCの直接的なアクセスが可能になることだと思っています。

言い換えればIT化による個人―個人の「直接金融」の仕組みになります。ここで銀行は出てきません。今はビットコインと紐付けされていますが、個人的にはこれも一時的ではと思っており、最終型はVALUそのものに貨幣としての役割を持たせることかと。

ビッグデータ時代は個人情報自体に価値が生まれます。あらゆる情報がデータ化され取引される時代に、個人情報を売買するというのは立派なビジネスになると思います。

売買されるということは価値に差が生まれるので、なんらかの形で評価する仕組みはこれから必要とされてくるものでしょう。

やはり個人が情報を発信し、相互に評価していく時代です。

VALUは一時的なブームで終わるか、発展するか

まだはじまったばっかりですが、今の段階では一時的なムーブメントとしか言えません。色々弱点があるんですね。

しかしながら、以下に挙げる弱点もいずれは克服されるでしょう。そのサービスが先陣を切ったVALUであるかどうかは分かりませんが、野心的な試みには敬意を表さざるを得ません。

何よりも理解されない

テクノロジーの普及に正しい理解が必要とは全く思っていませんが、金儲けの道具であるうちは「なんだか怪しいもの」という域を出ないでしょう。

この辺はビットコインと一緒ですよね。

基本は投機=キャピタルゲイン狙い

VALUはクラウドファンディングと似ているようで全く違います。クラウドファンディングについては、フィンテックの記事で詳しく解説しています。

フィンテック、ビットコインのまとめ(フィンテック編)
ずっと書きたかったネタを書こうと思います。 フィンテック……今最も旬なトピックスとして経済界隈を賑わせている、新しいテーマです。本格的...

あちらは特定の事業に対して資金を募り、必ず見返りを提示する「融資」であったのに対して、VALUはお金の使い道も決まっていなければ返済の必要もない「出資」です。

出資といっても、議決権や配当請求があったり、オーナーになって本人の一部を所有する――といった個人の自由が毀損されることはありません。

株の場合は返済しなくて良い代わりに、出資者として会社のオーナーとなり、議決権や配当金が得られましたが、VAでは得られないということです。

ということは、VAの買い手から見た価値はキャピタルゲインということになります。投機です。

投機が興隆するためには、逆説的ですが稼げることが必要です。流動性があって、人気があって、人々がその価値を信じていること。それがなくなると一気に資金が逃げていきます。

株式会社VALUが新しい中央機関になってしまうのでは

しかし、それは本質的な弱点ではありません。だってVALUの人気がなくなっただけで、VALUを発行した本人の価値が毀損されたわけではないのですから。

今のところ、VALUがサービスを辞めたら終わり、やってた人が退会しても終わりです。法規制が入ったり、ブームが終わったり、後発の競合が出てきたりしても大変なことになるでしょう。

結局、せっかくITを通じて直接個人と個人が結び付けられたのに、ボトルネックがVALUの運営に移っているのです。将来的にはここを切り離せれば完璧じゃないでしょうか。

例えば、私達一人ひとりのVAが、それこそビットコインのように分散型ネットワークに支えられたらどうでしょう。VAを貨幣に見立てるということですね。一つの中央機関に依存せず、個人を統一基準で評価する仕組みを独立させるのです。資金調達はVALUを通じて行えれば最高なんですが(我ながら超勝手なこと書いてますね。チラ裏だから許してくださいw)。

その他の心配事いくつか

紐付け先のビットコイン自体の将来性が不透明

ビットコインについての記事はこちらをどうぞ。

3分で分かる、ビットコイン(Bitcoin)の基本
これまで見てきた記事はこちらからどうぞ。 じゃあ今回はビットコインを見ていきましょう。 フィンテックの中...

ビットコインは現在、多数のアルトコインと競合しています。どの仮想通貨が残るか、そもそも仮想通貨という形態が残るかどうかはまだ見えません。今のところ「儲かるから買う」という投機的需要に支えられているだけです。

しかし、それだけでは社会装置を代替することは叶いません。ビットコインの普及が利用者への便益に繋がることが不可欠です。もしくはビットコイン以外との紐付けか(たぶんビットコインに規制がないため紐付けされているのであって、分散型ネットワークに基づいた貨幣が必要ということではないはず)。

操作出来てしまう

流動性も低く、規制もありません。言ってしまうとあれですが、今の段階では価格操作が出来てしまいそうです。

それでは信用も損なわれてしまうので、上手く仕組みを考えてほしいですね。

人気はいつか終わる

ハイプ・サイクルの位置的には手前も手前です。ハイプ・サイクルについては以下記事に書きましたが、新規技術を考える場合にとても便利です。

事業ライフサイクルとハイプ・サイクルから、投資戦略について考える
ちょっと理論的な話をしたいと思います。 ハイプ・サイクル ハイプ・サイクルとは ハイプ・サイクルって聞いたことありますか? こんなやつ...

大抵の新規技術は導入期に一度二度の人気フェーズを迎えます。ちょうどこの記事の今のように、夢が語られる時期です。

しかし、現実にビジネス化しようとすると様々な問題が出てきます。特に利益回収という面で投資判断が出来ず、立ち消えた新規技術は数知れず。これを幻滅期と言います。

幻滅期を経て生き残った僅かな技術だけが本格的に事業としてスタートし、社会を変えていくわけです。最近ではARやVRが該当しますが、それ以外はこのフェーズにありません。

この間を埋めるのはなかなか骨が折れますが、是非ともやってもらいたいものです。


面白そうなネタ見つけて書いてたらもうこんな時間に……。

深夜に書き殴ったから雑かもしれないです。明日読み返して意味不明なところがあったら書き直します。

あと審査終わったら載せようかな。ビットコイン買いたくないんだけど^^;

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